ミラノデザインウィーク2018に出展した「三州⻤師の技」作品、⾼浜市で凱旋展⽰会を開催!

毎年4月にイタリア・ミラノで開催されている世界最大のデザインの祭典「ミラノデザインウィーク」へ、300年以上の伝統を有する三州鬼瓦の製作者「鬼師(おにし)」による三州瓦の技術を取り込んだ作品が出展された。そのミラノに渡った「三州鬼師の技」で作られた作品『菱』の凱旋展示会が愛知県高浜市にある「高浜市やきものの里・かわら美術館」で開催。

ミラノデザインウィークに出展された作品「菱」

今回bud brand(バッド・ブランド)より、ミラノデザインウィーク2018に出展された、丸市の代表で鬼瓦職人で鬼師の加藤佳敬氏が製作した「菱」は、フリーランスの大前洋輔氏とLINEs AND ANGLEs の西脇佑氏のデザインした酒枡ある。日本では馴染みの深い菱型の単純な幾何学を使ったデザインであるが、組み合わせることにより多彩な表情をみせる。

四辺の長さが同じで、どの角も直角でない菱形は、古来よりおめでたい形として用いられ、家紋に使われる形でもある日本では一般的に馴染みの深い幾何学である。

菱形を組み合わせてデザインされた「菱」は、愛知・三河の三州瓦の素材と鬼瓦の技術を使ってできたこれまでにない酒枡である。一見奇妙な形であるが、その形状故に注ぎやすく機能的である。また、幾何学的なデザインと瓦のマテリアルを纏った「菱」を複数個組み合わせて横に並べたり縦に積み重ねたりすることにより、多様な陰影や表情、多彩なオブジェクトを生み出す。単体でも複数でも成立するそのオブジェクトは、平面的には家紋のようにグラフィカルであり、立体的には彫刻や建築のようでもある。

「菱」は、お祝いの席でも心地良く使うことができ、プレゼントした後でも様々な場所に色々な形でおもいおもいに飾られる。「菱」を贈ることであなたの祝福の想いが華やかに伝わり、お祝いのシーンが思い出として残るプレゼントになるだろう。

伝統工芸を継承する数少ない瓦職人である鬼師・加藤佳敬氏

2017年に経済産業大臣より伝統工芸品として指定された「三州鬼瓦工芸品」は、日本三大瓦産地のひとつとして300年以上の伝統を有していて、今なお手作業で鬼瓦製作に携わる数少ない瓦職人たちを、敬意を払い「鬼師(おにし)」と呼んでいる。機械化できない精緻を極めた熟練の技は、日本でもわずか150名程度しかいない「鬼師」ならではの職人技として、その技術と歴史を継承している。そのうちの一人が株式会社・丸市の代表で数少ない瓦職人である鬼師・加藤佳敬氏である。

 

今回の展示会では、実際にミラノデザインウィーク2018で展示された作品「菱」を凱旋展示するとともに、製作に関わった鬼師による製作秘話も公開。

三州⻤師の技、海を渡る!

期日:2018年7月28日(土)〜9月2日(日)
場所:高浜市やきものの里・かわら美術館
住所:〒444-1325 愛知県高浜市青木町9丁目6 青木町9丁目6−18