「常に自分を探し続けていく」ミニマルでありながら豊かに暮らす、インスタグラマー・apartment301さん
「賃貸リノベと持たない暮らし」をテーマに、自宅の部屋の写真をInstagramで投稿し、2024年8月現在10.2万人のフォロワー数を持つ、熊本県在住・インスタグラマーのapartment 301さん。
今回はそんなapartment 301さんにご自身のことや、暮らしのこと、賃貸リノベーションのことなど様々な角度からお話を伺いました。
シンプルであることと、自分らしさが残ることを大切に
はじめに、apartment 301さんが暮らしの中で大切にしているデザインについて伺いました。
「シンプルであることと、自分らしさが残ること。この2つを大切にしています。デザインや色は、ごちゃごちゃさせないようにシンプルに。だけどあまりに何にもなさすぎると、その人らしさがなかなか見えてこないので、そういう部分がチラッと垣間見えるものを部屋の中には残しておきたいと思っています」
玄関から見える景色が大好き
続いて、apartment 301さんのお好きな場所や空間はどこでしょうか?
「自宅の玄関から入ってすぐの見えるところが、今のお部屋では大好きです。外から帰ってきて玄関のドアを開けたときが、帰ってきてホッとするような空間ですね」
そして、お引越しをされたというapartment 301さん。以前のお部屋は、リビング側の畳ベッドを置いていたあたりのメインスペースがお気に入りだったそうですよ。
「引越しをすると、お気に入りの場所は変わりますね。やっぱり景色や見えるものが変わっていくので、特に今のこの部屋は広くなったというのもありまして、いくつか好きなポイントはあるんですけど、その中でも玄関、入ってすぐに見える空間が、この部屋らしいかなと思っています」
熊本地震をきっかけに現在のライフスタイルに
賃貸ワンルームでのシンプルな暮らしを実現する、apartment 301さんですが、現在のようなライフスタイルを送るきっかけはなんだったのでしょうか?
「きっかけは熊本地震ですね。地震があって、とりあえず壊れたものや使っていないものを手放して…。少しずつ色々なものを手放していく中で、生きている間に持ちすぎていたもの、背負いすぎていたものをちょっとずつ剥がしていく作業だったのかなと今となっては思っています。同じように、持ち物だったり暮らしというのを見直す時期で、結果的に引越しをすることになり、こういう暮らしが新しく始まることになり…きっと自然の流れでしたね。熊本地震によって手放さなければならないという事情もたくさんあったのですが、それが今の生活に繋がっていきました」
フォロワーの共感を獲得していた部屋づくりのポイント
自らのお部屋を発信するようになり、お引越しされる前に多くのフォロワーの共感を獲得していたお部屋づくりのポイントはどこだったのでしょうか?
「前のお部屋は25平米の狭い賃貸のお部屋だったんですけども、どこにでもあるようなお部屋だったんです。そのようなお部屋でも色使いや照明の使い方などの見え方を大きく変えることで、『自分らしい暮らしができるような部屋を作れる』というような希望を持っていただけた方がすごく多かったのかなと思いますね」
築年数の古い家賃33,000円のお部屋をDIYして住んでいらっしゃったということなんですが、賃貸を自分で綺麗にしていくという作業ってなかなかできることではないですよね?その辺りの工夫は、どのように考えていかれたのですか?
「前のお部屋は、元に戻さないといけないという条件のお部屋でした。大きなことはなかなかできないところではあったのですが、面積が大きい床にフロアタイルを上に載せたり、面積が大きい窓周りはカーテンではなく、ハニカムシェードを使ってみたりだとか。面積的に大きいところを変えれば、見た目も大きくガラッと変わるのでそういうところに手を入れてみました」
ミニマルな暮らしの中での物選びの基準
お部屋のみならず、洋服や食器なども厳選して非常にミニマルな暮らしをしているapartment 301さん。物選びの基準について教えてください。
「あんまり色を多く持ちすぎないことが大きいですね。あとは自分の部屋に馴染むことを大切にしています。家具を持たないというところも大事にしているんですが、物がいっぱいあると一個一個がいいものであったとしても、よく見えてこないというか、良さが埋もれてしまう気がしています。なので、これはという一番大好きなものが見つかったとすれば、それを活かすような形に持っていきたく、それを邪魔しないもの、邪魔しない量を大事にしています」
賃貸のリノベーションを経て新しい暮らし
今回、賃貸のリノベーションを経て新しい暮らしを始められましたが「よし始めよう」と思ったきっかけや理由について教えてください。
「あんまり前向きな理由ではないのですが、13年住んでいた前のお部屋が建物解体のため立ち退きということだったんです(笑)すごく後ろ向きな理由というか、それで探さなきゃいけないな〜というところでこの部屋になったという感じですね(笑)」
新しい賃貸リノベーションのお部屋も本当にシンプルで素敵なのですが、今回こだわった理由はどういったところでしょうか?
「前住んでいたお部屋よりもさらに古いアパートになるので、いずれは出ていくかもしれないというのを考えると、リノベーションをするにあたってもあんまりコストをかけすぎないようにしています。また、せっかく古い建物なので中身だけを新築のようなピカピカにするのは、なんか違うなと思っているので、以前の古かった部屋の記憶を残して、良かったところを潰してしまわないようにしています」
実際の暮らしの中で楽しいことや大変なこと
ミニマリストというと、とにかく物を持たないというイメージがありますが、apartment 301さんの場合は本当に厳選したものをだけを持たれて、豊かな暮らしを実現されています。実際の暮らしの中で楽しいことや大変なことは何かありますか?
「まず大変なことだけを言いますと、今のお部屋は面積的には前のお部屋より広くなったのですが、収納スペースが意外と少ないんです。なので、物を持ちすぎないようにしないと綺麗なお部屋を保てないんですね。反対に楽しいことはそれを逆手にとって、どうやったら物を増やすことなく快適に暮らせるのかという工夫やアイディアを考えながら、暮らしを作るというのが楽しいところかなと思います」
Life is 自分探し
インタビューの最後、apartment 301さんに「Life is ◯◯」空欄に当てはまる言葉を尋ねると、「Life is 自分探し」と答えてくれました。
「生きていると色んな人に出会ったり、色んな出来事があったり、自分っていうのが全く同じようで昨日の自分よりもちょっとずつ変わっていく。それが知らない間に変わっていくんですけども、それをちゃんと見つめて、見失わないようにしていきたい。常に自分を探し続けていくというのが人生なのではと思っています」
「常に自分を探し続けていく」ミニマルでありながら豊かに暮らす、インスタグラマー・apartment 301さん
「捨て活」を経て、手元に残った大切なもので豊かに暮らすインスタグラマーのapartment 301さん。思わず真似したくなるほどの素敵なお部屋や暮らし方は、apartment 301さんのInstagramまたは、著書「捨て活で見つけた私が主役のワンルームライフ」で拝見することができます。