NAKED代表・村松亮太郎から学ぶアイディアの源と多様な表現活動の共通点。

毎週月曜日に立山律子がお送りする福岡のラジオ放送CROSS FM「DAY+」。「#casa(ハッシュカーサ)」の枠に今回ゲストとしてお越し頂いたのは、俳優や映画監督などジャンルにとらわれずに幅広く活動されているクリエイターであり、株式会社ネイキッドの代表でもある村松亮太郎(むらまつりょうたろう)さんです。後編のこちらでは村松さんのアイディアの源やこれまで影響を受けてきたものについて伺います。

村松亮太郎のアイディアの源とは

Via : naked.co.jp 「CITY LIGHT FANTASIA BY NAKED –Anniversary–」

俳優や映画監督、プロデューサーなど様々な肩書きで作品を発表する村松さんのアイディアの源は、「星空みたいなもの」だと挙げられています。

Via : LINE BLOG

「脳内を敢えて整理しない。まるで星空みたいになっていて、星と星を繋ぐとある星座になるように、新しいものを見つけ出すような自由さがあるかもしれません。同じ星を使って違う星座を作ることもできるように、さそり座の星はさそり座でしかない、ということではなく、固定概念に思考をとらわれないことが大事だと思います。」

0から何かを生み出すのではなく、周りの文脈を読み掛け合わせることで新たな価値を生み出していくのですね。

表現活動の原点でもある役者と現在の活動の共通点とは

Via : naked.co.jp  「ティラノサウルス展 ~T.rex驚異の肉食恐竜~」

もともと俳優から表現活動を始めた村松さん。役者としての活動と、空間デザインなどのプロジェクトの共通点はどこにあるのでしょうか。「“シーン”を作る仕事ということだと思います。世界観とか、物語性を持たせて人間の感覚に訴えかけることで、そのシーンに意味ができたりとか、観た人が感動することを目指しています。」どのような表現でも物語を意識することで、感情に訴えかける作品になるのかもしれませんね。

影響を受けたアート、映画

そんな村松さんに、自身の活動に影響を与えたものについて伺いました。「まずはショーンペンですね。役者でありながら映画を撮って、良い作品を残しているんです。映画が好きだから良い映画を作りたい、そのためのアプローチは一つにとらわれずにやっていいんだ、と気づくきっかけになりました。」音楽も大きな要素だと続けた村松さん。実はもともとは音楽の道に進もうと考えていたものの、お兄さんに才能があり、馬鹿にされるのが嫌だったからやめたのだそう。なんでもできるように見える村松さんでも意外なエピソードでした。

あの人気プロジェクトの開発秘話

Via : naked.co.jp 「naked.co.jp」

ここからは村松さんが手掛けられた人気プロジェクトの裏側を伺います。まずは、浜辺に打ち寄せるリアルな波の映像や人感センサーを用いた仕掛けなど、これまでにない新たな体験を提供する新江ノ島水族館『ナイトアクアリウム』は、どのようにしてそうしたアイディアが生まれたのでしょうか。

「いいなあ、と思うことが何故そう感じるのか常に考えている気がします。もっとこうだったらいいのになあとか、いま目の前にあることにとらわれないで、結果他のものと掛け合わせている。水槽から波が広がっていて、そこを歩ければ素敵だな、とか。異なるものを繋げることで新しい価値を生み出しているのだと思います。」先程もお話されていた”掛け合わせ”の発想がここでも生かされているようです。

また、こちらも大人気の五感で巡る体験型庭園『FLOWERS BY NAKED』にはどういったコンセプトがあるのでしょうか。

Via : naked.co.jp 「FLOWERS BY NAKED 2020 ー桜ー」

「まず思いついたのが“シークレットガーデン”というテーマ。都会に秘密の花園があったら面白いなと思って、空間を通じて花を楽しむことの再定義をしたかったんです。通常の植物では再現できない、どこかに迷い込んだような世界観を目指しています。」

Via : naked.co.jp 「FLOWERS BY NAKED 2020 ー桜ー」

さらに、そうした世界観を実現するなかで意識したことも伺ってみました。

「花を嫌いだという人はいませんよね。だけど、花を求めてわざわざ行きたいところはない。だからこそ行きたくなる、見たくなるところを考えました。それは映画を作っている感覚に近いかもしれません。五感で楽しめるので、より作り出される世界に入り込めるはずです。」

ストーリーをもとにその世界観をつくりあげていく。俳優や映画監督としての経験がここに生かされているのかもしれませんね。

貪欲だから、いつも全力でいたい。

映画や空間、プロジェクションマッピングなど、幅広い分野で新たな価値を提案し続ける村松さん。そんな村松さんにとって「ライフイズ◯◯」の空欄にはどんな言葉が入るのでしょうか。

「ライフイズショート。人生は短いので全部やれ。貪欲に。常に死んでまうと思いながら動き続けています。」

やりたいことを型にはまらずやり続ける姿勢に、こちらもパワーをもらえるような魅力的な方でした。

毎週様々なジャンルのスペシャリストが登場するラジオ版の「#casa(ハッシュカーサ)」。聴き逃した方はRadiotalkでもお楽しみ頂けます。

【2/17】村松亮太郎さん(NAKED代表)

【2/24】村松亮太郎さん(NAKED代表)

後編:NAKED代表・村松亮太郎から学ぶライフスタイルとワークスタイル