建築家・隈研吾が手がける・新しいワークスタイルのプラットフォーム【KuMO】Kuma Mobile Office

地域に深く根差した建築を提案する、隈研吾建築都市設計事務所・KKAA(KENGO KUMA&ASSOCIATES)
2022年始動の進行形プロジェクト【KuMO】Kuma Mobile Officeでは、地域らしさを存分に盛り込んだ実験的なサテライトオフィス空間を具体化させ、北海道(東川町) と 沖縄県(那覇市 壺屋) の2つの場所で利用が開始されました。

KuMOーKuma Mobile Officeについて

建築家で、プロジェクトの代表である隈研吾氏は、Kuma Mobile Officeについて以下のようにコメントをしています。

「新しい働き方をするためのオフィスを日本中につくります。自然の中で働き、地域と深くつながるための新しい形のオフィスです。KKAAのスタッフが働くだけでなく、CO-WORKINGとしても機能し、会員になられた方に、自由に使ってもらいます。第一弾は、北海道東川町の施設 “KAGUの家”です。旭川空港からもアクセスが良く(15分)、移住者は増加し、個性的な飲食店が次々オープンし、なにより自然の美しさ、豊かさは格別です。KuMOは今後、日本中の特別な場所を選んで増殖します。KuMO同士が連携し、日本中のKuMOを転々としながら働ける、新しいワークスタイルのプラットフォームとなります。みなさんとKuMOで一緒に働き、地域に貢献したいと思います。」

北海道・東川町、地元の木を用いたサテライトオフィス

今、北海道で最も注目されている町のひとつである東川町。

地元の木を用いて、KKAAがデザインした 家具を耐震壁に用いた木造のサテライトオフィスが誕生しました。

東川は「鉄道、国道、上水道」がない町をキャッチコピーにした町作りを進めており、大雪山の湧き水をそのまま飲むことができ、蛇口をひねるとミネラルウォーターの水質を持っていることでも知られています。

また、家具の町として知られ、世界トップレベルの木製家具を作る工場が草原に点在しており、それらの家具工場とのコラボも、このサテライトオフィスのテーマのひとつで、「KAGUの家」はそのコラボを象徴する命名でもあるそうです。

2022年春完成した、各KAGUユニットで最大12人が活動でき、キッチン、トイレ、リビングスペース、打合せスペースを共用しながら隣接の町の図書館とも繋がる、町のストリートの一部のようなサテライト。

KKAAヒガシカワサテライト/Kaguの家

素材の木材はすべて北海道産にこだわり、中でも外壁については東川町の木をふんだんに採用しているKKAAヒガシカワサテライト/Kaguの家。

東川町は、世界最高レベルの木工家具の町であります。

建築の耐震システムの一部となり、ワークステーションともなる、木でできたKAGUユニットは棚と机が一体となった家具であり、家具屋によって建築にはめこまれました。

ゆったりと配置された個々のワーキングスペースや、打ち合わせも可能のテーブル席。まさに東川の素材と家具の融合の象徴であり、建築と家具との境界をとっぱらった新しい実験であるのです。

【概要:KKAAヒガシカワサテライト/Kaguの家 (18号・A棟)】

・所在地 :北海道上川郡東川町東町1丁目7番
・アクセス:旭川空港より車で約 10 分・旭川駅より車で約30分
・利用定員: 12名
・面積:   153.17㎡
・ワークデスク数:12席(1階6席、2階6席)
・使用料:  月額25,000円 (+冬期暖房代3,000円)
・URL:https://kumamobileoffice.co.jp/higashikawa/

沖縄県・那覇市 壺屋、歴史と現在を感じるサテライトオフィス

沖縄、那覇の観光の中心地、国際通りから歩いて10分ほどの場所にある、焼き物の街として知られる壺屋の古いビルをサテライトオフィス+店舗として再生させた、「KKAAナハサテライト/SHAREtsuboya」

このエリアは近年、飲食店やクラフトを扱う雑貨店なども増え、ストリートしてもにぎわいを見せ、この複合性がサテライトの場所にふさわしいと感じたようで今回リノベーションされました。昭和43年に建てられた、コンクリートブロック造の3階建ての建築のリノベーション。

建物は交差点に面して建ち、かつては、和菓子や居酒屋として営業していました。サテライトオフィスは2階に位置しています。

KKAAナハサテライト/SHAREtsuboya

オフィスは、集中して仕事のできるカウンターを窓際に設置し、中央部には小さな丸テーブルを並べオープンな雰囲気をつくっています。

ガラスによって仕切られた打ち合わせスペースでは、メインスペースと連続しながらも、囲われた空間で快適なミーティングが可能。

また3階のゲストルームは、オフィスと連携して、ワーケーションとして、数日、那覇で働くというライフスタイルも提案しています。

建物の、1階には新しい沖縄を代表する店舗、リカーショップ「LIQUID」とソーセージショップ「TESIO」による、「LIQUID THE STORE」があります。

元の建物の名残であるコンクリートブロックに囲われる屋上からは、沖縄らしい風景を感じることができます。

牧志公設市場などの市場エリアも隣接し、KKAAのサテライトオフィスの目の前には かつての農連市場(現・のうれんプラザ)があり、市場とサテライトも連動しています。

ストリートに開かれて、飲み食いも楽しめる、現代のマーケット的な空間であるのです。

【概要:KKAAナハサテライト/SHAREtsuboya】

・所在地 :沖縄県那覇市壺屋1-1-21
・アクセス:那覇空港より車で10分
・利用定員:12名
・面積:  56.22㎡
・ワークデスク数: 12席
・使用料:   月額18,000円/日額1,500円
・URL:https://kumamobileoffice.co.jp/okinawa/

【KuMO】Kuma Mobile Officeでは、北海道、沖縄県のほか、岡山県(真庭市)にも近日オープン予定。地域らしさを存分に盛り込んだ全国に続々と展開中のプラットフォームの今後も楽しみです。