太陽光発電は「お得」が続く。作った電力を電力会社が買い取ってくれる。

かなり手が届きやすくなってきた太陽光発電。

導入費用も年々下がってきているし、調べればさまざまな補助金もある。

しかし。

実際のところ、導入後の収支はどうなんだろう。

 

「電力買い取り」ってつまりどういうこと?

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「太陽光発電で作った電力が自家用で余る場合は、電力会社が買い取ってくれる」とは、太陽光発電を勧める際は、よく言われると思う。
とは言われても、それはどういう形で行われるのか、ぴんとこない人も多いのではないかと思う。
つまり、太陽の出ている昼間は、太陽光発電の発電量も多い、家庭で使用する分をまかなっても余るくらいの発電量があった場合、その余剰分を電力会社が買い取ってくれるのだ。天候が悪かったり、夜になれば、発電量は減る。太陽光発電のある家でも、発電量より使用量のほうが上回るだろうが、その分は、今までとおり電力会社から送電される電力を使用し、電気料金を支払うことになる。

 

電力会社からの明細を検証!

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実際にcasa soleに入居している人に、電力会社から送られてくる明細を見せてもらったところ、まずどこの家にも送られてくる「電気ご使用量のお知らせ」が1枚。このお宅の場合、使用量は498KWHで請求予定額は7759円となっていた。ちなみにこの使用量自体、casa soleに住み始める前に比べるとかなり減っているのだそうだ。以前は、月の電気代が1万円超えることも珍しくなかったそうだが、casa soleの気密性、断熱性の高さのおかげで冬場でもエアコンの使用がぐっと減り、電気使用量は抑えられているとか。

さらに、「購入電力量確認票(太陽光)」という見慣れない明細も送られてきていた。これこそは、みんなが気になっている「買い取った電力量(買い取り金額)」の明細になる。
電力の買い取り価格が、1kwhあたり約24円だった2010年の明細なので、購入電気量が186KWHだったこのお宅の場合、支払い予定額はなんと8928円! この金額が明細の下部に記載されている「振込予定日」には、指定の銀行口座に振り込まれるのだそうだ。これが太陽光発電をやめない限り、毎月続く。この月に限れば、8928円ー7759円=1169円のプラスになっている。従来は光熱費の中ではもっとも家計の負担になっていた電気で。負担どころか収益が出ているのだ。購入金額が振り込まれる口座を支払用のものとは別にしておけば、放っておいてもその口座には貯金ができることにもなり、記帳が楽しみになりそうだ。

 

再生可能エネルギーには、今後も追い風が続く予想

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見せてもらった明細は、ある年の5月のものだった。これが7月、8月ともなると、いくらcasa soleでも、エアコンの使用時間が長くなるので、もう少し使用電力量が増えるので、「使用電力量-購入電力量」がプラスになるのは難しくなる。しかし、雨の少なく日照時間の長い季節になると、購入電力量ものびてくることも期待できる。プラスにはならないまでも、限りなく電気代が家計に占める比重を下げていくことはできそうだ。
なお、電力の買い取り価格は、ドイツで実績のある「固定価格買取制度」を参考にして、2009年に政府が採用した新制度によって、電力の基本買取価格は、それまでの1kwh約24円から48円に引き上げられ、この価格が2019年までは保証されることになっている。その先がどうなるかはまだ明言はできないが、省エネルギー化が世界的な流れになっており、再生可能エネルギーの普及が必須となっている今、太陽光発電に対する追い風は続くことが予想され、大きく引き下げられることはないと考えてよさそうだ。
太陽光発電が家庭に与える経済効果は、この実例を見る限りかなり大きい。

 

家を建てると同時に、ほとんどの人が住宅ローンを抱えることになる。

日々の支出はなるべく抑えたい、住宅取得後に固定費としてかかってくる光熱費が、入居前より安く、さらには収入にもなる月があるとしたら。こんなに心強いことはない。

太陽光発電、経済的な魅力も大きく、この先ますます普及していきそうだ。