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1年を通じて青森ねぶた祭りを体感できる、オランダ人建築家がデザインしたねぶたの家「ワ・ラッセ」

毎年8月2日から始まる「ねぶた祭り」は、人口30万人の青森市に5日間で約300万人が訪れ、短い北東北の夏を最高潮に盛り上げる日本を代表する夏祭りだ。

青森駅のすぐ近く、その「ねぶた祭り」にまつわる展示をいつでも見れることができる施設・ねぶたの家「ワ・ラッセ」がある。この「ワ・ラッセ」は、日本に拠点を置くオランダ人建築家の日本・東北への想いが詰まった建築である。

オランダ・ユトレヒト出身の建築家フランク・ラ・リヴィエレ

フランク・ラ・リヴィエレは、オランダ・ユトレヒト生まれの建築家であり、レンゾ・ピアノなどの設計事務所に勤務後、メゾンエルメス銀座本店などを担当するなど1991年以降、東京に拠点を置いている。2007年に株式会社フランク・ラ・リヴィエレ・アーキテクツを設立し、2008年からは東京・目黒区にあるICSカレッジオブアーツで建築やインテリアを職業にしたいと考える学生たちへの指導を開始した。

建物に深い表情を与える「ねぶたの家」のファサード

なねぶたの家ワ・ラッセは「ねぶたがつなぐ、街・人・こころ」をコンセプトに、青森ねぶた祭の保存・伝承の拠点として、また一年を通じてねぶたを楽しむことが出来る場となっている。

特徴的な建物を取り巻く幅30cm、高さ12mの鋼板によるリボン状のスクリーンは、2012年に32回東北建築賞受賞を受賞している。青森周辺のブナの原生林に見られる光と影が織りなす縦のラインを連想させ、内部に到達する光の量や質を調整するとともに、建物に深い表情を与えている。

その姿は、ブナコや漆塗りのようにどこか青森の伝統工芸のような建築に思えてくるだろう。

ねぶたの存在感を引き立てる展示空間

「ワ・ラッセ」に入って階段昇って2階から展示室に入ると、最初はねぶた祭りの歴史や基本情報などを展示するエリアがあり、その先に進むと大きな空間があり幾つかのねぶたの山車が展示されている。スロープで1階へ降りると、夏の短い期間しか見られない青森ねぶた祭りの山車が間近で見られる。壁面は黒く塗られていて室内は暗く、実際に祭りのとり行われる夜を演出している。そこで光る山車は灯篭のように美しく光彩を放っている。

 

展示されている青森ねぶた祭りの山車は、全国津々浦々ので行われる色々な祭りの山車よりも一層光り方や塗装が上品で繊細だ。それを美しく魅せるために作られ、屋外も屋内も手の混んだワ・ラッセに、青森の強いねぶた愛を感じる。

青森市文化観光交流施設 ねぶたの家 ワ・ラッセ

開館時間:9:00~18:00
入館料:¥620
URL : http://www.nebuta.jp/warasse/
住所 : 青森市安方1-1-1 JR青森駅徒歩1分

藤巻百合香

藤巻百合香

首都大学東京で表象文化論を学び、表現の多様性に興味関心を据える。

大学在学中にお笑いライブ専用劇場をオープン。22歳で劇場経営とお笑いイベントプロデュースの会社を設立。

舞台芸術から建築まで、様々な視点で表現を追求する。

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