これからの家づくりのスタンダード!?平屋の魅力を2階建住宅に詰め込んだ“平屋ライクの住まい”のコツ

近年、マイホームづくりでトレンドとなりつつあるのが「平屋の住まい」。二階建て住宅が主流となった現代では、伝統的な日本家屋のイメージが強い平屋ですが、近年では若いファミリー層を中心にモダンでスタイリッシュなデザインの平屋が人気を集めています。とはいえ、平屋の住まいを建てるのに必要となるのが広い敷地。建蔽率を念頭に、採光や通風を十分に得られ、駐車スペースも確保できる余裕のある土地を見つけ出すのは、なかなか難しいのが現実。いざ平屋のマイホームを目指してみると、土地の取得はもちろん「坪単価が高くなりがち」「部屋数がとれない」など、次々と発生する課題に挫折してしまうファミリーも少なくありません。
そこで、平屋は難しいけど、平屋のような暮らしが可能になる方法が「平屋ライクの住まい」。ご夫婦二人で暮らしを楽しむのはもちろん、子育て中や子育て後も、ライフスタイルに合わせたフレキシブルな住まい方が可能な住宅は、これからのスタンダードになるかもしれません。

平屋づくりの道のりは意外と遠い..

平屋のマイホームづくりにおいてまず課題となるのが広い土地探し。平屋は1階に全ての部屋を置くため、2階建てよりも広い土地が必要です。お子様それぞれに子ども部屋が欲しいとなると、延床面積が広くなり、土地代も高くなります。

そして土地代のみならず、建築費も高くなりがちなのが平屋のデメリット。平屋は2階建てより屋根と延床面積が広いため、家づくりで最もコストがかかる屋根と基礎工事の部分も比例して大きくなり、結果費用が膨らむのです。

また、プライバシーの確保も意外と見落としがちなポイント。ワンフロアで生活が完結する平屋は、家族が顔を合わせやすくコミュニケーションが取りやすいメリットもありますが、「たまには一人の時間もほしい…」というときには距離感が難しく感じられてしまいます。

平屋と二階建てのいいとこどり!平屋ライクの住まいとは

平屋の住まいの酸いも甘いも知った方にこそおすすめなのが「平屋ライクの住まい」。平屋のメリットを二階建て空間に詰め込むことで、それぞれの良いとこどりの理想の一軒が手に入ります。広い土地も大きな予算も不要!次のポイントを取り入れることで、平屋ライクの住空間へとぐっと近づきます。

子ども部屋のみの2階フロア

生活に必要な機能をできる限りワンフロアにまとめることが平屋ライクへの近道。お子さんがいる方は、子ども部屋を2階にまとめてみてはいかがでしょうか。思春期には程よい距離感が確保できるので、お互いにストレスなく過ごすことができるのも魅力の間取りです。お子さんが巣立った後は客間や趣味の部屋として、ご夫婦の暮らしのあそびスペースとしても無駄なく活用できます。

収納を2階にまとめて生活スペースをすっきりと

生活機能がワンフロアにまとまっている分、収納スペースが限られてくるのが平屋の住まい。2階に納戸スペースを設けることで、1階には収納しきれない物を片付けておくことができます。日常生活ではもちろん来客時にも人の目に物が触れることがないため、すっきりとした印象にまとまります。

主寝室は1階に設けて昇り降りの負担をカット

仕事や家事などで基本的に夜間しか過ごすことがない寝室は、コンパクトにまとめて1階に配置。日常的に1階だけで生活できるため階段の昇り降りがなくなり、老後の生活面でも移動がスムーズになり安心です。

ハイサイドライトで開放感をプラス

1階に生活機能をまとめた間取りにすると、採光を取り込みにくく、家の中心部分に光が差し込みにくいというデメリットもあります。そのデメリットを解決できるのが、吹き抜けや勾配天井。

オープン階段などで2階部分までつながった空間をつくると、光が1階まで差し込むことで、開放感と一体感が出るのでおすすめです。2階部分に天窓や大きめの窓を取り付けると採光もパッチリで、家の中心部まで明るくなります。

生活動線に回遊性を持たせる

ワンフロアによるシンプルな生活動線が魅力の平屋。限られた敷地でも、玄関のシューズクロークからファミリークローク、そして洗面・浴室を一直線に繋げることで家事動線を短縮できます。

廊下をカットしたり、クロークをウォークスルーでランドリースペースと繋げたりと、回遊性のある間取りを意識することで、平屋のような効率的な生活動線が叶います。

これからのスタンダード“平屋ライクの住まい”のすすめ

間取りや採光、生活動線にひと工夫取り入れることで、2階建てでも平屋のような開放的な暮らしができる「平屋ライクの住まい」。平屋には憧れるけど、課題が多くて諦めざるを得ない…そんな方にもおすすめな、平屋と二階建ての良いとこどりの新しい住まいの形は、これからのマイホームのスタンダードとなるかもしれません。