建築家隈研吾がつくる木のマテリアルと連続性に心惹かれるホテル「We Hotel TOYA」

日本100景にも選定されている北海道の洞爺湖は、映画「しあわせのパン」でもその幻想的で穏やかな美しさで、舞台になっています。そんな洞爺湖畔に建った老人ホームを今や世界的建築家となった隈研吾が、木と布の演出で出迎えるホテルへとリノベーションしました。

隈研吾らしいの杉の木のルーバー表現

木造の巨匠と言われる隈研吾が創るエントランスは、地元産の杉の木の丸太を隈研吾の特徴でもあるルーバーとして使い、木のぬくもりと、人間の作る連続性の織り成す独特な雰囲気を醸し出しています。

外部と内部空間が曖昧に区切られていて、非常に日本的な表現となっています。

KAWS × [email protected]が出迎えてくれるのも、ユニークな演出です。

特別な場所に来た!と思わせる演出があるウェルカムスペース

ラウンジのファブリックの使い方を目の前にすると一瞬で目を奪われます。繰り返しの美で、心が躍り出します。照明の光が布のひだに包まれながらやわらかく広がり、間接的な照明になっています。

このリピートの演出はファッション界の巨匠イッセイミヤケのプリーツプリーツを思い起こします。私たちのワクワクをひき出してくれるような繰り返しの持つ洗練された美しさは、建築とファッション、アートの世界で共通なのでしょうか。

プリーツはまるで生きているかのごとく、地面から天井へと広がっています。プリーツのひだが狭くなったり、広くなったりする不規則性が、洞窟の中にいるような錯覚さえ感じます。自然の素材で模様を生みだす日本的なデザインがここに詰まっています。

このプリーツの洞窟の奥にある壮大な洞爺湖の絶景が、さらに私たちの目を喜ばせるでしょう!また、隈研吾が手掛ける洞窟といえば、京都市中京区にあるドーナツ店「koé donuts(コエ ドーナツ)」。京都嵐山の竹を使用した内装が特徴となっており、伝統的な六ツ目編みの竹かごを572個並べたインパクトのある空間となっています。

ホテル「We Hotel TOYA」では、樽のオブジェが足元と頭上に並べられています。樽の丸みと、カウンターテーブルの丸みが旅客の団らんをつくるのでしょうか。これらの連続性は、この旅はきっと特別になるにちがいないと期待が膨らむ効果をもたらすでしょう!

洞爺湖の癒しを存分に感じられるゲストルームへ

全55戸あるゲストルームは全室が雄大な洞爺湖を眺めることができます。

ウェルカムスペースでは、特別な場所にきた高揚感をもたせ、個室はしっとりとくつろぐ空間と贅沢な眺望があります。

この両極の空間演出こそ、数多くのホテルをアートしてきた隈研吾を世界的建築家へとたらしめるゆえんなのかもしれません。

窓際のサイドベットは、背もたれはないソファのようにも使えて、寝転がってよりダイレクトに洞爺湖を感じることができます。

ただの箱と化していたかつての老人ホームが、木材や布で模様を施したことによって、特別な空間としてホテルの役割を与えられました。木造の巨匠のつくる連続性に心惹かれるホテル「We Hotel TOYA」は、この夏、訪れる価値ある場所です。

WE Hotel Toya

URL : https://www.wehoteltoya.com/
電話:0142893333
住所:〒049-5802 北海道虻田郡洞爺湖町洞爺町293−1