ミラノサローネに出展するデザイナーを発掘する産学協同プロジェクト「bud brand」

多くの注目を集めている日本の新進気鋭のクリエイターを世界で花咲かせるプロジェクト「bud brand(バッドブランド)」は、今年も毎年4月に開かれるミラノデザインウィーク(ミラノサローネ)へ出展する。

bud brandのクリエーターは、コンペや公募の他にも日本各地の大学や専門学校との産学協同プロジェクトの中からも発掘される。bud brand 2018のテーマは「おめでたいプロダクト」、“お祝い”にまつわるプロダクトということで、それに沿ったテーマの課題や卒業制作の中から選出される。

個性的な作品が多い静岡デザイン専門学校

卒業制作の最終プレゼンテーションにお邪魔した静岡市にある静岡デザイン専門学校は、非常に個性的な作品が多かった。素材の使い方などがユニークでカラフルな作品が多い。

ウイングホーム・斎藤社長も作品に触れてみたり、学生と作品について話したりと非常に興味深い様子。

bud brandとしてミラノデザインウィーク出展候補に上がった作品は非常におもしろいものになり、審査員のメンバーの議論も白熱した。

荒削りながらも発想豊かな作品がある東京工芸大学

東京・中野にある東京工芸大学では、“お祝い”のためのプロダクトの課題のプレゼンテーション。インテリアデザイナーで東京工芸大学の教授でもある橋本夕紀夫氏もクリティークとして参加した。プレゼンテーションは、一人一人スライドとプロトタイプを展示。

プレゼンの後は、高山マテリアルの高山社長も1つ1つの作品を真剣に観て回り、熱心に学生に質問していた。

鹿沼組子の職人の技術を使って実現

選出された作品のプロトタイプは、栃木県鹿沼市の組子職人の技術を使って製作することになった。

デザインから実施図面を起こすところから始めて、詳細なプロトタイプを製作。美しいデザインを実現するための細かいディテールを丁寧に作り上げていく。デザインに加えてそのディテールも楽しみだ。

完成度の高いデザインが目をひく福岡デザイン専門学校

一際作品の完成度が高かったのは福岡市の福岡デザイン専門学校だ。卒業制作として製作されたものの中からクオリティやテーマに沿い選出されたものを学生によるプレゼンテーションを行った。ロジックアーキテクチャの吉安社長も実際の作品を手に取って学生に質問。

作品の完成度は高いが、更に改良できないかとディスカッションが続いた。

プロダクト自体のデザインもさることながらパッケージまでデザインされていて、“お祝い”としてプレゼントにも最適なような工夫も見られた。

 

ここから選出された作品はミラノデザインウィークの会場だけでなく、近日中にbud brandの公式サイトでも見る事ができるだろう。

bud brandはミラノデザインウィークの中でも最も注目度の高いと言われる、SuperStudioのという場所の「SuperDesignShow」に出展する。しかも今年はSuperStudioに名高い日本のクリエーターが集結するため、例年よりもさらに注目されるだろう。

bud brand 公式サイト → http://www.bud-brand.com/