
建築家・黒川雅之が手がけるブランド「HERETHERE」から、2つの家具のシリーズが登場!
日本を代表する建築家・プロダクトデザイナー、黒川雅之が手がけるブランド「HERETHERE」から、待望の家具シリーズがデビューします。麻布台ヒルズでの展示会では、「SIMPLICITY」と「collage」という、対極的ながらも本質を共有する二つのシリーズを発表。黒川雅之の深遠なデザイン哲学が具現化されたこれらの家具は、単なる道具を超え、垂直・水平といった根源的な問いを投げかけます。HERETHEREが示す、新たな家具の概念に迫ります。
建築家・黒川雅之によるブランド「HERETHERE」から初となる家具シリーズ発表

日本を代表する建築家・プロダクトデザイナーである黒川雅之が手がけるブランド「HERETHERE(ヒアゼア)」が、この度、ブランド初となる本格的な家具シリーズを発表しました。常にデザインの最前線で活動し、日本の美意識と現代的な造形を融合させてきた黒川が、その哲学を新たに具現化したのが、このHERETHEREの家具です。その発表の舞台として選ばれたのは、東京の新たなランドマークである麻布台ヒルズ内のギャラリースペース。「SIMPLICITY & COLLAGE 展」と題された本展示では、10月3日(金)から10月5日(日)までの3日間限定で、二つの対照的なシリーズが展示販売されます。

本ブランドのデビューは、建築、プロダクトデザインの領域を超え、黒川雅之の芸術観、人生観そのものを体現する場であり、今回の家具シリーズはその核をなすものとなります。HERETHEREは、「そこ」と「ここ」という対立する概念を内包するブランド名が示すように、従来の枠組みにとらわれない両義的な価値を提示し続けてきました。今回の家具の発表は、その哲学を「人が座る」「人が生活する」という最も根源的な行為を通じて、より身近で、かつ深遠なレベルで問いかける試みと言えるでしょう。長年にわたり培われてきた黒川雅之のデザイン思想が、新たな家具の歴史を切り開く瞬間、その第一歩に立ち会う貴重な機会となるでしょう。
対極の思想が生んだ二つのシリーズ「SIMPLICITY」と「collage」
HERETHEREから発表された初の家具シリーズは、「SIMPLICITY(シンプリシティ)」と「collage(コラージュ)」という、対照的な二つの名前を持ちます。デザイナーの黒川雅之は、これらのシリーズについて「絞り出すように想いを描いたのがSIMPLICITYであり、鼻歌まじりに気楽に描いたのがcollageである」と語っています。この言葉が示すように、二つのシリーズは創作の過程も、そのデザイン思想も「ONとOFFほどに違う」対極に位置しながらも、黒川雅之の視点においては「ほとんど同じでもある」という、哲学的な共通性を持っています。

SIMPLICITYは、より厳格で思考を凝らした、黒川雅之が長年探求してきたデザインの極致を示すものであるのに対し、collageは、既成概念にとらわれず、遊び心と自由な発想から生まれた、より軽やかな表現を追求しています。この二元性こそがHERETHEREというブランドの本質であり、デザインにおける「異なる意味を同時に持っている」という両義的な価値観を体現しています。一つのブランドから真逆の二つの表現が同時に生まれるという事実は、黒川雅之のデザインが、単なる機能や美しさの追求に留まらず、人間が持つ感情や、生理的な感覚に訴えかける「デザインにおける生きものの生理的な感覚」を探求していることの証しと言えます。この対極にある二つの家具シリーズを並置することで、HERETHEREは見る者に、デザインとは何か、家具とは何かという根源的な問いを投げかけているのです。
両義的な哲学を体現する家具シリーズ
HERETHEREの初の家具シリーズは、黒川雅之の「ONとOFFほどに違うが同じ」という両義的な哲学を体現しています。ストイックな「SIMPLICITY」と自由な「collage」は、垂直・水平や三次元の平面といった造形を通して、家具の本質と人間の生理的な感覚に訴えかけます。麻布台ヒルズでの展示は、デザインとアート、そして哲学が交錯するHERETHEREの世界観を直接体験できる貴重な機会となるでしょう。
SIMPLICITY & COLLAGE 展
会期:2025.10.3(FRI) – 10.5(SUN) 10:00 – 20:00
会場:麻布台ヒルズ ガーデンプラザA B1階 AZABUDAI HILLS GALLERY SPACE
Instagram:https://www.instagram.com/herethere.japan/