荒川技研工業が「ミラノデザインウィーク2023」で海苔の新たな可能性を提案!

2023年4月18日〜23 日にイタリア・ミラノで開催される世界最大規模のデザインの祭典「ミラノデザインウィーク 2023」に、荒川技研工業株式会社が出展します。
今回のミラノデザインウィークでは、コンテンポラリーデザインスタジオ we+ による ARAKAWA GRIPの可能性を拡げた作品を拝見できます。

荒川技研工業株式会社

荒川技研工業株式会社は、1973年に創業し、1975年に世界に先駆けてワイヤー金具の調整機構「ARAKAWA GRIP」を開発しました。その後、この技術を核とした用途製品を次々と開発し、製造、販売事業を展開、小さいながらも自社のブランド「ARAKAWA GRIP」を持っています。
表参道に本社兼ショールーム「TIERS」を構え、西日本の営業拠点である大阪オフィス兼ショールーム、そして、製造及び出荷を行う東日本の営業拠点、所沢事業所、と、これら3拠点の緊密な連携をもとに、北海道から沖縄まで日本列島すべてをカバーしています。
国外では「メイドインジャパン」のARAKAWA GRIPとして愛されており、日本のものづくりを世界に発信し続けているのです。

コンセプトは「Less, Light, Local」

今回出展する「ミラノデザインウィーク 2023」でのコンセプトは「Less, Light, Local」です。

荒川技研工業のワイヤーシステム「ARAKAWA GRIP」の精緻な技術と、コンテンポラリーデザインスタジオ we+が素材の可能性を探究している「海苔」。その2つの組み合わせから生まれる、新たな可能性を提案されます。

海苔の新たな可能性を提案!

日本は、多種多様な海藻を食べる世界随一の海藻利用国です。なかでもお寿司やおにぎりに使われるシート状の板海苔は、手漉き和紙の製紙技術をもとに江戸時代に生まれたと言われ、工芸との関わりが深い大変ユニークな加工品です。限られた資源を無駄なく保存し、おいしくいただくための先人の知恵が詰まっています。

しかし近年、気候変動による水温上昇や海流・生態系の変化により、十分な栄養を採取できず色褪せて育つ海苔が大量に発生。食用に適さず買い手がつかないことから、その多くが焼却処分されています。

そこで、今回のミラノデザインウィーク2023では、食用としては使えない板海苔の新たな価値を追求。

今までガラスや木材などの異素材と組み合わせることで軽やかな空間を生み出してきたARAKAWA GRIPと、シート状だから丈夫で軽く、サステイナブルでもある海苔を主材に双方の魅力が引き出されるインスタレーションと照明を展示します。板海苔が工芸から派生したように、本作品もまた工芸のあり方に学び、土着の素材と技術を使って、シンプルに構成。

これからのプロダクトのあり方を模索するとともに、海藻大国日本から、新素材として世界の注目を集める海藻の新たな活用方法を発信します。

6月に展示会を開催予定

また、本展示会を6月に東京・表参道、荒川技研工業本社TIERS 3F、GALLERY by arakawagripで開催が予定されています。

50周年プロジェクト「50 GRIPS」

そして、荒川技研工業は、2023年9月に50周年を迎えます。

そこで、2023年〜2024年にかけて50周年記念プロジェクトを「50 GRIPS」として様々な企画が行われます。ロゴデザインはグラフィックデザイナー・三星安澄氏が手掛けました。

「信頼と技術のアラカワ」を一目で感じさせるダークブルーをベースに、クリエイティビティが拡がる陽射しをイメージしたサンライトピンクのカラースキームは、50 周年のトータルディレクションを手掛けるSTUDIO BYCOLOR によるものです。

ARAKAWA GRIP 紹介YouTube:https://www.youtube.com/watch?v=1QhwWOKFujk

ディレクターは「STUDIO BYCOLOR」

今回、ディレクターとして携わったのは、色や素材の持つ力を効果的に活用するデザイン事務所 STUDIO BYCOLOR。

STUDIO BYCOLORは、2013年、秋山かおり氏により設立され、2022 年 iF DESIGN AWARD を受賞。その他 German Design Award、DFA アジアデザイン ゴールド賞、DIA Top100、グッドデザイン賞受賞、LEXUS NEW TAKUMI PROJECT2016 選出されました。

2022年、荒川技研工業が運営する TIERS GALLERY にて、Almach Art Gallery 共同主催の BLACK SERIES のディレクションを務めています。

「STUDIO BYCOLOR」HP:https://studiobycolor.com/

クリエイターは「we+」

クリエイターは、林登志也と安藤北斗により設立された、リサーチと実験に立脚した手法で、新たな視点と価値をかたちにするコンテンポラリーデザインスタジオ「we+」です。

利便性や合理性が求められる現代社会において、見落されがちな多様な価値観を大切にしながら、自然環境や社会環境と親密な共存関係を築くオルタナティブなデザインの可能性を探究しています。

デザイナー、エンジニア、リサーチャー、ライターといった多彩なバックグラウンドやスキルを持つメンバーが集い、日々の研究から生まれた自主プロジェクトを国内外で発表。そこから得られた知見を生かし、R&Dやインスタレーション等のコミッションワーク、ブランディング、プロダクト開発、空間デザイン、グラフィックデザインなど、さまざまな企業や組織のプロジェクトを手がけています。

近年は、自然とともに暮らしてきた歴史を学び、自然現象の移ろいやゆらぎを生かすことで、自然と人工が融合した新たなもののあり方を模索する「Nature Study」や、都市が生み出す廃材を土着の素材と見立て、複雑になりすぎたものづくりの原点を考察する「Urban Origin」といったリサーチプロジェクトにも力を入れており、数々の賞を受賞しています。

「we+」HP:https://weplus.jp/

未利用の海苔と、ワイヤーグリップという想像もつかない組み合わせが提案される、ミラノデザインウィーク 2023。荒川技研工業、we+によって手掛けられるこれらの発信は、世界中の人々が驚愕し、様々な人々の価値観を覆すこととなることでしょう。

開催概要

タイトル:Less, Light, Local
サブタイトル:The NORI Project exploring the future of seaweed through Arakawa Grip technology
会期:2023年4月18日(火)~23日(日) 11時~19時
入場料:無料
会場:Almach Art Gallery (Via Gaudenzio Ferrari, 3, 20123 Milan, Italy)
「ミラノデザインウィーク 2023」特設サイト: https://www.arakawagrip.co.jp/50grips/mdw2023/