瀬戸内の島々を舞台に開催される瀬戸内国際芸術祭の今年の見所とアートについて。
「#casa(ハッシュカーサ)」が、毎週月曜日に立山律子がお送りする福岡のラジオ放送CROSS FM「DAY+」。今回ゲストとしてお越しいただいたのは、瀬戸内国際芸術祭実行委員会の事務局で広報担当をされている関守さん。
瀬戸内国際芸術祭とは
瀬戸内海の香川県、岡山県を舞台に島々を巡りながら、瀬戸内の美しい景観や島の文化に出会う現代アートの祭典です。3年ごとにトリエンナーレ方式で開催されており、今年が4回目の開催だそう。世界的にも有名な直島や12の島々と、高松港と宇野港の2つの港を舞台に春、夏、秋と3シーズンに分けて開催され、「ふれあう春」、「あつまる夏」、「ひろがる秋」とそれぞれのテーマが設定されているのだそう。夏会期はすでに7月19日(金)からスタートしています。
見ておくべきおすすめの建築物は?
関守さんによると、瀬戸内国際芸術祭の会場になっている直島の地中美術館やANDO MUSEUMなどは世界的に有名な建築家の建築物であるため、海外の方や日本国内の方にも楽しんでもらえると思いますとのこと。島以外にも、香川県の県庁所在地である高松市には、丹下健三設計の香川県庁舎など、見応えのある設計が他にもたくさんあるという。
地中美術館は瀬戸内の美しい景観を損なわないために地下に埋没された美術館で、クロード・モネ、ジェームズ・タレル、ウォルター・デ・マリアの作品などを見ることができます。
地中美術館や豊島美術館は自然を活かした設計になっていることもあり、「ほかにはない美術館だ」という感想を頂くことも多いのだとか。
ちなみに関守さん個人のおすすめ建築物は、女木島にある「小さなお店プロジェクト」だそう。小さなお店プロジェクトは一つの建物の中に6組のアーティストが参加しており、卓球台やコインランドリーなど、実際に体験して楽しめるアートが置いてあるため、アート作品にあまり馴染みのない方でも楽しめるそうです。
瀬戸内の島々とアート作品の関係性について
瀬戸内の島々とアート作品の関係性について尋ねると、関守さんは「アーティストが島の固有の文化や景観を独自の視点で捉えて作品を作っていることから、建築物やアート作品が島を理解できるきっかけになっている」という。今年だけでも226組のアーティストが祭典に参加しており、2019年から新たに参加したアーティストには田根剛さんや、グレゴール・シュナイダーさん、遠藤利克さん、鴻池朋子さんなど著名なアーティストが名を連ねています。
瀬戸内国際芸術祭の夏会期は夏休みにもぴったりの祭典であり、爽やかな瀬戸内の島々を船で巡って屋島の文化や歴史に触れたり、島の人との交流を楽しむのも醍醐味の一つだそうです。
作品鑑賞パスポートの購入がおすすめ!
島巡りをしてアート作品を鑑賞するなら、作品鑑賞パスポートの購入がおすすめです。瀬戸内国際芸術祭の会場で直接購入するか、公式ホームページからの購入も可能だそう。
数多くあるアート作品を巡るには効率のよさも欠かせないため、事前知識をつけてから周るのがおすすめ。最寄りの書店やアマゾンにて瀬戸内国際芸術祭の公式ガイドブックも販売されているので、購入してみてはいかがでしょうか。
関守さんにとって人生とは?
瀬戸内国際芸術祭についてお話を伺いましたが、関守さんにとって「ライフイズ◯◯」の部分には一体どのような言葉が入るのでしょうか?その答えは、「ライフ・イズ・アート」だそうです。現在のお仕事でアートに関わっているということもありますが、例えばそうではなくても、現代アートがもたらすメッセージ性の強さに惹かれると言います。
アート作品を通してアーティストの気持ちや、島の歴史・文化を感じ取り、自分の中でうまく咀嚼して落とし込んでいくことができたら、より瀬戸内国際芸術祭を楽しめるのではないでしょうか。3年に一度のアートの祭典「瀬戸内国際芸術祭」、ぜひ体感しに行ってみてくださいね。
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