「TO・DO」ではなく「WISH LIST」が大切!株式会社ガルテン代表・村上萌さん

株式会社ガルテン代表であり、ライフスタイルメディア「NEXTWEEKEND」を運営をしているライフスタイルプロデューサーの村上萌さん。

今回はそんな村上さんにご自身のことや、「NEXTWEEKEND」のこと、その他の活動内容など様々な角度からお話を伺いました。

朝の景色を大切に

はじめに、村上さんが暮らしの中で大切にしているデザインについて伺いました。

「朝の景色です。朝起きた時に気持ちが良いと、1日がすごく気持ち良いんです。自分の中で“ここだけは”という場所がソファなのですが、どんなに疲れていても寝る前にソファメイキングをしたり、美味しいコーヒーを用意しておきます。すると朝、今日も良い感じだなと感じるので、自分の中で欠かせないデザインです。」

地方のマルシェが好き

続いて、村上さんのお好きな場所や空間はどこでしょうか?

「地方と東京、二拠点生活をしていることもあって、地域の方がやっているマルシェに非常に興味があります。ローカルコミュニティみたいなものは、すごく熱気があって好きですね。その場所の特色やカルチャー、目に見えないコミュニティの色があるので、勉強になります。」

起業したきっかけ

株式会社ガルテン代表であり、ライフスタイルメディア「NEXTWEEKEND」を主宰している村上さんですが、どのようなきっかけで起業されたのですか?

「学生時代から付き合っていた夫はアスリートなのですが、やっぱりアスリートって移籍が多いんです。当時は就活をしていたのですが、就職をしても彼の移籍ごとに転職するのは結構難しいと思いました。だからもう自分でやっちゃおうと思って、1年半ぐらい様々なことをやった結果、資本金10万円で起業したというところです。(笑)」

「最初は1人で始めていたのですが、“どうしたら人がもっと楽しい・行きたい・食べたいとなるだろう”と、一生懸命考えていました。それで私自身、今日でもなく3年後でもなく次の週末ぐらいの距離感で人の心を動かしたいなと思いながらイベントを作っていることが自己分析できたんです。そこで、『NEXTWEEKEND』というブランドを立ち上げました。」

「NEXTWEEKEND」が生まれた背景について

ライフスタイルにまつわる様々な情報や記事を発信している「NEXTWEEKEND」。コンセプトやコンセプトが生まれた背景について教えてください。

「『NEXTWEEKEND』は直訳すると、『次の週末』を意味するんですけど、単純に次の週末の情報をお届けしたいというわけではないんです。友人など人の話を聞いていると、悩んでる方ってどうしたらいいか分からない、何がしたいのか分からないなどのもったいない悩みが多いなと感じています。だけどそれって今日でもなく3年後でもなく、あなたが次の週末にできるよという、人が行動してくれるちょうど良い距離感だったので、『NEXTWEEKEND』というものを距離感として提案しつつ、中身としては季節の楽しみや小さな工夫を使いながら、どのように自分の生活を楽しくできるのか、を提案しています。」

「NEXTWEEKEND」のコンテンツづくりのポイント

料理やDIY、人生相談など多彩なコンテンツで、読み応え・見応えがある「NEXTWEEKEND」。コンテンツ作りで一番重視しているポイントはどういったところでしょうか?

「皆さんTO・DOに追われている日々を送っていると思うんですけども、TO・DOではなく、WISH LISTが大切だと思っていて。『〜したい』や『〜やりたい』で湧き出る自分の気持ちをいかに作るかというところを大事にしていますね。」

「やっぱり、『やりたい』という気持ちが1番のエネルギーになると思っています。大本に『〜やりたい」があって、その中で小さいTO・DOがあるのはいいんですけど、TO・DOだけだとなかなかエネルギーにはならないかなと思っています。」

イベント作りや場所作りの反響

村上さんは、webマガジン「NEXTWEEKEND」の運営だけでなく、リアルなイベント作りや場所作りも手掛けています。これらを手掛けることによってどんな反響がありますか?

「リアルってやっぱり全然違いますね。webやオンラインだけだと、どれだけ心に残ったとしてもやっぱり情報になってしまうんです。だけど五感で体験したもの、その時の香りや音などそういったものが全て一緒に入ると記憶にしっかり残ると感じています。そのエンゲージメントがあるとwebの情報が今度はもっと深く入ってくるので、その組み合わせがすごく重要だなと思っています。」

コーヒーショップ「GARTEN COFFEE」出店の経緯

「GARTEN COFFEE」というオシャレなコーヒーショップも出店されていますが、どのような意図で出店されたのでしょうか?

「元々は、東京の神宮外苑前の本社オフィスにありました。社員が仕事をしながらここにコーヒーの香りがあったら楽しいだろうと思ったところが始まりでしたね。そして去年、私の地元である横浜の百貨店の屋上で、庭のプロデュース・コンテンツ運営が開始しました。ただ庭をきれいに作るだけでなく、せっかくだったら美味しい食べ物・美味しいコーヒーがあったらいいなという想いで、20坪ぐらいのお店として店舗を構えています。」

「元々飲食店をしていたわけではないんですけども、食べ物や飲み物はすぐ人を幸せにできる身近なツールでもあると思っているので、『NEXTWEEKEND』の思想で運営しています。」

東京と地方の二拠点生活について

現在、東京と地方の二拠点生活をしている村上さん。二拠点生活のきっかけについて教えてください、

「今は夫のチームの事情で長崎に住んでいます。少し前は大阪、その前は札幌、その前は神戸とひたすらに住まいを移動していますね。ただ仕事も拠点を移してしまうとなると、社員も落ち着かないので東京にはオフィスがあって、東京と地方を行き来しています。二拠点生活は、10年ぐらいしているのですが、気付きだらけでとても良いです。どっちのこともずっと好きで、どこにいても旅のような気持ちでいられるのは好奇心も湧き出てくるし、会いたい人も明確になって、私には合っているなと思っています。『せっかくだったら』『来たんだったら』と思って“楽しもう”と思うと、めちゃくちゃ楽しいですね!」

コロナ渦を経て変化したこと

コロナ渦を経て私たちの暮らしのあり方は大きく変わったと思うのですが、村上さんが変わった変化は何かありますか?

「個人的には、DIY精神がすごく育ったなと思っています。外の便利なサービスをたくさん使おうとすると、自分でやらなくてもいいんですけど、ステイホームだった時って、自分でやるしかなかったので、個人がどうやったら自分の毎日を楽しくできるかと『NEXTWEEKEND』のサイトにもたくさんの方が来てくれました。今、私も長崎の田舎に住んでいますが、常に冷凍庫にただ焼くだけでいいスコーン生地をストックして置いています。不便だったり、出られない、会えないというおかげで、目の前にあるものや自分で作ることの楽しさに気づけたというのは大きな自信になったのではないかと思います。」

新たにチャンレンジしたいこと

村上さんが、新たにチャレンジしたいことや、気になっているジャンルはありますか?

「今まで『NEXTWEEKEND』のプロデュースがメインでメディアとしてやってきたのですが、改めてブランドとして少し変えていきたいなと思っています。その中で、住宅や一棟ヴィラみたいなものを、自分たちの事業としてできるといいなとすごく思っています。もし廃業になりそうな場所や宿があれば、お声がけいただけたら嬉しいです。(笑)」

Life is ピクニック

インタビューの最後、村上さんに「Life is ◯◯」空欄に当てはまる言葉を尋ねると、「Life is ピクニック」と答えてくれました。

「『〜ねば』『〜ならない』ではなく、『〜したい』で生まれる時間がピクニックだと思っています。なくてもいいけど、すると楽しいってすごく豊かだなと思っているのと、季節や天気の気持ち良さを感じられるだとか、食べるものだとか人間らしくていいなと思っているので、好きな人と好きな時に集まる。そんな風に人生を送れると、とても良いなと思っています。」

株式会社ガルテン代表の村上萌さん

自分の気持ちに正直に、好きなものややりたい事を追求し、人々に幸せや気付きを与え続けている村上さん。今後もどのようなプロジェクトを手がけ人々の心を動かしていくのか、村上さんのご活躍に目が離せません!