H.P.FRANCEが集めた最新のデザインが集うトレードショー「ROOMS」
アパレルを中心に、インテリア、アートなど生活と文化に関わる様々な事業を展開するH.P.FRANCE(アッシュペーフランス)が主催する合同展示会「ROOMS」(ルームス)。
世界中のファッション、デザイン、アートを中心に約500ブランドが参加し、25,000人を動員するトレードショーです。ROOMSは、2000年の設立以来、常に最新の情報を発信し続けてきました。若手デザイナーの登竜門としても知られるROOMSは、まだ世に知られていない才能に直接出会える場です。今回は中でも印象的だったブランドをピックアップしました。前編のこちらではインテリアブランドを中心にご紹介します。
HIKER(ハイカー)
埼玉県草加の皮革職人集団とクリエイティブチームが連携して創ってゆく、新しいプロダクトブランドプロジェクト「HIKER」。モノとヒトとの関係を詠み解きながら、生活の中に深く根付き、世代をまたいで使い続けられるようなプロダクトを目指しています。
革とステンレスケースのコントラストが美しい蚊取り線香ホルダー。夏場の家の中やキャンプで大活躍する蚊取り線香をスマートに持ち歩くことができます。
手触りの良い革を柄に使用した新しい発想のカトラリー。金属部分は回転することで持ち手の革に格納でき、キャンプや登山時にお好みのパーツを選んでカラビナなどにつけて持ち運びできます。インテリアに限らずアウトドアでも楽しめる、使うことで時とともに味わいが出る心地良いレザーを愉しんでみては。
pejite(ペジテ)
150年以上も前に生まれた益子焼をはじめ、様々な分野の作家が活動する栃木県益子町。そんな益子を代表するお店のひとつ「pejite」は、古家具好きの間では知らない人はいない「仁平古家具店」を運営する仁平 透氏が2014年にオープンしたセレクトショップです。益子の店舗では、築60年以上の大きな石蔵を舞台に、リペアした古家具の他、陶器やアパレル、雑貨などが並んでいます。
仁平氏の独学によるリペアが施された古家具は、精巧な美しさがありながらも使いやすさを重視。色を落とし白木に仕上げているからこそ現代のライフスタイルにフィットする、ナチュラルな魅力があります。会場では柔らかな色味と素材感が魅力の家具に加え、店頭でも人気の高い木のプレートが並べられていました。
http://www.pejite-mashiko.com/top/
ROYAL GARDENER’S CLUB(ロイヤルガーデンズクラブ)
こちらはモダンなデザインが目を引くガーデニングブランド「ROYAL GARDENER’S CLUB」。国内の園芸用散水用品・浄水器市場にいおいてトップクラスのシェアを持つtakahiにより立ち上げられました。
金型メーカーとしてスタートした同社が抱える熟練した匠の技術を持つ経験豊富な職人や技術者によって製品開発がされています。少量生産で丁寧に作られたホースリールやジョーロは、現代のモダンな住宅にも馴染むようなデザイン性の高さに加え、機能性・実用性も兼ね備えています。
ガーデニング、戦車、お掃除など、様々な用途に活用できる完成度の高いデザインプロダクトです。
MoMA Design Store(モマ デザインストア)
既に日本でもメジャーなセレクトショップ「MoMA Design Store 」。母体であるMoMA(ニューヨーク現代美術館)と連動し、最新の素材や製造方法、デザインコンセプトにおいて秀逸なプロダクトを世界中から厳選し、グッドデザインを世界に広めています。
会場ではNicholai Wiig Hansen(ニコライ・ウィグ・ハンセン)がデザインしたRaawii社のストローム・コレクションが展示されていました。
デンマークのモダニズム・アーティスト、Vilhelm Lundstrømの静物画からインスピレーションを得たスリップキャスト法を用いて手作りされた花器は、洗練されたシンプルさと日常的な機能を結び付け、ルンドストローム作品の特徴である色使いやミニマルながらも慎重に考えられたバランスを再現しています。
https://www.momastore.jp/shop/default.aspx
LOOM & SPOOL(ルームアンドスプール)
テキスタイルデザイン、インテリア雑貨商品の企画・デザイン、 ブランディングを行ってきたパンダ企画が運営するインテリアブランド「LOOM & SPOOL」。国内生産の高い品質とデザイン性を兼ね備え、日本の住環境と現代のインテリアに調和する「新しい毛布」をメインに展開しています。
売れ筋の毛布は、肌に当たる部分が綿100%で作られており、静電気の起きにくいのが特徴です。130年余りの毛布生産背景の歴史を持つ泉大津で作られています。どんな空間でも馴染むシンプルなデザインと丁寧な物作りが魅力のブランドです。
kura(クラ)
「家から始まる」をコンセプトに生活雑貨やテーブルウェアを展開する「KURA」。マットな質感がやさしい。シンプルでどんな料理にも合うテーブルウェアが特徴です。
中でもおすすめなのが「STIIK」と呼ばれる箸。和洋が混在する現代の食事シーンにカトラリーと一緒に並べ、より美しくなじみ、より機能的に気軽に使用できるよう長さや形状を追及しデザインされています。STIIKには国産の竹を使用し、竹を切り出すところから全て職人の手によってひとつずつ作られており、技術の高さも伺えます。また、竹は非常に成長が早く、環境負荷の少ないサスティナブルな素材。これからの暮らしも考慮した、環境に優しいアイテムは、これから人気になること間違いなし。大注目のブランドです。
シンプルながらも印象的なアイテムたち
装飾性は高くないものの、こだわりの素材や機能性が魅力のブランドが多く見られました。日本ならではの細かな視点で選ばれたアイテムたちは、美しいデザインで暮らしに彩りを与えつつ、長く愛される名品になりそう。これから大注目のブランドたちをぜひチェックしてみてください。