【住まいづくりのヒント】機能面はもちろん居心地の良さも兼ね備えた快適なバスルームデザインのポイント

寒くなると恋しくなるのが大きなお風呂。ゆったりとした湯船にのんびりと浸かりながら過ごすリラックスタイムは、日本人ならではの至福のひとときですよね。そんな体を洗う場所ではなく、リラックスし、日々の疲れを癒すための大切な空間でもあるバスルームデザインでは、機能性と居心地のよさを両立させることが大切。今回は、快適なバスルームを作るためのデザインのポイントをご紹介します。

広さと開放感がいちばんのカギ

バスルームの快適さを決めるうえで最も大切なのはスペースです。近年では、住宅全体のデザインにおいても開放感が重要視されており、バスルームも例外ではありません。特に、バスルームに求められるのは「動きやすさ」と「ゆとりある空間」です。

広々とした空間は、単に体を洗うための場所としてだけでなく、リラックスできる静かな空間へと変わります。大きな窓を設けて自然光を取り入れるデザインや、天井の高さを高くすることで開放感を演出することができます。

リラックスを誘う温かみのあるマテリアル選び

バスルームにおける素材選びは、快適な空間作りにおいて大切なポイント。例えば、浴室の床にタイルや木材を取り入れることで、あたたかみのある空間に仕上がります。

タイルは耐水性が高く、デザインも豊富なため、バスルームデザインでも人気の高い素材です。その中でも、安らぎを感じる空間を目指したいなら「ナチュラル感」を重視したデザインがおすすめ。自然を感じさせる木目調タイルや大理石調のタイルなどは、温かみがあり、視覚的にもリラックス効果を高めてくれます。

一方で安全性を重視するのであれば、クッション性のある床材や、滑りにくい素材選びも大切です。例えば、断熱性を高めたサーモタイルは、一般的に使われているタイルとは異なり、表面が凹凸になっているため、濡れていても滑りにくい造りになっています。寒い季節でもヒンヤリ感が軽減されるため室温との温度差が少なく、ヒートショック対策にもおすすめです。

ムードを演出し、リラックスできる空間作り

バスルームにおける照明計画は、機能面のみならず快適性にも直結します。間接照明を上手に取り入れることで、柔らかな光が空間全体を包み込み、リラックスできる雰囲気を作り出します。例えば、鏡の周りに間接照明を設置したり、天井の隅にLEDテープライトを取り付けることによって、落ち着いた光が広がります。

さらに、バスルームにはダウンライトを用いて、必要な場所に適切に光を当てるデザインも好まれます。シャワーや洗面台にスポットライトを設置することで、日常的に使用するエリアには十分な明るさが確保されます。

近年では、調光機能付きの照明が多く取り入れられており、使用者がその日の気分に合わせて光の強さを調整できる点もポイントです。リラックスしたいときには柔らかな明かり、朝の忙しい時間帯には明るい光で、バスルームの利用シーンに応じた最適な照明で気分を切り替えることもできます。

機能性を高め、空間を整える収納スペース

快適なバスルームを実現するためには、収納計画も重要です。例えば、洗面台の下や壁面に収納棚を設けることで、タオルや洗剤、シャンプーなどをすっきりと整理できます。最近では、収納だけでなく、収納内に収納されたアイテムの使い勝手も重要なポイント。棚に取り出しやすいように可動式の収納ボックスを採用するなど、細かな工夫を施すことで、日々の小さなストレスをカットできます。

機能面のみならずデザイン面にもこだわることで、快適なバスルームを実現

快適なバスルームデザインには、機能的でリラックスできる空間を作り出すことが求められます。広さや素材、照明、収納に至るまで、快適なバスルームを作るためのポイントは多岐にわたります。これらの要素をバランスよく取り入れることで、毎日のバスタイムがより充実したものとなり、心身ともにリラックスできる場所へと変わることでしょう。