建築家・村野藤吾による日本庭園に建つ名建築「茶寮」で大人の隠れ家「BAR茶寮」期日限定でOPEN!
京都・洛北の静かな環境に佇む「ザ・プリンス 京都宝ヶ池」で、この春から秋にかけて特別なバー体験が楽しめます。ホテルの日本庭園内に建つ数寄屋造りの別棟「茶寮」にて、期間限定の「BAR茶寮」がオープンします。営業期間は2026年4月29日(水・祝)から9月22日(火・祝)までの限定日で、夜の庭園を眺めながら、村野藤吾が手がけた和の空間に身を置きつつ、美酒とともに静かな時間を味わえる企画です。会場となる「茶寮」は、建築そのものの価値に加え、日本庭園との関係性も含めて魅力を備えた場所であり、単なるバー営業にとどまらない、建築と時間の豊かさを感じさせる体験として注目したいところです。
村野藤吾の美学が息づく、数寄屋造りの「茶寮」

「BAR茶寮」の舞台となる「茶寮」は、日本の近代建築を語るうえで欠かせない建築家・村野藤吾による意匠が細部まで息づく空間です。ホテル公式案内では、「茶寮」は村野藤吾最晩年の建築のひとつとされており、お茶室を備えた数寄屋造りの建物として、日本庭園の風景に溶け込むように計画されています。華美に主張するのではなく、素材や建具、納まり、そして庭との距離感のなかに美しさが宿る構成は、村野建築らしい繊細な感覚を感じさせます。
また、この建物は約40年にわたって丁寧に使われてきたことで、空間に独特の深みが加わっています。ホテル側は、貴重な建材や高度な職人技による意匠が多く、破損すると再現が難しい要素もあることから、開業以来大切に維持してきたと説明しています。その時間の積層によって、内装の風合いや庭の趣はむしろ成熟し、建築が完成した瞬間だけでなく、時間とともに育つ存在であることを実感させます。村野藤吾が建築の「時間性」を意識していたとされる哲学は、この「茶寮」において今なお現実の体験として感じられるはずです。
夜の庭園とともに楽しむ、大人のための限定バー

今回の「BAR茶寮」は、そんな歴史ある和空間を舞台に、夜だけの特別な過ごし方を提案する企画です。営業期間は2026年4月29日(水・祝)から9月22日(火・祝)までですが、毎日ではなく限定日のみの開催となっており、4月29日から5月1日、5月3日から6日、7月16日から19日、8月6日から16日、9月17日から22日が対象です。営業時間は午後7時から午後10時まで、ラストオーダーは午後9時30分。席数には限りがあるため、静けさを大切にしながら、落ち着いた雰囲気で楽しめる場として設えられていることがわかります。

「茶寮」は日本庭園を臨む位置にあり、夜には庭のライトアップも実施されます。新緑や池の景色がほのかな灯りのなかで立ち上がり、昼とは異なる表情を見せる庭と建築を同時に味わえるのが、この企画の大きな魅力です。庭からの風が通り抜ける和室に身を置きながらグラスを傾ける体験は、にぎやかな街中のバーとはまったく異なるものです。静寂、灯り、建築、庭、酒という複数の要素が重なり合うことで、京都らしい奥行きを感じる夜の時間が立ち上がります。公式案内でも、季節のしつらえとほのかな灯りのなかで心ほどける一杯を楽しめる空間として紹介されています。
オリジナルカクテルと京の地酒で味わう「可惜夜セット」

提供メニューの中心となるのは、1名3,000円の「可惜夜セット」です。このセットには、オリジナルカクテルや京の地酒などから選べるドリンク1杯と、おつまみ3種が含まれています。さらに7月から9月には、和食料理長による“食べるお茶”をテーマにした夏限定のおつまみが登場し、お茶の葉の佃煮、茶葉とクリームチーズのカナッペ、茶葉とバターのカナッペといった品が並びます。日本酒やウイスキーだけでなく、建築の背景や茶室という場に呼応するような「お茶」の要素が取り入れられている点も、この企画ならではの構成です。
追加のドリンクとしては、グラスシャンパン、赤白のグラスワイン、京都ウイスキー干支ラベル、京の地酒、オリジナルカクテルのほか、ノンアルコールのスパークリングぶどうジュースや大原赤紫蘇ドリンクも用意されています。アルコールを楽しみたい人はもちろん、雰囲気そのものを味わいたい人にも開かれた内容になっている点は好印象です。建築を訪ねる目的で足を運ぶ人にとっても、食と飲みものが過度に主張しすぎず、空間体験の一部として自然に溶け込んでいることが、この企画の完成度を高めているように思えます。
建築を“見る”だけでなく、“過ごす”ことで深く味わえる場所

建築好きにとって「BAR茶寮」が興味深いのは、名建築を単に鑑賞対象として切り出すのではなく、そこに滞在し、時間を過ごす体験へと接続している点にあります。ホテルではこの「茶寮」を、バー営業だけでなく、季節のアフタヌーンティーや予約制の会食、さらには宿泊者向けの無料見学や、コンシェルジュによる村野藤吾の意匠案内ツアーにも活用しています。つまり「茶寮」は保存された建築であると同時に、現代のもてなしの場として生き続けている空間でもあります。
そのなかでも夜のバー営業は、建築の魅力が最もドラマティックに立ち上がる時間帯のひとつでしょう。日中の明るさのなかで見える素材感や庭の開放感に対し、夜は光と影、静けさ、外部とのにじむような境界が強く意識されます。数寄屋造りの繊細な表情は、むしろこうした控えめな照明環境のなかでこそ際立つものです。村野藤吾の建築に触れたい人、京都で喧騒から少し離れた時間を過ごしたい人、大人のための上質な隠れ家を探している人にとって、「BAR茶寮」はこの季節にしか出会えない特別な行き先になりそうです。
名建築と日本庭園、そして季節の美酒を愉しむ
「BAR茶寮」は、京都のホテルバーという枠を超え、名建築と日本庭園、そして季節の美酒を一体で味わうための体験型の場として魅力を放っています。村野藤吾が遺した数寄屋造りの「茶寮」に身を置き、ライトアップされた庭を眺めながら静かな夜を過ごす時間は、観光的な消費とは異なる、建築と風景の深い記憶を残してくれるはずです。期間限定かつ限定日のみの営業だからこそ、その一夜はより特別なものになります。京都で大人の隠れ家を探すなら、今年の春夏に注目したい一軒です。
茶寮BAR
期日: 2026年4月29日(水・祝)~5月1日(金) 5月3日(日・祝)~6日(水・祝) 7月16日(木)~19日(日) 8月6日(木)~16日(日) 9月17日(木)~22日(火・祝)
時間:7:00P.M.〜10:00P.M.(ラストオーダー 9:30P.M)
会場:ザ・プリンス 京都宝ヶ池「茶寮」