バルト海沿いに佇む現代的な建築！都市と自然が共存する公衆サウナ「Löyly Helsinki（ロウリュ・ヘルシンキ）」

フィンランドの首都ヘルシンキに佇むLöyly Helsinkiは、現代的な建築でヘルシンキの海と街を見渡すことのできるサウナ&レストランです。

2016年にヘルシンキ市がオープンし、都市環境を考慮しながらコミュニティに着目した公衆サウナで、現在は国内外からも注目を集めています。

木板を重ねた外皮が特徴的「Löyly Helsinki」

Löyly Helsinkiは、ヘルシンキの工業地域だった場所から住宅地に再開発されているエリア、ヘルシンキ市内中央部から約2kmの場所に建設されました。

フィンランドの建築事務所「Avanto Architects」によって手がけられ、木板を重ねた外皮があるということが特徴的です。

外観は、まるで木の岩のような雰囲気を感じます。実際に設計者も、海岸線の岩のようになることをイメージして設計したそうです。

複雑な外観をしており、建築としてもまるでアートのような美しさを感じます。2018年にはTime誌の「the World’s 100 Greatest Places」にも選ばれ、数々の賞を受賞している建築なのです。

住宅地から海への視線を遮らないように低層で作られており、海岸沿いのランドスケープに馴染むように設計されています。

「LÖYLY（ロウリュ）」という名前は、サウナーにはお馴染みのフィンランド語でストーブの上で温められた石に水をかけて蒸気を発生することを意味しています。

サウナはスモークサウナと薪サウナ

Löyly Helsinkiには、伝統的なスモークサウナが1つと薪サウナが2つあります。サウナは、水着を着用し男女共有で入るスタイルとなっているため、家族やカップルで楽しむことができます。

薪サウナは、入り口の扉、空間一面もガラス張りとなっているため、光がよく入り明るいサウナ室です。大きなストーブがあるため、もちろんロウリュも堪能できます。

スモークサウナは、薪サウナとは対照的に真っ暗の空間です。照明はほとんどなく、足元を照らすライトのみなので、より雰囲気を感じられることでしょう。室内はスモークの匂いが漂い、ゆっくり自分自身と向き合える空間となっています。

バルト海で“ととのう”

フィンランドでは、水風呂の代わりに湖に飛び込む伝統文化があります。

Löyly Helsinkiでも、サウナで温まった身体をそのままバルト海に浸かることができるので、心身ともに開放感を味わえます。

外気浴スペースは、バルト海を一望できるテラスにあります。ゆったりとチェアに身を委ね、真上を見上げると青い空が広がり、自然との一体感を感じられます。

ヘルシンキの風を感じながらの“ととのい”は、至福のひとときとなるでしょう。

こちらは、サウナ前でもサウナ後でも利用できるラウンジです。暖炉が置かれているため、ゆらゆらと揺れる炎を見ながら冷えた身体を温めることができます。照明の輝度は落とされており大きなガラス窓からは、バルト海を眺められ、時間の経過と共に変わりゆく風景を楽しめます。

またこちらではドリンクを購入できるので、おしゃべりをしたりゆっくりした時間を快適に過ごせます。

サウナ後はバーレストランで楽しむ

サウナの隣には、バーレストランがあり、サウナを出た後もまだまだLöyly Helsinkiを堪能できます。レストランは全面ガラス張りとなっているので、明るく開放感のある空間です。

サウナ後にのんびりと美味しい食事を楽しめることで、さらに心と身体の幸福度も上がることでしょう。

こちらは、Löylyのオリジナルクラフトビールです。サウナで火照った身体をクラフトビールでクールダウンできのは、この上ない幸せを感じられます。

食事は、様々なフィンランド料理を楽しむことができます。

バーレストランでは、海を見ながらお酒を片手に有意義な時間を過ごすことができるでしょう。

また、テーブルに使われている木材は、フィンランド製の環境に優しいリサイクル木材です。環境問題への取り組みが活発と言われているフィンランドらしさを、ここでも感じられることでしょう。

イッタラ(Iittala)などのフィンランドブランドの食器などデザイン性の高い器が使われ、盛りつけもデザインされているように綺麗。

もちろんどの料理も美味しく、トナカイやサーモンなどフィンランドの食材が使われています。

こんなに素敵な「サ飯」が楽しめる公衆サウナがあることはすごく羨ましいですよね。

都市と自然が共存する公衆サウナ「Löyly Helsinki（ロウリュ・ヘルシンキ）」

Löyly Helsinkiは、木板を重ねた外皮が特徴的な建築です。それには海岸沿いの強い風を遮る役目があったり、ルーバー状にすることによりプライバシーを確保するなど、人々が快適に利用できるようにデザインされた意図があります。またLöyly Helsinkiでは、サウナ施設でたびたび見かける利用手順やマナーなどを表記する張り紙は一切設けられていません。それらの工夫の裏には、利用者が自分自身と向き合うことが第一に考えられています。

バルト海沿いに佇むLöyly Helsinkiは、建築やサウナ、食事など…フィンランドらしさを存分に感じられ、訪れる人々を心の底からリラックスさせることでしょう。