富良野のファーム富田、casa nordの建築家、五十嵐淳氏設計のSignal Barnや回廊を訪ねる。
先日のHOUSE VISIONや#casa インタビューで反響の多い、casa 建築家シリーズ、casa nordの建築家五十嵐淳氏は主に住宅の作品が多く、実際に作品を訪問することは困難だ。
だが、ラベンダー畑や「北の国から」で有名な北海道富良野にあるファーム富田では五十嵐淳氏の作品を体験することができる。
今回、ラベンダーが満開の観光客が多く集まる季節に訪れることができた。
ファーム富田のランドマーク的な役割の「Signal Barn」
ファーム富田に着くと最初に目に飛び込んでくるのが、切妻屋根にアーチ状の脚を持つ「Signal Barn」だ。
ファーム富田のランドマーク的な役割でここが農園のメインの入り口のような形になる。
切妻屋根や外壁の色など周囲の既存の建物と調和を取りつつ、アーチ状の脚が向こう側の雰囲気が垣間みられるようにデザインされていて、それが様々な大きさで存在することで集落のように見せている。
このかわいいフォントが特徴的なサイン計画は五十嵐淳氏と同じく北海道で活躍するグラフィックデザイナー、蒲原みどり氏によるものだ。
ファーム富田内の施設を緩やかにつなぐ「回廊」
ファーム富田内の施設を緩やかにつないでいる回廊も五十嵐淳氏の設計によるものだ。
華奢な柱と屋根が薄く周囲の風景を邪魔しないように考えられている。
梁がフラクタル図形のようにどこまでも続いていて、柱を茎に見立てると花びらのように見えてくる。
回廊とは言ってもところどころにテーブルが置いてあったりして、東屋のような役割をしている場所もある。
この日は天候にも恵まれていて、多くの観光客が売店で買った名産品を味わっていた。
周囲の施設や樹木などをつなぐように続いている。
もちろんラベンダー畑も綺麗
ファーム富田にはいかにも富良野らしいラベンダー畑の風景があって綺麗だ。
五十嵐淳氏の作品を観に行ったのだが、他の観光客に混じってこのラベンダー畑も見て回った。
ファーム富田にある五十嵐淳氏の作品は、このラベンダー畑の風景に寄り添うように建っていた。
それにここに集う人達が実際に使う様を見ていると、広いラベンダー畑の中で憩いの場としてしっかりと機能していて、心地よい空間を作り出していると思う。
ファーム冨田
URL : http://farm-tomita.co.jp
営業時間 : 8:30~17:00
住所 : 北海道空知郡中富良野町基線北15号