その名の通りスローな時間が流れる山形県飯豊の「HOTEL SLOW VILLAGE（ホテル・スロー・ビレッジ）」

山形県の西南部、飯豊連峰の中腹の小さい町である飯豊（いいで）町。日本で最も美しい村連合の一つでもあり、田園風景が広がるのどかな場所だ。その町に2017年9月にオープンした「HOTEL SLOW VILLAGE（ホテル・スロー・ビレッジ）」は、いかにも日本の田舎、というような風景に溶け込むホテルだ。

現在ホテルが建っている場所の近くに研究所ができることになったのだが、そもそも温泉宿はあるもののビジネスホテルがないという問題があり、飯豊町でコンペ形式でビジネスホテルを募集することになった。そこでこのコンペを勝ち取ったのが地元で高品質な住宅を手がける「シエルホームデザイン」で、現在はその運営まで行なっている。

結果的に今までのビジネスホテルとは全く異なるホテルとなり、研究者以外の人も宿泊するようになった「HOTEL SLOW VILLAGE（ホテル・スロー・ビレッジ）」はどのようなホテルなのだろうか。

スローな時間が流れるホテル「HOTEL SLOW VILLAGE（ホテル・スロー・ビレッジ）」

のどかな田園風景に佇むHOTEL SLOW VILLAGE は、その名前の通りスローな時間が流れるラグジュアリーな雰囲気を持つホテル。木造2階建てで全20室ほどのそれほど大きくはない建築が、周囲の田んぼに映り込む様子も含めて昔からそこにあったかのように存在している。木造なこともあり、住宅のようなスケール感で親しみやすい外観をしている。

外観は、濃いグレーの外壁に木の素材がアクセントになって、木のぬくもりを感じさせてくれる。シンプルで周囲から浮くわけではなく、程よく際立つデザインは数多くの注文住宅を手がけるシエルホームデザインならではと言って良いだろう。

スカイバスまであるラグジュアリー空間「スカイデッキ」

HOTEL SLOW VILLAGE の１番の売りとも言えるのは、やはりこの「スカイデッキ」。2階にあるスカイデッキに一歩足を踏み入れると、まるで南国に来たかのようなラグジュアリー空間になっていて、お昼は飯豊の田園風景を、夜は満点の星空を観ながら贅沢なひとときを過ごすことができる。

住宅の屋上をリゾート空間に変えるCOLORSが使われていて、高品質の機能性やデザインでスカイデッキを演出してくれる。

スカイデッキの奥にはCOLORSのスカイバスがあり、疲れを癒すだけでなく、リゾートに来たかのようなラグジュアリーな雰囲気を存分に楽しむことができる。

「リゾートアウトドアスタイル」がインテリアのコンセプトのスローラウンジ

共有スペースになっているスローラウンジは、もともとビジネスホテルになる予定だったこともあり、コワーキングスペースとしても機能できるノマドワーカーにとって非常に快適な空間になっている。インテリアデザインのコンセプトが「リゾートアウトドアスタイル」ということもあり、硬くなりすぎず少し砕けたスタイリングで、グラマラスな雰囲気。

シエルホームデザイン社内のインテリアデザイナーがコンセプトから照明計画まで緻密にデザインしているため、カフェのような居心地の良さもあり、仕事やミーティング、読書などおもいおもいに過ごすことができるだろう。

ずっと住み続けたくなるような居心地の客室

モデレートシングルとスーペリアツイン、デラックスルームの3種類が用意されたHOTEL SLOW VILLAGE の客室では、高級ホテルが採用するシーリーベッドを採用したり、木のぬくもりを感じられる無垢材のデスクなどを装備。一般のホテルでもまず出会うことができないクオリティの高いインテリアが訪れる者を迎えてくれる。高品質な家づくりを目指すシエルホームデザインの家づくりに対する姿勢を垣間見ることもできる。