シンプルな外観に緻密に設計された内部の凹凸が斬新な「casa skip」のコンセプト!
「無難な2階建てか?
casa skipで人生を激変させるか?」
こんな刺激的なキャッチコピーが似合う斬新な家。
casa skipの不思議&楽しい家をのぞいてみた。
Simple is best な外観
真四角の白い箱のようなキューブ型の01タイプと三角屋根がシンボルの00タイプ。
casa skipに用意されている2タイプはいずれも真っ白な壁で極力凹凸のないシンプルな形だ。
ちょっと拍子抜けするほどのシンプルさだが、それだけに住む人のライフスタイルや立地に合わせてフィットすることのできる家、なのだ。
そして、このストンとした外観からは予想できないようなエキサイティングな空間がこの家の中には詰まっている。
言ってみれば、そのギャップこそが、casa skipの最大の魅力なのだ。
隣り合うスペースを段差が絶妙の距離感でつなぐ
casa skipの最大の特徴である「スキップフロア」は、フロアの高さを半階分ずらしたフロアのこと。従来ならフラットのはずのワンフロアにあえて高さの差をつけることによって、ゆるやかな間仕切りの効果が生まれる。ワンルームのような開放感とほどよい距離感を兼ね備えた空間を作り出せる形だというが、たしかに実際に室内に入ってみると、壁はないが段差で仕切られた隣のスペースとは、つながっているような仕切られているような絶妙の距離感があった。
たとえば、普通はリビングから目に入るところにベッドは置きたくないものだ。しかし、スキップフロアならば、そのフロアの高低差ゆえに、リビングから隣のフロアのベッドが見えたとしても、あまり気にならない。隣接したフロアを子ども部屋にして、やや賑やかな雰囲気になったとしても、リビングとは別の空間ととらえることができるのだ。たしかに目には入るし、隣のフロアとはつながっている感じはある。しかし、「別室」と感じられる、なんとも不思議な感覚なのだ。
実用性だけではない「夢のある家」
現代の建物には、バリアフリーを求めらえることが多く、それほど広い面積ではない一般住宅の中にあえて段差をつけるというのは、時代の流れには逆行している感もあるが、だからこそ、新鮮なのだ。縦長のリビングの横にカウンターキッチンで区切られたキッチンスペースがある、そんなどこにでもあるレイアウトもキッチンとリビングの間にステップを設けることによってまったく違うものになる。
実用性だけを考えれば、無駄もあるのかもしれない。正直、年をとったときには使いにくさを感じるのかもしれない。それでも、「こんな家に一度は住んでみたい」と思わせる、ユニークで夢のある家。それがcasa skipなのだ。
家の中に段差がある。
今ではその風景は斬新に見えるが、思えば古い日本の家屋には土間があった。
土間に台所があり、隣あった板の間で家族は食事をとったりしていた。
あれはいわば段差のあるワンルームだった。そして、隣り合わせたフロアはつながっているが、まったく別、という空間だった。
板の間で男衆が酒宴をしていて、台所ではお母さんたちが忙しく立ち働いていて、お互いが目に入っても違和感なく、つながりは感じられる。あの感じ。それがcasa skipで体感できる。
床面積を必要な部屋数で割る。
従来、そんな考え方で作られてきた住宅の概念をぶちこわす。
いわば、「割り算ではなく掛け算」の家。
その意味するところは、中に入ってみればきっとわかる。