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夏でも冬でも心地良い暮らしを追求!南向きの立地を考え尽くした家

山形県天童市に建った新築住宅は誰もが羨む南向きの立地。冬は暖かな日当たりが十分確保できる南向きの家だが、実は夏の暑さは致命的なのも事実。せっかくの大きな窓にも夏は日よけをつける生活になりかねない。そこで考えられたのが今回の物件。夏でも冬でも心地良い、贅沢な立地条件を最大限に活かした設計は、自分たちの家づくりにも取り入れたいヒントがいっぱいだ。

マットなガルバリウム壁がかっこいい外観

住宅街で一際目を惹くのはガルバリウム銅板のシックな外観。無垢とネイビーの木材がアクセントになり、カジュアルな中にもシックな趣が美しい。リビングからでも出入りが可能なポーチは子供達が遊んで帰ってきても安心。南に設けたインナーバルコニーのおかげで、雪や雨の多い地域でも比較的外に洗濯物が干せるのも嬉しいポイントだ。

計算された窓が程よく南の光を取り入れる

今回の物件でメインの見どころと言っても過言でないのが「緻密に計算された、視線と光の計画」だ。南向きの住宅では、そのメリットをたっぷりと取り入れるべく、南面全面に大きな窓を設けがち。しかしそれが有難いのは冬シーズンくらいで、特に昨今の猛暑に南からギンギラの太陽が照りつけるのは逆にデメリットとも言える。

そこで今回、建築家の内山里江は敢えて、大きすぎない窓を角に置くことで程よい影ができるよう計算した。これにより冬だけでなく、夏にも心地良い日向ぼっこができる空間が誕生したのだ。

南だけにこだわらない、吹き抜け天井から注ぐ柔らかな光彩

もう1つ、この家の印象的なのがリビング上に設けた開放的な天井吹き抜け。更に2階の廊下にもスリットを入れることで、1階に天井からの光がふんだんに取り入れられている。2階に設けられた南窓からの光彩も、直射日光で入ることなく1階リビングにふわっと注がれることで、自然に光と風が舞い込むのだ。

南向きの家だからこそ敢えてキッチンやダイニングは奥へ

北側に向かうにつれ、キッチン・ダイニング、水廻り…と家族が毎日忙しなく使う空間が纏められている。このエリアで心地良いのが、白い漆喰壁を更に引き立てる間接照明とリビングからの柔らかい風と光を包み込む無垢材の存在感だ。シンプル&ナチュラルに仕上げられた素朴な中にも気品な雰囲気は、奥様のこだわりと洗練されたセンスが光る。

開放的なリビング設計とは違い、キッチンの背後にバスルームなどの家事動線を纏めて置くことで奥様の家事負担も大きく軽減しているのも嬉しいポイントだ。

1つの家が分離することなくフワリと纏まる設計は、巧みな光の導線と家族の想いが込められていた

「十分な陽あたりが確保できる」というメリットがある南向きの立地。しかし本当のところは、くつろぎのリビングが真夏の直射日光にさらされることにも…しかし今回の山形県の物件は、そんな事実をしっかり熟知しているからこそ、本当意味での「南向き立地の良さ」を思いっきり堪能できる設計が輝いていた。

更に家族と毎日顔を合わせられる「玄関を入った先にはキッチン」な間取りづくりや家事動線は、女性建築家 内山 里江の技が光る。ぜひ今後の家づくりの参考にしてみては?

所在地:山形県天童市/構造:木造/規模:地上2階/延床面積:101.85㎡

くるみ

くるみ

グラフィック/ウェブデザイナー兼ライター。ニッチでコアな音楽ディストロレーベル ano records を主宰。スーツケース1つで突然移住してしまう癖がある。(アメリカ3ヶ月・オーストラリア1年・石垣島半年)

目指すは、海外ノマドワーカー。暮らしながら世界一周。いつもワクワクの向かう先へ!

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