worldarchitecture

ポートランドの日本庭園が建築家・隈研吾の手によってリニューアルオープン。

1967年に開園したオレゴン州ポートランドの日本庭園(ジャパニーズガーデン)が、建築家・隈研吾が担当する日本をイメージした3棟の建築物の完成によってリニューアルオープンした。全米に300以上あると言われる日本庭園の中でも最も美しいと言われるポートランドジャパニーズガーデンは、その地位を揺るぎないものにしたことになった。

日本の伝統を感じられる庭園

日本の伝統的な建築と平庭や枯山水、坪庭を鑑賞できるポートランドの日本庭園は、自然と有機的に繋がる日本文化を象徴するような存在。春には桜、秋には紅葉と移ろう四季の美しさを感じられる。

京都や奈良以外では日本でも体験することが難しい伝統的な日本の庭園がここにはある。

日本的でモダンな隈研吾の建築

ビジターセンターから隈研吾らしいミニマルな構成にルーバーを施したデザイン。

数年間の改修工事の末、2017年4月に完成した「カルチュラル・ビレッジ」。日本の伝統的な家屋をイメージしながらも余計な装飾を排したミニマルでモダンな建築になっている。ギャラリーやレクチャーホール、図書館が設置され日本の伝統的なアートや文化を魅力的に魅せる空間が広がっている。

雨水を吸収するように緑化された屋根は、できる限り排水を無くし環境性能評価システムであるLEED認定を受けるなど環境への配慮がなされている。

中に入ると不規則に設置された木のルーバーの印象で繊細でありながらダイナミックな空間が訪れる人を迎え入れてくれる。

モダンなデザインでありながら日本の伝統的な家屋のように内部にいても外部との連続性を感じさせてくれる。

ギャラリーも低い天井がそのまま軒とつながるようなデザインで、外部にも広がるような印象がある。また、深い軒は懐の深い日本らしい安心がある。

舌でも日本を体験できる「うまみカフェ」

隈研吾が設計した3棟のうちの一つは「カルチュラル・ビレッジ」と母屋と小屋のような関係にある「うまみカフェ」の建築。斜面に突き出したような構成がダイナミック。

3面がガラス張りで庭園の自然を存分に感じられる空間になっている。

抹茶や日本のお菓子などを楽しむことができ、舌でも日本を味わうことができる。敷地内のギフトショップではオリジナルグッズを販売するなどしてアメリカに日本文化を広げている。

 

ポートランドの日本庭園は日本人が観てもその価値がわかる貴重な場所だ。今回完成した隈研吾の建築もポートランドにいながらにして日本を再発見できる建築と言えるし、アメリカの中で最も日本以上に日本らしいデザインでもある。

Portland Japanese Garden – ポートランド日本庭園

開園時間:10:00~16:00(月曜12:00~)
電話:+1 503-223-1321
URL : https://japanesegarden.org
住所:611 SW Kingston Ave, Portland, OR 97205, USA

大前洋輔

大前洋輔

空間だけでなく色々なモノやコトのデザインをしています。

建築と美味しい食べもの、南の島々を探しによく旅に出ます。

casa amare

日本の伝統美を手本にした

「受け継がれる家」