シンプルながら住まいやすさの工夫が詰まった夫婦理想の住まい
前編:建築家・深瀬ヤスノリと建てた「海が暮らしに寄り添う」美しい住まい。
住宅づくりに求める理想は人それぞれ。自然が大好きなオーナーが風光明媚な豊かな環境を暮らしに取り込みたいと、Fさんが建築家・深瀬ヤスノリと建てたのは、海風が通り抜けるシンプルで美しい住宅。平家に憧れを持つ夫婦の理想も詰め込み、開放感のある心地よい空間となっています。
周囲の自然が美しさを引き立たせる純白でシンプルな外観
白壁に正面中央に設けられた玄関が特徴的なシンプルな住まい。
海が広がる北東側の壁には、美しい自然と暮らしを繋げる大きな窓が多数配されています。高い建物がなく大きく広がる空の青と、山や植物の緑のなかで白色が美しく映えます。
玄関には囲うように庇を設けることで、雨の日でも濡れることなく出入りが可能に。可愛らしいアプローチが街道から繋がります。
開放感のある広々とした玄関
ドアを開くと玄関からまっすぐ広がるフローリング。姿見を壁に作り付けることですっきりとした印象ながら、機能的なデザインに。
2階のリビングに繋がる階段はスケルトンにすることで、ドアを開けた時の視界にも開放感があり、空間が広々と感じられます。
外と中のレベルを統一し、段差をなくすことで小さな子供でも出入りしやすくなっています。
心地よさと機能性のよさが感じられる1階
1階には子供部屋をメインに、バスルームと趣味の部屋などが無駄なく工夫されて配されています。入口が建物中央にあるため廊下に窓はないものの、2階や、左右の部屋から差し込む光でとても明るい印象に。
柔らかな自然光に照らされた各マテリアルの陰影が美しく、空間に色気をもたらします。
洗面所には大きな鏡と作り付けの棚を設けることですっきりとした見た目に。床も色味を揃え落ち着いた印象となっています。
シンプルながらも壁面と床、鏡や棚など異なる材の組み合わせで単調になりすぎず、ちょっとしたグリーンが季節の移ろいを与えてくれる心地の良い空間に。
壁の一部を引き戸にすることで、閉じれば部屋に、開けると通路として活用可能に。視界が抜けることですっきりと広々とした印象になります。
差し込む光が明るく包み込む子供部屋
1階、階段奥に設けられた子供部屋。
机やベッドを置いても差し支えのない腰高窓にすることで、無駄のないレイアウトとなっています。
二段ベッドの向かいにはソファを配置し、子供の様子を眺めながら一息つけるスペースに。
コンパクトながら居心地も良い趣味部屋
部屋と部屋の間は趣味のスペースに。
天井近くに作り付けの棚を設け、限られたスペースながらも収納に優れた部屋になっています。
窓はないものの勝手口から差し込む光で明るい印象に。無駄なく空間を有効活用しています。
シンプルながらもこだわりと機能性が詰まった家族の空間
心地よい海風、美しい自然のなかに溶け込む白壁の住宅。シンプルな見た目の中にも家族での暮らしを豊かにするこだわりが詰まっていました。