
ミラノデザインウィーク2025のフォーリサローネで25周年のSuperstudio Piùが披露した「UNFORGETTABLE」
ミラノデザインウィーク2025で、Superstudio Piùは25周年を記念し、「UNFORGETTABLE」と題したエキシビションをトルトーナ地区で開催。「Happiness」をテーマに、イタリアを代表するブランドや国際的なデザイナーの作品を展示し、ミラノデザインウィークがデザインと社会をつなぐ一大フェスティバルへと進化した軌跡を示しました。
Superstudio Più25周年!ミラノデザインウィークを牽引する「UNFORGETTABLE」の軌跡
2025年のミラノデザインウィークにおいて、トルトーナ地区の象徴的な存在であるSuperstudio Piùは、その設立25周年を祝し、特別なエキシビション「UNFORGETTABLE – 25 Years of Design at Superstudio」を披露しました。Superstudio Piùは、25年前にフラビオ・ルッキーニとジゼラ・ボリオリの指揮のもと、Via Tortona 27にオープンし、単なる展示会場に留まらない、文化、感情、インタラクション、そして驚きに満ちた体験を提供する新しいタイプの展示地区という概念をミラノに持ち込みました。特にジゼラ・ボリオリは、ジュリオ・カペリーニの支援を受けながら、この先見性のあるビジョンを牽引してきました。
かつては建築家、デザイナー、クリエイター、バイヤーなど業界専門家向けの商業的な集まりだったミラノデザインウィークが、今日では一般の愛好家、学生、さらには家族連れまでをも惹きつける一大フェスティバルへと発展した背景には、Superstudio Piùの存在が大きく寄与しています。
この記念すべき節目に、Made in Italyを代表する錚々たるブランドや、世界のトップデザイナーたちが「忘れられない(UNFORGETTABLE)」作品とともに再び集結。過去25年間のSuperstudio Piùの歴史が、単なる回顧展ではなく、クラフトマンシップの芸術、美への信念、そしてデザインの社会的責任への賛辞として蘇りました。この展示は、Superstudio Piùが四半世紀にわたりミラノデザインウィークを牽引し、デザインの未来を形作ってきた確固たる証しと言えるでしょう。
「Happiness」をテーマにした革新的なインスタレーション
今年のSuperstudio PiùにおけるSuperdesign Showのテーマは、「Happiness」でした。この言葉は、パンデミック、戦争、経済危機、地政学的変動といった不確実な時代において、私たちが切望する希望と美を内包しています。
Superstudio Piùは、製品やインスタレーションを通じて「幸福」を表現するという挑戦を出展者に課しました。グラフィックアーティスト、ダニエレ・チマによる特別なレタリングデザインで具現化されたマニフェスト「HAPPINESS」は、アートディレクター、ジュリオ・カペリーニが選んだ輝かしいイエローによって視覚的に表現され、展示全体を貫く指針となりました。今回の展示は、ミラノデザインウィークが単に商業的なイベントではなく、社会の課題に対するデザインからの提言、そして人々にポジティブな感情をもたらす役割を担っていることを示しています。
多様なコラボレーションと未来への提言とミラノデザインウィークの進化
Superstudio Piùの25周年記念イベントは、多様な文化とクリエイティブなコラボレーションが織りなす壮大なモザイクとなりました。独立パビリオンでは、レクサスの「A-Un」と「Discover Together」、そしてGeberitの「WHERE WATER MEETS DESIGN」が、それぞれ未来志向のビジョンと革新的なインスタレーションで来場者を迎えました。
参考:ミラノデザインウィーク2025 に出展した「レクサス(LEXUS)」によるインスタレーション。
また、Collective Exhibitionsでは、香港インテリアデザイン協会(HKIDA)による香港の伝統工芸とモダンデザインの融合、タイのDITPとTHACCAによる「Slow Hand Design Thailand 2025」や「FRONT 100」といった、各国・地域の文化とエコロジカルな視点が融合した展示が展開されました。
これらの展示は、グローバルな視点からデザインの未来を探求するSuperstudio Piùの姿勢を明確にしています。一連のトークセッションやプレゼンテーションでは、「Good Design and Architecture Create Happiness」といったテーマが議論され、Superstudio Piùは、単なる展示の場ではなく、デザインと社会の未来について深く議論するプラットフォームとしての役割も果たしました。
「Happiness」という普遍的なテーマを追求したSuperstudio Piùの25周年
Superstudio Piùの25周年記念展示は、ミラノデザインウィークにおけるデザインの役割と未来を力強く提示しました。革新的なインスタレーションや多様なコラボレーションを通じて、「Happiness」という普遍的なテーマを追求。Superstudio Piùは、デザインが単なる製品以上の価値を生み出し、人々に喜びと持続可能な未来をもたらす可能性を世界に示しました。