自然との調和を基として作られた日本の伝統的を映し出す、美しい「和モダン」の家
伝統的な日本文化の中に斬新な発想を併せ持つ「和モダン」。
古来より、日本の住まいは自然との調和を基として作られ、自然がもつ素材の色合いや風合いを活かした落ち着いたトーンで安らぎの空間が生み出されていました。
そんな、心地よい「和」が「洋」と織りなす斬新な「和モダン」の空間をご紹介したいと思います。
日本人独特の繊細な感性を意匠した「和モダン」
日本人独特の繊細な感性を意匠した「和モダン」は「和の意匠」という言い方もできるかもしれません。
井草の香りがかおる畳や、障子に映る木の葉の影、格子からこぼれる光や爽やかな風、心地良い木の香りと温もりなど、植物や自然の素材を活かしながら伝統的な日本建築の技法を取り入れる和のテイストを、現代風にアレンジしたデザインは、シックで落ち着きのある空間を生み出します。
植物の生命感が彩りを織りなし、柔軟に空間をつなぐ「植栽」
「植栽」は生きた草木を植えること、また生きた植物によってつくられた垣根などのこと指します。
樹木を列植して、刈り込んで形を整え植栽は、コンクリートや壁など無機質なものだけで構成された空間に、柔らかさと生命感のもつ色彩の美しさで変化性を持たせます。
ちょっとした空間に日本の弾頭である「植栽」を取り入れることにより風情ある空間を表現することができます。
ダイニングテーブルにソファ、南国の植栽、空間を統一させる「格子」
織物柄や、デザインなどでも多く「和」のモチーフに取り入れられる格子。
格子のマス目は魔物を見張ると言われ魔除けの意味や、細かく数が多いマス目は子孫繁栄の思いも込められているそう。モダンなデザインの新和風住宅や洋室にも、格子があるだけで空間に統一性を持たせ、デザイン性のある「和モダン」の空間を演出してくれます。
機能的にも優れた日本建築を象徴する「障子」
障子は、扉や窓の役割を果たすだけでなく、明かりを通すように木枠に和紙を貼り明障子と呼ばれるものもあります。扉を閉じたまま採光できるという機能は、ガラス窓が普及したあとも消えることはなく、一部がガラスになり障子部分が開け閉めできる「雪見障子」と呼ばれるものも現在では人気を博しています。
日本家屋独特の「影」を使った美を演出するものとして、日本建築を象徴する障子。最近では、広い意匠性と適度な透光性のほか、ガラス戸との組合せによる断熱効果、紫外線の軽減、紙による調湿効果といった優れた性能も評価されいます。
単に和風のデザインを取り入れるだけではなく、こうした日本の住まいならではの良さを取り入れるのが「和モダン」です。古くから日本人が受け継いできた住まいの良さを取り入れながら、現代の建築技術と合わせ、さらに居心地のよい空間を造ってみては如何でしょうか。