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テキスタイルデザイナー・氷室友里がテキスタイルにかける想いとフィンランドから学んだこととは!?

毎週月曜日に立山律子がお送りする福岡のラジオ放送CROSS FM「DAY+」。「#casa(ハッシュカーサ)」の枠に今回ゲストとしてお越しいただいたのは、テキスタイルデザイナーの氷室友里(ひむろゆり)さんです。12月15日まで三菱地所アルティアムで開催されていた「氷室友里のテキスタイル展TEXTILE PLAY GROUND」についてお話を伺いました。

 

テキスタイルデザイナー氷室友里

日本とフィンランドでテキスタイルを学び、東京都を拠点にテキスタイルデザイナーとして活動している氷室友里(ひむろゆり)さん。「YURI HIMURO」というオリジナルのテキスタイルブランドを立ち上げ、ブランドデザインや、空間演出、企業へのデザイン提供などを行なっています。

 

テキスタイルデザイナーとは?

日本ではまだまだピンとこない「テキスタイルデザイナー」という職業。テキスタイルとは、簡単に言うと「布」にデザインを施すことを指すのだそう。インテリアでいうとクッションや椅子張りなど、身の回りの布のデザインや開発までを担当するお仕事だと言います。

 

氷室友里のテキスタイル展TEXTILE PLAY GROUND

氷室さんが現在までに製作した作品を一同に集めた総集編とも言える展覧会、「TEXTILE PLAY GROUND」は、福岡市中央区のイムズ8階にある三菱地所アルティアムで開催されていた氷室さんのテキスタイル展です。近年では国内外問わず数々の賞を受賞し、期待の若手デザイナーとして注目を浴びている氷室さん。代表作である「SNIP SNAP」は異なる色とデザインで二重構造になった布にハサミを入れることで、それぞれの物語が飛び出すというデザインになっています。ほかにも「motion-textile」は見る角度によって絵柄が変化するなど、個性的なテキスタイルが一挙に集まった展覧会となっていました。一言で布と言えど、まるで切り絵のような表情を見せたり、布に留まらないデザインの作品を手がけるのが氷室さんの人気の秘訣と言えるでしょう。

また、一番奥の部屋にはアイデアスペースのような、壁一面に今まで製作した作品の途中経過であるアイデアサンプルを展示することで、見るだけでなく触れたり体験できる展覧会になっていると言います。

布というとカーテンやクッションなど、生活の身の回りの中にたくさんありますが、生活の中に溶け込みすぎて見慣れてしまうことが多いのではないかと語る氷室さん。しかし、人の手が加わることで表情を変える部分が面白いところであり、一から布の開発に携わることで誰も見たことがないようなデザインを考えたり、見た人を驚かせられるような布を製作することに喜びを感じると言います。

展覧会を通して布をめくったり引っ張ったり、投げたり、布に触れてみることで新たな魅力を感じていただけたら嬉しいと語ってくださいました。

 

代表作「SNIP SNAP」について

冒頭でもご紹介した氷室さんの代表作である「SNIP SNAP」は、直訳すると「チョキチョキ」という意味だそう。この作品がどのように生まれたのか、製作の背景を伺いました。

「SNIP SNAP」はもともと氷室さんが大学院在籍中に開発された生地だそうで、人が触れることで変化する布の面白さという氷室さんのアイデアのもと、たとえば大学院在籍中に学んだ折りたたんだり、くしゃくしゃにしたりなどの触り方や発見を活かして、最終的に「ハサミでカットすること」に辿り着いたと言います。アイデアは浮かんでくるものの実現するのが難しく、開発までにかなりの時間を要したそうです。

 

留学先のフィンランドから得たものとは?

デザインに特化している国、フィンランド。そのフィンランドのアアルト大学に留学経験がある氷室さんは、現地でどのようなことを学んで現在に活かしているのでしょうか。

冬の半年間だけ交換留学でヘルシンキに滞在していたという氷室さん。北欧の冬はマイナス何十度と寒さが厳しい世界で、夜が長いことから朝になっても日が昇らないのだそう。真冬は朝10時にやっと日が昇ったと思えば14時頃にはもう沈んでしまうことから北欧の人は家で過ごす時間が長く、インテリアが発展したきた理由はそのような背景になると言います。

そんな北欧での生活を実際に肌で感じられた経験は氷室さんにとって大きく、暗くて寒くて外に出られない環境の中でも明るい色やデザインのインテリアがあることで心が落ち着いたり、気持ちが前向きになるということを知れたのは暮らしとしても技術面でも知れてよかったと語ってくださいました。

現在、氷室さんが製作しているジャガード織りという模様が織れる織り方もフィンランドの技術から学んだもので、その学びがなければ今の学びもないので重要な濃い半年間だったそうです。

 

展覧会への活動に対する想い

ミラノデザインウィークなどにも出展されている氷室さんですが、数々の展覧会を通して感じた想いとはどのようなものなのでしょうか。

ミラノサローネをはじめ、ドイツ、イスラエル、中国など数多の国で作品を発表してきた氷室さん。布は世界共通のものであり、海外での展覧会も大事な発表の場として捉えていると言います。国によって文化の違いや布への背景も違う中で自分の作品がどういった捉え方をされるのか知れるのは新鮮であり、他の国のクリエターとの交流も大きな刺激になるのだとか。継続的に大事にしていきたい活動の一つであると胸の内を明かしてくださいました。

毎週様々なジャンルのスペシャリストが登場するラジオ版の「#casa(ハッシュカーサ)」。聴き逃した方はRadiotalkでもお楽しみ頂けます。

【12/9】氷室友里さん(テキスタイルデザイナー)

キタトモミ

キタトモミ

東京都出身、大自然に憧れるギャップ系女子。

「1度きりの人生、世界を見てから死にたい!」という想いから20歳で初めての海外旅行へ。

見たことないもの、食べたことないもの、未知なるものを自分の体で確かめることにワクワクします。

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