堀江貴文の長尺ワイド番組「ホリスペ」!楓構造研究所 主宰・古賀健朗が堀江貴文と語る構造設計の課題

先日CROSS FMでのラジオプログラム「ライフスタイルメディア #casa」にゲスト出演頂いた「楓構造研究所」主宰・古賀健朗さんが、実業家・堀江貴文さんがナビゲーターを務めるFMラジオ生番組「ホリスペ」に出演されました。古賀さんが木造に特化した構造設計のプロを目指した理由には、今の日本の構造設計の現場が抱える課題がありました。(以下 古賀=古賀健朗、堀江=堀江貴文、コウズマ=コウズマ ユウタ)

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木造に特化した構造設計で、世の中に貢献したい

コウズマ : 古賀さんは構造設計の専門家と伺っていますが、どういったお仕事をされているのでしょうか。

古賀 : いわゆる建築設計になるのですが、木造に特化した構造設計を専門にしています。よく聞く言葉で言うと、「耐震設計」が身近な例ですね。

堀江 : 木造建築は減価償却の期間が短く設定できることもあって、経費計上の面で注目している人も多いよね。

古賀 : そうですね。それに加えてサスティナブルな側面で木造を取り入れる例も多く見られますし、コストの面でも木造は比較的低く抑えられるのも強みの一つですね。

基準が曖昧だからこそ木造の住宅の構造設計を推進したい

コウズマ : 木造にこだわっていらっしゃるんでしょうか。

古賀 : はい。元々構造の専門というと鉄骨とかRCといったものが一般的であることに加え、住宅系の木造については基準が曖昧なところが多いんです。たとえば、今の日本の法律であれば、僕が今から堀江さんに木造の構造について2時間レクチャーすれば、堀江さんが構造設計のチェックをできちゃうんです。それくらいざっくりとした曖昧な基準で、戦後から今日に至るまで甘い基準で家づくりが行われているんです。そこにハテナを持ったので、木造に特化した構造設計の技術によって、世の中に貢献していきたいと考え、12年前に独立しました。

コウズマ : これだけ地震災害が多いのに緩いところがあるんですね。

古賀 : 僕は法律というのは完璧なものではないと考えていて、建築においては戦後間も無くできた「建築基準法」というものが設計のベースとなっていて、その中では「生命を守る」ことができるレベルが基本となっています。というのも、戦後の高度経済成長期の家を早く建てなければならない状況下でスピードを優先した結果、命を守れる最低限の強度で家を建てられるようになってしまったんです。一方、南海トラフをはじめ30年以内に高確率で大地震が起きると言われています。そんな中で、しっかりと家族の命も、それまでの暮らしも、ともに守れるような強度を持った家づくりを行いたいと思い、我々は活動しています。

コウズマ : お仕事をされるときは個人のお客さまだったらどの段階で入られることが多いのでしょうか。

「地元の工務店やハウスメーカーで安全性についての提案を行う際に、興味を持ったオーナーさんと繋いで頂くことが多いです。弊社でも無料の勉強会やセミナーなどのイベントを実施しておりますので、お気軽にご相談頂ければと思います。」

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構造設計の現場を改善して、より良い住まいづくりを目指したい。

戦後からアップデートされないまま、時代に合わない法律のもとで進む住まいづくりの現場に疑問を抱いたと語る古賀さん。地震をはじめとした自然災害から、命はもちろん家族の暮らしを守ることができる“真の強い住宅”づくりには、構造設計の視点は欠かせないポイントとなるようです。

後編:堀江貴文の長尺ワイド番組「ホリスペ」!楓構造研究所 主宰・古賀健朗が堀江貴文と語る構造設計普及の鍵とは