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TINY HOUSE FESTIVAL 2019 – 小さく住まう、居住空間としてのタイニーハウス。

2020年、世界中から大いに注目される東京を舞台に「東京ビエンナーレ2020」が開催されます。それに先立ち、東京ビエンナーレプレイベントとして、それぞれテーマを持ったタイニーハウス、モバイルハウスの展示およびトークイベント「TINY HOUSE FESTIVAL 2019」が2019年11月に南池袋公園で開催されました。

とはいえタイニーハウスと聞いてもパッと想像できる人もまだ少ないのではないでしょうか?タイニーハウスには明確な定義はないものの、概ね延べ床面積20m2以内、本体価格1,000万円以下程度のものとされています。お金や時間に縛られない自由な暮らしとしてアメリカを中心にムーブメントとなり、店舗や離れとしての使用など、ユーザーのライフスタイルに合わせて様々な使い方ができる点から日本でも注目が集まっています。今回は大盛況のうちに閉幕した展示内容を3つのカテゴリにわけてお伝えします。

第1弾のこちらでは、居住空間として特化したタイニーハウス、そして彼らのライフスタイルを中心にお伝えします。

海外のようなデザインと、自然に溶け込む暮らし方

まるで海外の山小屋のような風合いのこちらは「Tree Heads & Co.」のタイニーハウス。

作り手の竹内友一さんは、樹の上や原っぱ、車の上、どこにでも小屋をつくってしまうタイニーハウスビルダー。1年の半分くらいは全国各地で小屋をつくりながら旅をしているそう。

快適な装備と空間

竹内さんが仲間と一緒につくりあげた空間は、壁から天井、内装まですべてが手づくり。

また、電灯や冷蔵庫、水道のポンプなどの電気系統のエネルギーは、すべてソーラーパネルよる自家発電でまかなっており、移動時は専用スペースに収納して携行します。

中に入ると、調理場や本棚、奥にはソファとロフトがあり、まさに家のような心地の良い空間が広がります。

壁面に棚やフックなどの収納要素を作ることで、限られた空間でも道具や資材を最大限に持ち運べます。小さな空間でも、読書や食事など気の向くままに快適な時間を過ごせそうですね。

小さな空間だからこそ、自分に本当に必要なものが見えてくるタイニーハウス。ネットやシェアリングサービスの普及で持ち物が最小限に抑えられる現代ならではの、人として豊かに過ごせる住まい方の一つかもしれませんね。

 

旅をしながらその場その時の自然を楽しむ暮らし方

必要なものだけをVANに詰め込んで、クルマをオフィスや家とし、旅をしながら生活する。そんな「VAN LIFE(バンライフ)」と呼ばれるライフスタイルに憧れを持つ方も多いのではないでしょうか。こちらの所有者である渡鳥ジョニーさんとはる奈さんは、愛車に乗って東京から横浜、そして長野県の森の中と、次々と拠点を増やしながら生活する「バンライファー」。家を持たずに各地を旅しながら、この1台で生活されているそうです。

DIYで叶えるおしゃれで機能的な空間

アイアン塗料で塗り直されたくすんだグリーンが可愛いバンの中は北欧風な色使いとインテリアの空間が広がります。

片面にはペグボードが設置され、お気に入りの絵や写真を飾ったり、収納としても活用できます。こちらを倒すとマットレスがあらわれ、その奥にクローゼットが登場します。

行く先々で味覚と視覚で楽しむ自然

水回りもあり、収納式の2口コンロもあるので、コーヒーやお茶などの飲み物はもちろん、訪れる先々で旬の食材を気の向くままに楽しむことができます。

山奥や湖畔など行く先々の自然を借景として、二人で囲む食卓は、バンライフでこそ味わえる醍醐味と言えるのではないでしょうか。

はる奈さんは料理家として活動されているそうで、旅先で撮影された食卓の様子を収めた写真の展示も準備されていました。

大工がつくる、組み立て式のタイニーハウス

一見寺社仏閣のような和風な作りのこちらは伝統工法によって建てられた木の小屋。

数寄屋造の新築や古い民家の改築・修繕を手がける工務店である杢巧舎が提案するのは、大工による墨付け、手刻みを基本とし、金物を使わずに木と木で組み立てる「木組み」という、昔から行われてきた工法で建てる木の小屋。大工が木材をよく見て、曲りやクセ、乾燥具合などを読み、経年後の木の動きを予測して加工します。その一手間が建物の寿命を伸ばし、また強度を上げることに繋がるのです。

まさに職人芸の美しい空間

中に入るときちっと隙間なく組まれた木材が壁、床、天井に見られ、まさに職人の仕事といった美しさを感じる空間となっています。

小上がりに畳が敷かれた落ち着けるスペースと、ライトが設置されたデスクが奥に配され、趣味にも仕事にも集中できそうな居心地の良さが伺えます。

アメリカ発のタイニーハウスを日本ならではの技術で形にした杢巧舎。トラックやトレーターで持ち運ぶのではなく、その場その場で材を組み立てて建設するシステムは、これからは日本に限らず国内外で人気になること間違い無しの注目のタイニーハウスでした。

 

住居のような不動産であっても車輪がついて移動できる状態、つまり「可動産」になれば固定資産税もかからないという発想の転換が新鮮でした。本当に必要なものは何か、人生で優先するべきことは何か、改めて考えさせられるきっかけになりました。

千春

横浜出身渋谷区在住のミレニアル世代の一人っ子。母方は佐渡島の系譜。趣味は料理とはしご酒。

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建売でも注文住宅でもないもうひとつの可能性 casa シリーズ。

機能、デザイン、コスト削減などを徹底して追求した、

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