実際に生活して後悔しても遅い!住みやすさが違う、家づくりで失敗しない収納の作り方
家づくりにおいて、収納は生活の利便性を左右する重要なポイントです。物が増えたり、季節に応じて入れ替えが必要なのにスペースが狭くて出し入れが不便であったりと、実際に生活して後悔するケースも少なくありません。そこでこちらの記事では、家づくりにおいてどのようにすれば収納に関する失敗を避けられるのか、見ていきます。
実際に生活してみるとわかる!収納でよくある失敗
家づくりにおいて、収納を重視して間取りを考える施主は少なくありません。にもかかわらず、実際に住むと、想定していたよりも収納に苦労しているというケースが多く見られます。特に顕著なのが、収納をできるだけ多く用意していたはずなのに、必要なスペースが確保できていなかったというものや、収納場所が遠くて出し入れをするときに不便さを感じるというものです。
必要なスペースが確保できなかったのは、想定していたよりも収納すべきものが多かったから、あるいはデッドスペースができる収納だったからという理由によります。スペースに関しては、ゆとりがあるくらいの広さを想定しておいた方が、今後家族構成の変化や家具等の追加購入によって片付けるものが増えたときにも対応しやすくなって便利です。また、収納場所によっては棚などを作ってデッドスペースを極力減らせるように工夫しておくと、物を探しやすく、効率よく収納できるようになります。
場所に関しては、普段設置しているところの近くに収納スペースを設けるようにしておくと解決できることがほとんどです。例えば、リビングは扇風機やストーブ、こたつ等の季節に応じて使い分ける家電を置くことが多いため、使わないときに収納するスペースを側に作らなければ入れ替えの手間がかかります。1階部分は居住スペースとして収納を減らし、2階に収納を多く設ける人がいますが、毎回入れ替えをすることを考えてから判断しましょう。
玄関まわりに収納を作る
収納づくりで意外と見落としがちなのが、玄関まわりの収納です。玄関まわりというと、靴や傘などのようなあまり置き場所を取らない物を想像する人も多いですが、出かけるときに着るコートや帽子などの他、ゴルフバッグやベビーカー、自転車、アウトドア用品など、かさばるものも少なくありません。庭がある家ならば、園芸や剪定のための道具を置く場所があると便利ですし、自家用車がある場合はタイヤや洗車道具なども必要なので、用途に応じてスペースを確保しておきましょう。
汚れることの多いものを玄関まわりに収納することで、利便性だけでなく室内の清潔さも保てます。ただし、臭いやカビなどの対策はきちんとしておく必要があります。
リビングはクローゼットで収納場所を集約
家の中でも特に散らかりやすいのが、家族が集合することの多いリビングです。帰宅した時のカバンや文房具類、雑誌類、日用品、脱いだ衣類など様々なものが置きっぱなしになることが多いですし、テレビのリモコンや充電器などの常に置いている物も増えがちになります。リビングに置いておくと便利なこともあり、片付けてもすぐに物がたまりやすいため、見苦しくないように、整理整頓して収納できるスペースがあると便利です。
使うことが多いリモコン等はケースなどにまとめて入れて、置きっぱなしになりやすいものはリビングクローゼットにまとめて収納するのも良いでしょう。クローゼットにしておけば急な来客でも隠すことができますし、置き場所を決めておけば家族の物が混ざることもなく、収納できるようになります。クローゼットの中に棚やフックを取り付けたり、ボックスを置いたりすることで、デッドスペースを作らずに探しやすい収納づくりが可能です。
キッチンに大切なのは作業効率や動線を考慮した収納づくり
普段使用することが多いキッチンなどの収納は、スペースだけでなく場所も重要です。キッチンの収納は保存食や調味料、食品や飲料のストック、調理器具など様々なものを保管しますが、入れ替えも激しくなります。そのため、調理や家族の移動の邪魔にならないように作業効率や動線に配慮した間取りと広さが必要ですし、見やすさや使い勝手の良さで家事のしやすさも大きく異なってきます。
床下収納はキッチンの広さを圧迫せずに収納ができるので便利ですが、容量があまりない上に頻繁に出し入れする物を収納するのには向きません。パントリーのように広々とした収納スペースがあれば、食品の買いだめや家電の設置などができて使い勝手が格段に良くなりますが、キッチン自体の広さに影響があります。キッチンには食器棚や戸棚なども設置しますので、何をどれくらい収納したいのかを考えてからスペースを作るようにすると良いでしょう。
キッチンに限らず、廊下や階段周辺など家族が共有するスペースに収納づくりをするときは、動線と使いやすさを特に意識しましょう。
実際の生活をシミュレーションしましょう
このように、収納は場所や見せ方、使い勝手の良さなどを考慮して間取りを設計することで、生活のしやすさが格段に違ってきます。収納を考えるときは、実際に家族がどの部屋を使ってどのように暮らすのか、必要な家具や家電、場所を取る品物などをどこに収納するのかなどを具体的にシミュレーションすると広さや場所のイメージがわきやすくなるでしょう。