家づくりに携わった人に敬意と感謝の意を込めた“おもてなし”。「上棟式」のアレコレ。
皆さんは、家を建てる途中に行われる「上棟式」をご存知ですか?建築途中で行われる「上棟式」は、棟 梁や大工さんたちへの感謝の気持ちや、ねぎらい、今後の工事の安全を祈願を表す意味で執り行われます。
しかし、人生の中で家を建てる機会はそう何度もなく、人生に一度の方も多く「上棟式」自体ご存知ない方もいるはず。そこで今回は家を建設中に行われる「上棟式」の流れについてまとめてみました。
「上棟式」はなぜやるの?上棟式のってどんな式?
「上棟式」も「地鎮祭」同様、吉日に行われるのが好ましいとされています。「建築によいとされるのは、六曜を用いた「大安、友引、先勝」と、十二直を用いた「建、満、平、定、成、開」の日です。
「上棟式」は建前(タテマエ)とも呼び、無事棟が上がったことに喜び、感謝するものです。「地鎮祭」のような儀式というよりも、施主が職人さんや工事に携わった人をもてなす「お祝いの席」とも言えます。関係者が一同に会し、今後の工事の安全を祈願し、お互いの協力の元に家をつくり上げていこうとする意思表示の会でもあります。
上棟式の際に、施主(建築主)は何を用意したらいいの?
「上棟式」の内容は、建物の柱に塩やお神酒をまくだけのものから、人寄せをして直会をし、硬貨やお餅を撒くなど地域によて様々です。儀式というよりは、施主が職人さんをもてなす会という色が強く、現在は神主を呼ばずに行うのが一般的です。
施主が用意するもの・・・塩、お神酒(1升一本)、洗米、宴会の席でのお料理とお飲み物、ご祝儀(5000円~2万円程度)、引き出物、折り詰めなどです。
一般的な「上棟式」の流れはどんな段取りで行われるの?
一般的な「上棟式」の流れは、棟梁が棟木に幣束を立て破魔矢を飾る→建物の四方に酒・塩・米をまいて清める→施主のあいさつ→乾杯を行い宴会へ→施主から職人へご祝儀を渡す手締めを行っって終了とないります。ここで注意したいポイントは、ご祝儀や、どの程度の量のお酒や料理などを用意すればよいか事前に準備するため出席者の人数を確認しておきましょう。
最近は、都市部を中心に「上棟式」を行わないケースも増えてきています。お金や手間や時間はかかりますが、家を建てるというのは人生に一度の機会が多く、また子供や、孫の代まで受け継がれてゆく場合もあります。
手間や時間をかけて建ててくれた職人さんや、関係者の方に敬意と感謝の意を込めて、家づくりを通して人と人とのつながりを大切にしてゆきたいですね。そんな視点から「上棟式」を執り行ってはいかがでしょうか。