山梨県北杜市にある清春芸術村にVUILDを主宰する秋吉浩気が設計した3Dプリンタ製の滑り台 「ホワイト・ループ」が完成!

山梨県北杜市の清春芸術村に、3Dプリンターで生み出された、子供たちの創造性を刺激する全く新しい遊び場が誕生しました。その名も「ホワイト・ループ」。建築家・秋吉浩気によって設計されたこの滑り台は、従来の遊具とは一線を画す、有機的なフォルムと滑らかな曲線が特徴です。

3Dプリンターで生まれた、子供のための新しい遊び場

ホワイト・ループ
Photo by Hayato Kurobe

3Dプリンターという最先端の技術を用いることで、複雑な形状の滑り台を自由自在に作り出すことが可能になりました。まるで白い洞窟のような空間に滑り込むような感覚は、子供たちの探検心をくすぐります。滑り台の形状は、登ったり降りたり、くねくねと回りながら、遊びの幅を広げてくれます。

ホワイト・ループ
Photo by Hayato Kurobe

遊びを通して、子供たちは空間認識能力やバランス感覚を養うこと、滑り台を一緒に楽しむことで、他の子供たちとのコミュニケーション能力も育まれることをが期待されます。

清春芸術村に誕生した、建築とアートが融合した滑り台「ホワイト・ループ」

ホワイト・ループ
Photo by Hayato Kurobe

山梨県北杜市の自然豊かな地に佇む清春芸術村は、国内外の著名な建築家が手がけた作品が集まる、まさに建築と自然が融合した芸術の聖地です。そんな清春芸術村に、新たなランドマークとして誕生したのが、3Dプリンターで制作された滑り台「ホワイト・ループ」です。

谷口吉生や安藤忠雄など、巨匠たちの作品が並ぶ中にあって、「ホワイト・ループ」は、現代の建築技術と芸術性を融合させた、新しい表現に挑戦しています。滑り台の有機的なフォルムは、周囲の自然環境とも見事に調和し、訪れる人々に癒しと感動を与えます。

この滑り台は、単なる遊具ではなく、建築とアートが一体となった作品です。3Dプリンティング技術によって実現された複雑な形状は、まるで彫刻作品のようであり、鑑賞するだけでも楽しめます。また、滑り台を滑るという行為自体が、建築空間を体験する一種の芸術行為と言えるでしょう。

清春芸術村とは?

1980年、清春小学校の跡地を再活用しスタートした芸術文化施設。建築家・谷口吉生の設計による<清春白樺美術館>(1983年開館)や<ルオー礼拝堂>(1986年開堂)をはじめ、藤森照信の茶室<徹>(2006年完成)、安藤忠雄の<光の美術館>(2011年開館)、新素材研究所/杉本博司+榊田倫之のゲストハウス<和心>(2018年竣工)など、敷地内には名建築が立ち並ぶ。

URL:https://www.kiyoharu-art.com/
Instagram:@kiyoharu.art.colony

建築家・秋吉浩気が手がけた、子供たちの創造性を刺激する滑り台

ホワイト・ループ
Photo by Hayato Kurobe

「ホワイト・ループ」を設計したのは、若き建築家・秋吉浩気が率いるVUILDです。VUILDは、デジタルファブリケーション技術を駆使し、建築の新しい可能性を追求しています。今回の「ホワイト・ループ」のデザインにおいて、自然の有機的な形や、子供の遊びを通して生まれる創造性にインスピレーションを受けたと言います。滑り台の曲線は、まるで自然界に見られる流線型の造形美を彷彿とさせます。また、子供が自由に動き回れるような開放的な空間設計は、子供たちの探究心を刺激し、創造性を育むことでしょう。

秋吉浩気/建築家・メタアーキテクト VUILD主宰

秋吉浩気(あきよし・こうき)                                 VUILD株式会社代表取締役CEO  建築家 メタアーキテクト
秋吉浩気(あきよし・こうき)  VUILD株式会社代表取締役CEO 建築家 メタアーキテクト

芝浦工業大学工学部建築学科卒業後、慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科政策・メディア専攻X-design領域でデジタルファブリケーション専攻。2017年に建築テック系スタートアップVUILDを創業「建築の民主化」を目指す。デジタルファブリケーションやソーシャルデザインなどモノからコトまで幅広いデザイン領域をカバーする。主な受賞歴にSDレビュー入選 (2018)、SDレビュー入選 (2019)、Under 35 Architects exhibition Gold Medal賞(2019)、グッドデザイン金賞(2020)、Archi-Neering Design AWARD 最優秀賞(2022,2024)、みんなの建築大賞大賞(2024)。著書に『メタアーキテクトー次世代のための建築』(スペルプラーツ出版刊 2022年)『建築家の解体』(VUILD BOOKS刊 2022年)。

建築の可能性を広げる遊具「ホワイト・ループ」

「ホワイト・ループ」は、建築の未来を象徴するような作品。3Dプリンティング技術の進歩により、建築設計の自由度が飛躍的に高まり、これまで実現できなかったような複雑な形状の建築物が生まれる可能性が広がっています。秋吉氏の挑戦は、建築の新たな可能性を切り開く、重要な一歩となるでしょう。

清春芸術村

開館時間:午前10時~午後5時(入館は4時30分まで)
休館日:年末年始・月曜日(祝日の場合は翌平日休み)
入館料:一般1500円 大高生1000円 小中学生は入場無料
住所:山梨県北杜市長坂町中丸2072