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パンケーキまで楽しめる?南青山の隠れたアートスポット「岡本太郎記念館」

骨董通りから1本入った静かな小道に面した建物。ここにはあの有名な岡本太郎氏が、1996年に84歳で亡くなるまで50年近く生活したアトリエ兼住宅が美術館となっています。作品はもちろん、併設のカフェでは美味しいケーキも楽しめる、南青山の隠れたアートスポット「岡本太郎記念館」をご紹介します。

南青山で刺激的な芸術体験

骨董通りから裏に入った小道に立つ凸レンズ形の屋根をのせたユニークなこちらの建物は、世界的な建築家の故・坂倉準三氏の設計。当時、予算は少なく、コンクリートブロックを積んだ壁と鉄筋コンクリートの柱で空間を支え、その上に凸レンズ形の屋根を載せる「スキンストレス(応力外皮構造)」が採用されました。上下面の反発力を利用して、柱同士のスパンを大きくとっています。これにより館内には吹き抜けのアトリエ空間が広がり、螺旋階段や木造のベランダ手すりなど遊び心も見られる空間となっています。

熱帯雨林が生い茂る生命力溢れる庭へ

門をくぐると右手にはバナナの葉のようなバショウやシュロの木などの熱帯植物が所狭しと育つ庭が広がり、まるで東京(しかも港区)とは思えないような空間。草木を覗くと地面から生えてきたような顔の数々、奥には小さな太陽の塔がニョキッと立っています。植物に負けず劣らず、溢れ出る生命感を感じさせるのは岡本氏の作品ならでは。

数々の作品が詰め込まれた館内

もともと住宅でもあった館内へは、玄関でスリッパに履き替えて入ります。有名彫刻家の美術館といえど、気軽な気持ちで鑑賞することができますね。

1階には当時使用されていたアトリエが公開されており、絵筆や絵の具、数々のキャンバスを覗くことができます。先はどの庭を背に、等身大の岡本氏のマネキン(以外と小柄で158センチ!)が配された応接間では、彼が手がけた灰皿、茶碗、テーブルや椅子などの家具も鑑賞することができます。ちなみに手前のイスが「坐ることを拒否する椅子」と題されたもの。確かに座るのには向いていなさそうな機能性度外視の作品がなんとも岡本氏らしいですね。

 

色彩豊かな展示空間

館内の2階では、2、3ヶ月で内容が変わる企画展が開かれています。訪れた当時は、2018年3月に半世紀ぶりに胎内が修復され、常設展示施設に生まれ変わった”太陽の塔”を取り上げ、岡本氏が大阪万博へと向かっていった1960年代の仕事に注目した「太陽の塔への道」展が開催されていました。展示室はビビットな赤い壁に囲まれ、氏の作品をより生き生きと感じられることができます。

また、渡り廊下で繋がれた別室では有名な『明日の神話』の下絵や、建設予定だったホテルが中止となり、実現されなかった『明日の神話』の姉妹作品『豊饒の神話』のレプリカなど貴重な資料を見ることができます。

ほっと一息、手作りのパンケーキでひとやすみ

庭の向かいにはカフェ「ア・ピース・オブ・ケーク」が。ここは人気料理研究家の大川雅子さんがオーナーをつとめており、手作りのアップルパイやパンケーキをゆっくりと楽しむことができます。

人気メニューの「ホームメイドパンケーキ」は、 たっぷりのクリームとバター、メープルシロップの素となるサトウカエデ100%のナチュラルシロップ、酸味のあるクランベリージャムが添えられており、甘いものが苦手な人も楽しめる自然な風味。カフェのみの利用も可能なので、庭の作品を眺めながら息抜きするのにも良さそうですね。

岡本太郎記念館

開館時間:10:00~18:00(最終入場17:30)
休館日:火曜日(祝日を除く ※展示内容入れ替えのため休館になる場合あり)
観覧料金:一般620円、小学生以下310円
URL:http://www.taro-okamoto.or.jp
住所:東京都港区南青山6-1-19

千華

広告代理店営業から転身した新人インテリアデザイナー。横浜出身渋谷区在住のミレニアル世代の一人っ子。母方は佐渡島の系譜。趣味は料理とはしご酒。

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