ルイ·ヴィトンは、ミラノデザインウィーク2026で「オブジェ·ノマド コレクション」の新作を発表!

ミラノデザインウィーク2026の開催にあわせ、ルイ·ヴィトンが歴史的な宮殿「パラッツォセルベローニ」を舞台に、「オブジェ·ノマド コレクション」の最新作を発表しました。アール·デコへのオマージュと現代デザインの精神を結びつける、没入感あふれる空間展示です。インテリアとデザインの観点からも見どころが多い今回の展示を、詳しくご紹介します。

アール·デコと現代デザインが交わる、唯一無二の旅へ

ルイ·ヴィトンが毎年ミラノデザインウィークにあわせて発表してきた「オブジェ・ノマド コレクション」は、世界的なデザイナーや建築家と協働し、旅とともにある家具やホームウェアを提案してきたシリーズです。2026年版は、特にアール·デコ運動への深い敬意を基盤に構成されており、20世紀初頭のエレガンスと今日のコンテンポラリーデザインが融合する、豊かな世界観を打ち出しています。

会場となったパラッツォセルベローニは、ミラノの歴史地区に佇む格式ある宮殿。各部屋がそれぞれ独自のカラーパレットと空間テーマをもち、訪れる人を時代を超えたクリエーションの旅へといざないます。2026年4月21日(火)から26日(日)まで、午前10時から午後8時の間、一般公開されています。

「ピエール・ルグラン オマージュ」— 装丁の巨匠をたたえる

展示の核となるのは、インテリアデザインや装丁・イラストレーションの分野で活躍したフランスのアーティスト、ピエール·ルグラン(1888〜1929年)へのオマージュです。アール・デコ運動を牽引した人物の一人として知られる彼の仕事から着想を得た「ピエール·ルグラン オマージュ」コレクションは、ラグ、テーブルクロス、テキスタイル、ファニチャーなど幅広いアイテムで展開されています。

「ジャンガレアッツォ(Giangaleazzo)」の間では、サイン入りイラストレーションや初期のトランク·ラゲージ、フレグランスボトルなど、1920年代の世界を想起させる貴重なアーカイヴとともに新作が展示されています。鉄道の旅を彷彿とさせる空間構成が、メゾンのルーツとトランク製作への深いこだわりを伝えます。

Riviera

「ナポレオニカ(Napoleonica)」の間では、1921年にルイ·ヴィトンの依頼を受けてルグランがデザインしたオメガ型ドレッサー「Celeste(セレスト)」が登場。ラッカー仕上げのウッドとノマド·レザーを組み合わせ、現代的な解釈で復刻されています。

Celeste

チェア「Riviera(リヴィエラ)」とともに、グラフィカルなパターンのスローが壮麗な絵画のように壁面を飾る、洗練された空間が広がります。

「ガブリオ(Gabrio)」の間では、大判ラグ「Tikal(ティカル)」を中心に、ミッドナイトブルーとブラウンの深みあるカラーパレットが空間全体を貫きます。ドローイングルーム、ダイニングルーム、ライブラリーという異なる用途のエリアが、色彩とパターンの響き合いによって一つの完結した世界観としてまとめられています。

「シャルロット・ペリアン オマージュ」— 山岳風景から生まれた幾何学模様

「ボアルネ(Beauharnais)」の間では、2025年に発表された「シャルロット・ペリアン オマージュ」コレクションが引き続き存在感を発揮しています。1920年代の彼女のアーカイヴに由来するブルーとベージュの幾何学的なモチーフは、山岳風景を思わせる清々しさがあり、現代のクリエーションと自然に調和しています。

この空間でとりわけ目を引くのが、「Malle Bibliothèque(マル·ビブリオテック)」。ガストン-ルイ·ヴィトンが考案した「Ideal Malle Bibliothèque」に着想を得たライブラリー·トランクで、開くとモジュール式の書棚として機能します。旅する書斎とも言うべき、実用性と装飾性を兼ね備えた存在は、インテリアオブジェとしても際立った魅力を放っています。

「パリーニ(Parini)」の間 — 深紅とゴールドが織りなす豊潤な空間

「パリーニ」の間は、レッドのグラデーションが支配する印象的な空間です。ルグランの装丁デザインに着想を得た赤とゴールドのテーブルクロスを起点に、テーブルウェア、アクセサリー、キャンドルのコレクションが展開されます。フロアには「ピエール·ルグラン オマージュ」コレクションの大判ラグが敷かれ、幾何学的なリズムが空間に力強い存在感をもたらしています。

アール·デコ特有のミニマルかつグラフィカルなラインが随所に息づく、統一感のある演出です。

「ブドワール(Boudoir)」— エストゥディオ·カンパーナの遊びと職人技

「Cocoon Dichroic」

「ブドワール」の間では、エストゥディオ·カンパーナによる2つのアイコニックな作品が、アクアティックなグリーンの世界を創り出しています。エキゾチックレザーのマルケトリ(象嵌細工)で仕上げたキャビネット「Kaléidoscope(カレイドスコープ)」と、マーメイドの住まいをイメージした「Baby-foot」がその中心です。

さらに今回の新作として、エストゥディオ·カンパーナとジェラルディン·ゴンザレスのコラボレーションによる「Cocoon Dichroic(コクーン·ダイクロイック)」が登場。手作業でカットされた虹色のリーフで構成されたこの「繭」は、光があたるたびに色彩が移ろい、まるで宝石のような輝きを放ちます。

「グラン·フォワイエ」のアームチェア「Stella」— 宇宙への旅

「グラン·フォワイエ(Grand Foyer)」では、英国のデザインスタジオ「ロー·エッジズ」による新作アームチェア「Stella(ステラ)」が披露されています。光学的錯視を生み出すテキスタイルの張地が特徴的なこのチェアは、快適性の概念を視覚的なアプローチから再定義するユニークなデザインです。宇宙的な旅へと誘うような、魅惑的な体験を提供します。

中庭に広がる、ノマディックなラグのインスタレーション

パラッツォセルベローニの中庭では、ルグランの装丁デザインをモチーフにした大規模な作品が石畳を彩ります。ブレラ美術アカデミーとの協働によって現地制作されたこのノマディックなラグは、学生たちがデザインと製作に直接参加した点でも特別な意味をもちます。色彩豊かなパターンが広がる屋外空間は、アール·デコの意匠と若い世代のクリエイティビティが出会う場となっています。

ポップアップ ブックストア、そしてモンテナポレオーネのトランク展示

パラッツォセルベローニのエントランスには「ルイ·ヴィトン ポップアップ ブックストア」が登場し、「ルイ·ヴィトン シティ·ガイド」「ルイ·ヴィトン トラベルブック」「ルイ·ヴィトン ファッション·アイ」などメゾンの出版物を紹介しています。旅と文化への愛情が凝縮された書籍群は、コレクションと同様に「移動する喜び」を伝えるものとなっています。

また、ミラノのメインストリート「モンテナポレオーネ通り」のルイ·ヴィトン ストアでは、ステンドグラスのみで構成された「マル·クリエ ロジーヌ メゾン·ド·ファミーユ」が展示されています。これはメンズ クリエイティブ·ディレクター ファレル·ウィリアムスによる最新ファッションショーのために製作されたトランクで、パリ近郊アニエール·シュル·セーヌのヴィトン家邸宅のアール·ヌーヴォー様式のステンドグラスから直接インスピレーションを得ています。

さらに、内部にドレッシングスペースを備えた建築的な衝立として設計されたトランク「Malle Paravent(マル·パラヴァン)」や、1865年の初代トランクへのオマージュとして再解釈されたベッド·トランク「Malle Lit(マル·リ)」も登場しています。「Malle Lit」はモノグラム·キャンバスをまとい、内部の構造がベッドフレームへと変化するという、機能美の極致ともいえる作品です。メモリーフォームのマットレスや調整可能なヘッドボードまで備えており、旅における上質な休息を現実のものとする提案です。

旅の美学と暮らしのデザインが出会う場所

1854年の創業以来、ルイ·ヴィトンは「旅の真髄」を追求し続けてきました。「オブジェ·ノマド コレクション」は、その精神をインテリアやホームウェアという形で表現する試みです。移動するための道具が、くつろぎと暮らしのための美しいオブジェになる——そのアイデアは、住まいとデザインを愛する人たちにとっても、多くの示唆を与えてくれるのではないでしょうか。

歴史的建築の中で展開される没入感あふれる空間演出、素材と職人技への深い敬意、そして時代を超えたデザインとの対話。ミラノデザインウィーク2026でのルイ·ヴィトンの展示は、インテリアデザインの可能性を改めて問いかける、特別な体験となっています。

オブジェ・ノマド コレクション

– 会場:パラッツォセルベローニ(ミラノ)
– 会期:2026年4月21日(火)〜26日(日)
– 時間:午前10時〜午後8時(一般公開)
– 公式サイト:https://jp.louisvuitton.com