
千博産業がビルシュタイン社との連携で開発した制振装置「evoltz(エヴォルツ)」が住まいに安心を与える
耐震等級3同等の「堅さ」を持った耐震構造を、破損させずにいつまでも維持させたい。そんな目的を果たすのは、千博産業(株)がドイツのビルシュタイン社との連携で開発した制振装置「evoltz」だ。
建築基準法に沿って建築した家であれば、倒壊をすることはないだろう。しかし、ビスが緩んでしまう等、いわば「後遺症が残ってしまう」可能性がある。せっかく工務店や建築家と共に創り上げたそ大切な我が家を「美しい状態のまま永く保つ」ために必要な「制振」について考えながら、制振装置「evoltz」の特徴を見てみよう。
木造住宅向け制振装置evoltzとは!?
木造住宅向け制振装置・通称「制振ダンパー」は、地震による揺れを軽減させ、住宅や家族や財産を守るための装置だ。家の構造部材が損傷する前に、大きなブレーキをかけて住宅へのダメージをする吸収する役割を持っている。
中でも「evoltz(エヴォルツ)」は、「小さな変形からも家を守る」ことに特出した特許技術を用いて開発されている。企画開発メーカーである千博産業株式会社が、世界有数の独メーカー「BILSTIEN(ビルシュタイン)社」に製造を委託している。自動車のショックアブソーバーの技術をベースに、木造住宅用の制振装置としての工夫を加えていることが特徴的。
耐震性のある家にevoltzで「制振性」を高めることで、大切な家をより強く、しなやかに、永く保ち続ける。世界レベルの高性能、高品質を実現した木造住宅向け制振装置「evoltz」は、実際にカーサプロジェクトの住宅シリーズ「casa sole(カーサ・ソーレ)」にも採用されている。
ビルシュタイン社と技術提携で実現

「evoltz(エヴォルツ)」の製造を手掛けたのは、ドイツのビルシュタイン社。ビルシュタイン社は、ドイツ・エナペタルに本社を構える自動車用ショックアブソーバーの大手メーカーである。
世界の自動車メーカーがトップモデルのダンパーとしてビルシュタインを選ぶ事は今や常識と言っても過言ではない。ビルシュタイン社の商品は、メルセデス・ベンツやポルシェ、トヨタ、日産、スバル、マツダなど名だたる自動車メーカーへと納入されている。
千博産業(株)とビルシュタイン社との連携が実現したきっかけ
ビルシュタイン社の作るレーシングダンパーは、圧倒的な性能の高さに優れ、世界ラリー選手権でも圧倒的な性能差を発揮て以来、他を寄せ付けない数々の勝利もその歴史に刻み込んできた。彼らの作る「他の追随を許さない性能と品質」や「半世紀に渡るノウハウの蓄積」。それに目をつけたのが、evoltz(エヴォルツ)を手がける「千博産業(株)」だ。
千博産業(株)とビルシュタイン社との連携が実現したきっかけには、千博産業(株)でSSダンパーの開発・制振装置1st Editionの開発を担当した上野浩志氏の存在が「唯一の頼みの綱」だったという。なぜなら、彼は2000年から2007年までビルシュタインのテクニカルセンターで設計に携わった経験を持っていたからだ。
彼が制作し提案した図面は、材料や寸法等が自動車のショックアブソーバーと大きな差異がなかったこともとても重要な要点だっただろう。「設計は言葉ではなく図面で語る」という考えに立脚したビルシュタインでの設計経験があったからこそ、「図面を通してビルシュタインの技術に対しての理解度が深いこと」を伝えたのだ。
上野氏の知識と技術は、ビルシュタイン本社の設計部門から信頼を得ることに成功し、晴れてビルシュタイン社初の「ビルシュタインの技術と製品が基となり製造・販売される住宅用ダンパー」が誕生。
ビルシュタイン社は「evoltz」で実際に揺れが軽減された等の成果を聞き「SSダンパーevoltzが人々の命や暮らしを守る製品であること」を知ってなおさら人々の安全に貢献したいという想いを強くしたという。
evoltzが誇るオンリーワンの技術と性能

ドイツ・ビルシュタイン社とのコラボレーションにより世界最高クラスの技術と性能を持つことに成功した「evoltz」。evoltzの性能は、単体でのエネルギー吸収量に加え、耐力壁(構造用面材)に設置した場合においても非常に大きなエネルギー吸収量があることを検証済みである。この性能が木造住宅に備わることで地震に強く永く住める家が実現する。
そもそも、耐震とは?
「耐震」という話題でよく耳にするのは「耐震等級」という言葉。耐震等級とは、地震に耐えうる建物の「堅さ」を等級化したもので、その差は「壁の量」で測られる。1~3の3段階の等級が存在し、数字が大きくなるに連れて壁を多く持ち、堅く頑丈な家であること示している。
建築基準法「住宅の密集する都市において震度6強~7程度に対して倒壊・崩壊しない」と同程度のレベルの「堅さ」を持つ耐震等級1。それに想定する1.5倍の地震に耐えられるとする「耐震等級3」を満たした住宅は、大地震が発生しても倒壊や損傷はしにくくなるだけでなく、地震保険の保険料が通常の50%まで割引される。
耐震するだけでは、なぜ家が倒れるのか?「制振」の重要性
理論上では、耐震等級3相当の「堅さ」がある住宅であれば、想定され得る大地震を1回までは耐えることができるだろう。しかし現実としては、大地震と呼ばれる災害には、大小多数の地震が一定期間のうちに多数発生することも確かだ。つまり、大地震を1回だけ耐えらえるための「耐震」をだけを強めても「建物被害は防げない」ということも言える。そこで重要な役割を果たすのが「制振性」だ。
そもそもの倒壊の定義に「3mの柱のてっぺんが10cm傾くと家は倒れる」」というものがある。つまり、震度の度数で倒れるかどうかが変わるのではなく、家が「変形するかしないか」で倒れるかどうかが変わるのだ。だからこそ、永く家が変形しないための対策として「耐震工法」が重要ということになる。
千博産業(株)代表の渥美氏は「倒れない強さのためには、頑丈にすることが最優先。しかし、人間と一緒で、筋肉と骨だけを積み上げて堅い体は、衝撃をそのまま受けやすく、傷みやすい部分が出てきやすい。筋肉だけでなく柔軟性もなければ、故障してしまう。丈夫な体をストレッチをして『しなやかさ』を保つことと同じように、家にも『しなやかさ』が重要」と話す。
『小さな振動』から『大きな揺れ』まで瞬時に効く制振性能「超バイリニア特性」

evoltzが目を向けたのは「バイリニア特性」。これは、制振装置がエネルギーを吸収する「減衰力」の増大に伴って、躯体を傷めることがないように考えた特性である。

evoltzはビルシュタイン社との連携により、その特性をさらに進化させ「小さな振動」から「大きな揺れ」まで瞬時に効く制振性能を持つ「超バイリニア特性」を実現。「揺れに対して一番早く反応する制振装置」を木造住宅に採用できる新しい技術として、日本のみならず、アメリカ、ドイツでも特許の取得に成功した。
昔に比べて、今の家は頑丈だからこそ「変形しにくいが、しなやかさに欠ける」。耐震等級2〜3程度の「頑丈な家が主流の今の時代」だからこそ、あまり変形しない状態からでも効果が出る「超バイリニア特性」を持つevoltzは、揺れが起きたときの柔軟性に優れ、大切な家と家族の命を永く守ってくれる存在となるだろう。
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