SuMiKaにおける「casa cago(カーサ・カーゴ)」やcasaシリーズの魅力と規格住宅の課題
SuMiKaでは規格住宅のオンラインマーケット「スマートメイド」を展開しており、casaシリーズもライナップしている。6畳=1cagoとした組み合わせが魅力なcasa cagoなどが人気である一方、抱える課題もあるという。
今回はSuMiKaのサービスを展開する取締役・佐藤純一氏と、企画担当・名取良樹氏にお話を伺った。
商材としてのcasaの魅力
佐藤氏:いまcasaと一緒にやっていて、「建築家と家を建てなくても素敵な住宅もある」という提案をする提案商材として有力だと思っています。スマートメイドマーケットでいろいろ載せていますが、僕らとしてはいろんなバリエーション載せたいと思っていて。casa cagoはその中でも人気のある商品ですね。
casaはアーバンなものからローカルな暮らし、手触り感のあるような暮らしを想起するようなものいろんな商品がありますが、建築家さんに頼んで作りたいなと思う人が次に選びたくなる商品をたくさんお持ちなので、casaみたいな住宅商品を持たれているところと仲間になってもらって提供することができればいいなと思います。
casa cago
6畳のcagoを、暮らしに合わせて「組み合わせる家」。様々なシーンに合わせた必要なcagoを選ぶことで、ミニマルな生活を送ることができる。
casa cube
2007年登場以来、四角い家の先駆けとして北は北海道、南は沖縄まで日本中で愛され続けているcasa cube。その秘密は、あらゆる要素と素材を綿密に調べ、選択し、外観の詳細なディテールに妥協しないことでたどり着いた極地。
casa cago -CABIN-
1cago(6畳)の小屋。離れや収納スペースに。
casa cago-CAFE-
別荘より気軽に持てるウィークエンドハウス。
インターネットで商品を訴求
佐藤氏:casaなどの商品が、知られていないことがもったいないですよね。建築家と家を建てるか、ハウスメーカーで建てるか、など選択肢が少なくなってしまっています。本当は良い住宅商品あるのに、知られていないのが現状です。僕もcasaについて、もともと知っていたわけではありませんでした。この仕事を始めてから知ったし、casaの商品もたくさん載せたいと思っています。
名取氏:建築家と建売の中間が無さすぎちゃっているんですよね。中間を選択できるんだっていうことをSuMiKaで見せられたらと思います。まだ知らない人たちに向けて発信できたらいいですよね。
インターネットが情報集めるツールとして浸透していてみんなの目に届くような機会が増えているので、僕らが住宅業界の新しい機能としてうまくデジタルメディアを使って商品を訴求していけたらと思います。
規格住宅の印象と可能性
佐藤氏:MUJI HOUSEの商品などは、別に住宅を知っているわけじゃなくて「無印良品というブランドが認知されているから、家についても知っている」ということなんですよね。大きいプロモーションコストをかけて訴求してても、全然知られていないという現実もあります。
常に住宅を探している人はごく稀なので、家を建てたい人が準備を始める数ヶ月間の人にジャスタイミングでプレゼンテーションしていかなくてはいけない。だから、そこにうまく合わせるところが難しいですね。そういう意味では、インターネットはすごい可能性があると思います。
名取氏:佐藤さんがおっしゃるようにMUJI HOUSEとは「無印良品」というブランドが先にたっていて、家自体を知っている人は多くても、「選択する」ときには選択肢になってないと思うんです。やはり規格住宅のイメージが足を引っ張っているので、そこを引き上げなければいけないですね。
佐藤氏:名取さんの意見を聞いて思ったけど、僕らが企画住宅の良さみたいなのを訴求してもいいかもしれない。「プロダクトっぽく家を考える」指向性で、家の選び方や家づくりの仕方があるよってもっと言ったほうがいいですね。
佐藤氏:新築注文住宅建てる人が年間30万人いるとして、SuMiKaの月間UU数は28万人、200〜500件の問い合わせをもらっていることを考えると、そんなに規格住宅に興味がないわけではなくて、知ればそれなりにアクションはあるとは思うんですよね。規格住宅の可能性はまだまだ高いと思います。
SuMiKaの存在が与える影響
家を建てたい人と専門家のマッチングサービスを行うSuMiKaだが、それ以上に業界の新たな機能として働く可能性を秘めている。いままでは雑誌や店に足を運ぶだけだった住宅選びから、家を建てる人が自ら数ある選択肢の中から選択して家づくりを楽しむことができるだろう。