10年前に日本の住宅業界に激震をもたらした四角い住宅「casa cube(カーサ・キューブ)」
10年前、「casa cube(カーサ・キューブ)」という正面に窓のない四角い住宅が誕生した。今でこそ四角い家というのは見られるが、誕生当時には色々な方面から驚きの声が上がり、日本の住宅業界に激震をもたらした。
真っ白で、真四角な箱は何!?
まず、人々が驚いたのはその見た目。
「この真っ白で、真四角な箱は何だろう!?」
そもそも家なのかどうかもわからないようなcasa cube は、多くの人々に疑問を与えたことだろう。ファサードには、窓がなく、サイドには黒い数本のラインが垂直に立ち上がり、装飾的なものが極限まで削ぎ落とされていた。
モダンデザインの教科書のようなシンプルな建築は、デザイン好きな人々を虜にした。その中には著名な建築家もいた。
トップライトから明るい光が差し込む内部空間
外から見ると大きな窓がないcasa cube は、「中が暗いのでは!?」と疑念を多くの人々が持ったに違いない。
だが、casa cube の内部空間は、信じられないほど明るい。外観に大きな窓がない代わりに、トップライトから自然光が降り注いでいた。
そのギャップに多くの人が驚いたことだろう。
I LOVE DESIGN. I LOVE □.
casa cube の開発には、家づくりに何十年とかかわってきたプロの集団であり、その精鋭部隊に当たる開発スタッフが家づくりの全てを再考して作られた。そして、注文住宅とは違う、建売住宅とも違う、「商品住宅」という新しいカテゴリーの住宅を創り出したのだ。
彼らは、窓の役割や土地と家との関係性、美しさと機能性、ディテールを突き詰め、間取りや仕様だけでなく、高いデザイン性や実用性を追求した。しかも、驚くほどリーズナブルな価格で実現し、家が欲しいという日本中の人々に提供できるようにした。
今回発表された新しい「I LOVE DESIGN. I LOVE □.」というテーマには、家づくりとそこでの暮らしに関するありとあらゆる「思い」や「夢」がつまっている。casa cube のこれまでの約10年の歩みと、これからの進化が表現されている言葉である。
今では、日本各地に「casa cube(カーサ・キューブ)」が建てられている。誕生から10年が経過する今、このシンプルで四角い住宅がどこまで家づくりのスタンダードとして浸透していくのか、あるいは今後どのように進化していくのかに是非とも注目してみて欲しい。