戦前日本のモダニズム住宅の傑作「土浦亀城邸」がポーラ青山ビルディングの敷地内に復原・移築!一般公開へ!
戦前日本のモダニズム建築を代表する傑作、「土浦亀城邸」が、現代に蘇りました。東京都指定有形文化財であるこの邸宅は、2024年3月に竣工したポーラ青山ビルディングの敷地内に、見事に復原・移築されたのです。90年の時を超えて、そのモダンなデザインと機能的な間取りは、今もなお私たちを魅了します。白い箱型の外観、吹き抜けのリビング、そして当時の最先端の設備の数々。
戦前モダニズムの傑作「土浦亀城邸」がよみがえる
戦前日本のモダニズム建築を代表する傑作、「土浦亀城邸」が、新たな場所でその姿を現しました。東京都指定有形文化財であるこの邸宅は、2024年3月に竣工したポーラ青山ビルディングの敷地内に、見事に復原・移築されたのです。
90年の時を経て、現代に蘇った土浦亀城邸。その背景には、失われつつあった貴重な文化遺産を後世に繋ぎたいという強い願いがありました。長年の歳月と、多くの人の尽力によって実現したこのプロジェクトは、日本の建築史における重要な一歩と言えるでしょう。
一般公開は、2024年9月2日(月)より予約を開始し、9月25日(水)と9月28日(土)の2日間、限定人数でのガイドツアー形式で行われます。この機会に、ぜひ戦前日本のモダニズム建築が生み出した美しい空間を体験してみてください。
90年の時を超えて伝承される土浦亀城邸の魅力と特徴
1935年に建築された土浦亀城邸は、当時時代の先端を行く実験的な空間でした。建築家・土浦亀城の思想が凝縮されたこの邸宅は、そのモダンなデザインと機能的な間取りで、今もなお多くの人々を魅了しています。
特に特徴的なのは、白い箱型の外観と、内部の開放的な空間です。リビングの吹き抜けやスキップフロアは、当時の住宅には珍しいものであり、室内に豊かな立体感と広がりを生み出しています。また、天井パネルヒーターやシステムキッチンなど、現代の住宅にも見られるような設備が採用されていた点も注目すべきでしょう。
土浦亀城邸は、当時の社会や文化を映し出す鏡でもあります。この邸宅を通じて、戦前の日本の暮らしや、モダニズム建築が目指した理想的な住まいについて、深く理解することができます。
復原・移築した「土浦亀城邸」のこだわりと見どころ
90年の時を経て、新たな場所で生まれ変わった土浦亀城邸。この復原・移築には、多くの困難と工夫が凝らされています。東京都指定有形文化財という貴重な建築物を、いかに現代に蘇らせるか。その答えは、細部にまでこだわり抜かれた丁寧な復元作業の中にあります。
オリジナルの設計図を基に、可能な限り当時の素材や工法を用いて復元されました。特に、建具や内装の色などは、当時の写真や資料を徹底的に調査し、当時の雰囲気を再現しています。また、構造的な問題を抱えていた部分については、最新の技術を用いて補強を行い、耐震性も確保しました。
一般公開では、復元された土浦亀城邸の隅々まで見学することができます。当時の暮らしを想像できるような展示や、建築家・土浦亀城の思想を紹介するパネルなども設置される予定です。ぜひ、この機会に、歴史と現代が融合した特別な空間を体験してみてください。
未来へとつながる架け橋となる「土浦亀城邸」
戦前日本のモダニズム建築の傑作、「土浦亀城邸」の復原・移築は、、失われつつあった貴重な文化遺産を後世に繋ぐための挑戦であり、日本の建築史における重要な一歩と言えるでしょう。一般公開を通じて、多くの人々が土浦亀城邸の魅力に触れ、モダニズム建築に対する理解を深めることが期待されます。このプロジェクトは、歴史と現代が共存する新しい可能性を示唆し、私たちの住む社会に新たな価値をもたらすでしょう。土浦亀城邸は、これからも多くの人々にインスピレーションを与え続け、未来へとつながる架け橋となるに違いありません。
原設計(1935年 品川区上大崎にて竣工)
土浦亀城・土浦信子
復原・移築設計(2024年 港区南青山へ移築)
・建築 安田アトリエ
・歴史考証 東工大山﨑鯛介研究室 居住技術研究所 東工大安田幸一研究室(長沼徹他)
・軸組解体記録(3D測量) 東工大藤田康仁研究室
・木軸組調査・軸組図・伏図製図 後藤工務店
・歴史考証協力 田中厚子 前田鉄工所
・実測・図面・模型制作協力 東工大安田幸一研究室
・構造 金箱構造設計事務所
・設備 ZO設計室
・ランドスケープ ランドスケープ・プラス
・監理 安田アトリエ 東工大山﨑鯛介研究室 居住技術研究所 東工大安田幸一研究室(長沼徹)
・施工 鹿島建設
・所在地 東京都港区南青山2‐5‐13(ポーラ青山ビルディング・敷地南面)