ペット共生住宅の専門家・ファウナ・プラス・デザインが手掛けた猫15匹犬5匹の家「The Cats’ House」
ペット共生住宅の専門家として住宅の設計、デザインを行う「ファウナ・プラス・デザイン」代表の建築家・廣瀬慶二さん。一級愛玩動物飼養管理士資格保有の稀有な建築家として、ペットが快適に暮らす家をこれまでに多く手掛けています。
今回は、そんなファウナ・プラス・デザインが手がけた「猫15匹犬5匹の家:The Cats’ House」をご紹介します。たくさんの猫達が自由にテリトリーを獲得することができるようにと作られた住まいは、回遊性を持ったさまざまな猫専用動線が家屋内に思う存分にめぐらされています。
様々なアイディアが詰め込まれた、猫15匹犬5匹の家「The Cats’ House」
設計当初、猫が15匹、犬が5匹居た3人家族の木造2階建ての住宅「猫15匹犬5匹の家:The Cats’ House」。
ファウナ・プラス・デザインにとっても思い入れのあると言われている特別な住宅は、ペットたちが快適に暮らせるようにと様々なアイデアが詰め込まれています。
キャットツリーは1階からロフトまで
まずはじめにこちらは、1階から2階へ上がるキャットツリーにつながるキューブベッド用多段棚です。階段状になっており、1階、2階、さらにロフトまで、一気に上ったり下りたりできるように工夫されました。
キャットツリーの高さは6m。猫たちにとって必要不可欠な「上下運動」を促すように作られており、猫たちは好んでキャットタワーに上っていることでしょう。
こちらは、書斎の壁沿いに作られた猫トンネル。猫たちは書斎には入ることができない代わりに、このトンネルを利用し部屋の中を1周できるようにと作られました。ガラス製のトンネルなので、書斎からは、猫達が歩く姿を見ることができます。
そして猫トンネルを進むと、隣の部屋へと移動します。主寝室の窓際の一角には「GreenRoom」と呼ばれる猫専用の部屋が完備され、猫用の出入り口がたくさん設けられました。そしてGreenRoomの端まで行くと次にご紹介する、PlayRoomへの「猫穴」へと繋がるのです。
ここからは、2階部分に設けられた猫の運動場(playroom)のご紹介です。
段差が33cm~43cmある猫用らせん階段の「キャットツリー」は、廊下も兼ねた家の中心部となっています。
キャットウォークで猫たちはストレスフリーに
そしてこの「キャットツリー」を登ると、黒色の「キャットウォーク」が待ち構えています。
キャットウォークは、全長10.5m、幅20cmの板をジグザグに配置して作られ、猫たちがストレスを抱えることなく室内でも適度な運動ができるようにと設けられました。大人の猫はルート通りにジグザグに歩くにも関わらず、 若い猫達は、平行になっている80cmの距離を余裕でジャンプするのだとか。
そして天窓が3つあるため、猫たちのお昼寝の場所としても活用されています。
そしてジグザクのキャットウォークの先には、東側の猫ロフトが。
人は入ることができない東側猫ロフトは、見晴らしがよくて陽当たりもいいため猫たちにとって気持ち良い空間です。
特徴的な直径50cmの穴は、床掃除をするために設けられました。
そしてキャットウォークへは、 壁面から突き出ている猫ステップや階段の手すりを利用した猫階段を使っても登ることができ、猫たちもワクワクしながら冒険遊びのように楽しむことができます。
その他にも猫たちがストレスフリーに暮らせるようにと、猫の爪とぎ用として麻縄を巻いた柱を設置。壁やドア枠を傷つける心配がなく、猫たちは爪を研ぐことができます。
ペット共生住宅の専門家・ファウナ・プラス・デザインが手掛けた猫15匹犬5匹の家「The Cats’ House」
猫たちが快適に暮らせるようにと、キャットツリー、キャットウォーク、猫トンネル、猫階段、猫ステップ、猫穴などがふんだんに取り入れられた猫15匹犬5匹の家「The Cats’ House」。犬や猫と暮らすために特化した住宅を得意とする、廣瀬慶二率いるファウナ・プラス・デザインだからこそできたと言えるでしょう。猫への愛情に満ちあふれた住まいは、猫たちだけでなく人の暮らしも豊かにしてくれる住宅です。
ファウナ・プラス・デザイン 一級建築士事務所:https://www.fauna.jp/