モーニングからティータイムまで、ゆったりとした空間で食事を楽しめるパン工房レストラン「megane」

東京からも名古屋からも近い本州の真ん中、山梨県北杜市。八ヶ岳連峰の南麓に位置し、豊かな自然と都心へのアクセスの良さで、近年移住者も増えているエリアです。そんな清里に建つ「megane」（めがね）は、白い大きな屋根が覆いかぶさるようなユニークなシルエットが特徴のパン工房レストラン。食事はもちろん空間も楽しめる注目のスポットです。

都内からUターン移住したオーナー夫妻

meganeをオープンしたのは、東京のパンとフランス料理店で修業した愛知県出身の旦那様と、北杜市清里出身で東京の洋菓子店とパン屋で修業した奥様のオーナーご夫婦。都内の閑静な住宅街でパンとフランス料理を営んでいたお二人が、お子さんの誕生を機に、奥様の実家が近い清里に移住。新たにパン窯や厨房設備を保つパン工房レストランmeganeを2016年にオープンしました。東京で人気の味は、新たな地でも多くのファンを獲得。オープン当時の建築は奥様のお父様が27年の時間をかけてセルフビルドしたもので、元々飲食店を目的として設計されていなかったこともあり、2023年に新たな地にリニューアルオープンしました。

大きな屋根がかぶさるような山形のシルエット

建築の設計を手掛けたのは、磯崎新アトリエを経て独立した建築家福山博之。白いシルエットがなだらかに起伏する地面の上に浮かぶように佇みます。遠くから見ると小さな山のようなこんもりとした山形は、近づくうちに大きな屋根であることが分かります。建築は、屋根を支える細い鉄の角柱が腰壁と屋根に挟まれた窓のサッシと併走しながら、腰壁の手前の床から立ち上がるような構成に。