小倉城と対峙するように建つジョン・ジャーディ設計の「リバーウォーク北九州」のおもしろさ。

リバーウォーク北九州は、キャナルシティ博多や六本木ヒルズなども設計しているジョン・ジャーディのデザイン。ジョン・ジャーディ建築では馴染み深い、ビビッドな配色と大胆な形状のテーマパーク型建築。リバーウォークと名称にあるように、建物の隣には柴川が流れている。

巨大商業施設「リバーウォーク北九州」

via:wikipedia

第一期事業としてジョン・ジャーディのデザインにより、サービス・商業ゾーン(ショッピングセンターデコシティ、シネマコンプレックス)、各種文化的イベントを実施できる文化施設(北九州芸術劇場、北九州市立美術館分館)、放送局や朝日新聞社を併設した情報発信ゾーンからなる地下2階地上15階の複合ビルとして完成した。第二期事業としてマイケル・グレイヴスのデザインによる西日本工業大学デザイン学部等の入居する大学棟(地下1階地上11階)と、レクサス販売店・レクサス小倉(地上4階)がオープンした。

それぞれの建物に用いられている色は、茶色は大地、黒は日本瓦、白は漆喰壁、赤は漆、黄色は収穫前の稲穂を表現したものである。ただ、小倉城のすぐそばに彩色豊かな建築物を建てたことにより、小倉城を南側から見たときに背景にリバーウォークの赤や黄色の建物がすぐ後ろに見え、それらは小倉城と対照的な色彩となってしまっている、という一面もある。

リバーウォーク南側に小倉城が隣接していることを意識した設計になっており、リバーウォーク内には南側に向かって外が見える場所が数ヶ所ある。施設内通路や展望デッキ・1階外側のオープンテラス等から小倉城を見ることができる。

回遊する楽しさも味わえる施設内

色彩もそうだが、造形もバラバラなヴォリュームを組み合わせてデザインされているが、それが上手くまとまっているので不思議に思えるが、商業施設に重要な楽しさを演出するには最適だったようだ。

中に入ると外部も内部も上手く連結され建築とランドスケープが溶けて混ざっており、歩き回る楽しさがデザインされている。

 

ジョン・ジャーディーは、貧しい家庭で育ち、幼年期には捨てられたガラクタを集め、裏庭で建築物を作って一人で遊んだという。引っ越し続きで、寂しく過ごした生い立ちが、彼の作品が人々が共有出来るスペースを多く有するようになったという。

リバーウォーク北九州のオープンした2003年4月には、同じくジョン・ジャーディーが設計した六本木ヒルズがオープンした。どちらも異種の融合と空間のデザインが秀逸で美しい。

リバーウォーク北九州

営業時間:10:00~21:00
URL : http://riverwalk.co.jp
住所:福岡県北九州市小倉北区室町1丁目1−1