絵画のような建築。デンマークの水辺に佇むボートハウス

via: ignant.com

北欧の草原の美しい風景に、ひっそりと佇む建築物があります。窓のない格納庫のような建物は、甲虫が鎧を閉じてじっと時を待っているかのよう。絵画のような景色に、かすかに聴こえるのは風と波の音だけです。

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このボートハウスは、デンマークのスヴァレルプ・ストランドの水辺から20メートルのビーチに位置しています。デザインしたのは、コペンハーゲンを拠点とする建築スタジオ WE Architecture。2009年にマーク・ジェイとジュリー・シュミット・ニールセンの若い2人によって設立され、コラボレーションとユートピア的なアイデア、視覚的デザインを特徴としています。

ボートハウスは、個人のクライアントのために建設され、非常にシンプルでありながら、実用的で多機能であることを目指しています。クライアントは、ボート、バイク、カヤック、釣り道具などを収納するだけでなく、座って夕日を眺めながらくつろぐことができ、夜はゲストに泊まってもらえるプライベートスペースとして使いたいと考えていました。

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WE Architectureは、耐風性と湿気に強いシダーウッドを建材に使用し、ファサードに幻想的なシルバーグレイの風合いを与えました。ボートハウスは、すっきりとしたフォルムを保つために窓を設けずに造られ、オブジェのようにランドスケープにニュートラルに溶け込んでいます。

壁の扉を跳ね上げると、タープのように日差しが遮られ、リビングスペースが外に向かって大胆に露出します。固く閉ざされた鎧が開いて、光と一緒に人の温もりが感じられるように印象が一変します。

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東向きの壁には、様々な道具を収納できる棚や収納が設けられ、格納庫としての機能を提供します。

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ボートハウスの内部は、1つのオープンルームになっています。梁を露出させたリビングエリアは、シンプルな生活を楽しむミニマムな空間になっています。ロフトに通じるはしごや棚、柱、梁が、水平と垂直のラインの心地の良い構図を生み出しています。

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コンクリートの床は、木の温もりと絶妙なコントラストを醸し出し、近くの砂地の海岸線にまでボートハウスを拡張しています。西と南には延長された床でテラスエリアが設けられています。

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絵画のなかの建築物は、久々の御開帳のときの自由な風を想像するとワクワクします。自分だけのミニマルな水辺のボートハウス、大人のロマンを感じます。

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