日本の家は、今も昔も木で建てる。木造の「casa amare」は普遍的な日本の住宅
日本において住宅は「海外のような」が先端でおしゃれだ、という時代が長く続いてきた。
瓦ぶきや木造、塗り壁などは、昔ながらの古臭い建物とひとくくりにされ、お菓子のような洋風建築の家がもてはやされた。
しかし、近年、古民家ブームなどもあり、日本らしい伝統的な素材、工法が見直されて、その洗練された技術とセンスが再評価されてきている。
狭い国土の67%が森林! まさに「木の国・日本」
日本は「木の国」と言われる。
それは、日本の国土の67%が森林で占められているゆえんだ。
この数字は、フランス、イタリアの20%、アメリカの30%などに比べるといかに高い率なのかがわかる。日本と同じくらい森林率が高いのは、ブラジルの69%だが、日本はブラジルのように広大な面積を擁する国ではない。
日本と国土面積では同程度のイギリスの国土に森林が占める率は、7%に過ぎないことを考えれば、日本が、その狭い国土をいかに森林に占領されているかを感じ取ることができる。
それは、逆に言えば、日本人が「森林」つまり、木を大切にしてきた証であるとも言える。
明治以前の建築物はすべてが木造建築
森林の多い日本では、古くから林業、製材業が盛んだった。
現代のように、鉄道や車などでの輸送ができなかった時代でも、川や海などを利用して木材は効率よく運ぶ水運は発達していた。
そのため、明治維新以前の日本では、建築物のほぼすべてが木造建築だった。
ヨーロッパでは古代建築はほとんどが石材によるが、日本人にとっては、加工や運搬に手間のかかる石材ではなく、木材が建材の本流だったのだ。
神社、仏寺、寝殿造、書院造、町家、古民家など、文化財のように美しく、高い技術を駆使した建物も、すべて木造建築。そして、材木が露わになった造りのものが多いのも、日本の木造建築の特徴だ。
それは、建材が単なる材料ではなく、デザインに生かされているということだ。
良い素材を使えば、それが建物の美しさにつながる。
それだけに、削り上げた木の肌の美しさなど、素材にもおおいにこだわってきたのが、日本の木造建築なのだ。
自然素材ならではの木目の美しさが際立つcasa amare
そんな日本建築の伝統美を、現代に受け継ぎつつ、次世代にも繋ごうと生まれた「casa amare」は、外観も日本建築ならではの美しさを追究しているが、なんと言っても「木の国・日本」ならではの、木の素材感を生かした造りになっている。
室内に入れば、ほんのりと木の香りが漂ってくる。そして、家の中を見渡せば、木の床、柱、梁、さらに白い塗り壁、障子などなつかしくも美しい日本の家の風景が目に飛び込んでくる。
天井を見上げれば、棟木や梁などはむき出しになっており、ちょっとした幾何学模様を描き出している。その形状だけでも十分に美しいが、素材にもこだわりをもつcasa amareの床に使用している無垢材はもちろん、柱に使用している集成材も自然素材だからこその木目のもつ美しさが、その造形美を際立たせていると言えるだろう。
やっと復権を果たしてきた印象の日本建築。
その底力は、これからますます発揮されていくに違いない。
また、casa amareはそのうえで大きな役割を担っていくことになりそうだ。