建築家/菌築家・小野司が主宰する屋久島の建築事務所tonoがArchitizer A+ Awards 2026で世界一に!
世界自然遺産の島・屋久島を拠点とする建築事務所「tono」が、ニューヨークを拠点とする世界最大級の建築プラットフォーム「Architizer」が主催する「Architizer A+ Awards 2026」の企業部門において、最高位である「The Best in Sustainability Firm(最優秀サステナビリティ企業)」のJury Winnerに選出されました。世界80カ国以上、数千件の応募が集まる中での選出は、日本拠点の建築事務所として同部門で初めての快挙です。
コロナ禍の移住が拓いた、屋久島という拠点

tonoは2016年、東京で創業しました。転機となったのは2020年。コロナ禍を契機に活動拠点を屋久島へと移したことで、それまでの都市型の建築・空間デザインを越えて、自然環境や生態系との関係性を起点とする建築へと視野を広げていきました。

世界自然遺産の島で自然と向き合う日々の中、建築を単なる空間や建物のデザインではなく「土地と人、自然の関係を再構築する行為」として捉え直し、独自の実践を積み重ねてきました。

創業10周年を迎えた今年、この移住から始まった挑戦が、ひとつの到達点を迎えています。
株式会社tono

株式会社tono ― 建築による生態系再生を実践するリジェネラティブ建築事務所。建築家/菌築家・小野司が率いる tono Inc. は、生態系を再生し豊かにする建築の新しいパラダイムを切り拓いています。私たちのミッションは、「建築を通して地球の再生を具体的に実践すること」。人間中心の発想から一歩進み、地球の生命やその循環に寄り添い、すべての生命が共に繁栄する世界を目指しています。設計においては、日本古来の建築技術や自然観から学びながら、環境解析やLCAなどの最新テクノロジーも積極的に活用。シンプルで本質的な美しさを大切にした空間・佇まいと、生態系との共生を両立する空間づくりを得意としています。現在は住宅・ホテル開発を中心に、建築による生態系再生をテーマとした設計・監修・コンサルティングを行っています。
設立:2016年6月(2026年で創業10周年)
代表取締役:小野 司(建築家/菌築家)
拠点:鹿児島県・屋久島
URL:https://www.to-no.me
受賞歴: 代表作「Sumu Yakushima」は、国内外で高い評価を受け、これまでに25のアワードを受賞。累計40以上の国内外のデザイン賞を受賞しており、主なものとして世界3大アワードの一つであるiF Design Award GOLD(ドイツ)、DFA Design for Asia Awards GRAND(香港)、日本空間デザイン賞 KUKAN OF THE YEARなど。さらに代表の小野司は2025年Forbes「Next 100 ─ 世界を救う希望」に選出。
サステナブルのその先へ——「リジェネラティブ建築」という思想

近年の建築業界では、環境負荷を減らす「サステナブル建築」が重要なテーマとなっています。tonoが実践する「リジェネラティブ建築」は、そのさらに先を見据えた考え方です。

リジェネラティブ(Regenerative)とは、環境への悪影響を減らすだけでなく、建築によって土地の生態系そのものを回復・再生し、建てる前よりも豊かな状態を目指すというアプローチ。建築を、環境再生のための手段として捉え直す思想です。



tonoの設計の中核にあるのは、土壌に広がる菌類のネットワークや、その土地固有の生態系への眼差しです。代表を務める小野司氏は、自らを「菌築家(きんちくか)」と呼び、建築と自然環境のあいだに新しい関係性を切り拓いてきました。今回審査員からは、装飾的な演出から離れ、景観に溶け込みながら場所や職人技、環境への配慮を優先する人間的スケールの建築が、いま改めて重要な意味を持っているという評価が寄せられています。
「何を建てたか」から「何を再生するのか」へ

今回の審査には、建築家やデザイナーだけでなく、メディア関係者やテクノロジーリーダー、ビジネスリーダーなど多様な専門家が携わりました。評価の対象となったのは、単なる造形やデザインの巧拙ではありません。建築を通じて生態系の再生に取り組み、環境・社会・経済を統合的に捉えるアプローチそのものが評価されたといえます。建築の価値基準が「何を建てたか」から「建てることで何を再生するのか」へと変わりつつあるいま、屋久島から発信されてきた実践が、世界の建築分野における新しい可能性として認められた瞬間でもあります。

今回の受賞内容は、Architizer公式のWinners’ Galleryで誰でも確認することができます。さらに受賞作は、世界の優れた建築を収録する公式作品集『Architizer: The World’s Best Architecture』(第14回・2026年秋刊行予定)への掲載も決定しており、tonoの実践がそのまま世界の建築界の記録として刻まれることになります。
住宅・ホテル開発の現場で広がる、生態系再生の設計
tonoが大切にするのは、「土地そのものの価値をどう再生・向上させるか」という視点です。自然環境と共存するリゾート開発、ホテル開発、住宅プロジェクトにおいて、建築を通じて生態系と人、双方の健康価値を高める設計・監修を手がけています。開発の初期段階から参画し、コンセプト設計から環境設計、建築監修までを一貫して担うことで、プロジェクト全体の価値を最大化する伴走をしています。
代表作「Sumu Yakushima」は国内外で高く評価され、これまでに25のアワードを受賞。世界3大アワードのひとつであるiF Design Award GOLD(ドイツ)や、DFA Design for Asia Awards GRAND(香港)、日本空間デザイン賞 KUKAN OF THE YEARなど、累計40以上の国内外デザイン賞に輝いています。代表の小野司氏自身も、2025年にForbes「Next 100 ── 世界を救う希望」に選出されるなど、その活動は建築という枠を越えて注目を集めています。