象設計集団による建築でサウナの聖地でもある北海道・帯広の「森のスパリゾート・北海道ホテル」

北海道ホテルは、アイヌの文化を取り入れたデザインが秀逸なホテル。十勝地方の枠を超え、北海道を代表するような宿泊施設を作りたいという思いから建てられた北海道ホテルは、20世紀を代表する建築家であるル・コルビュジエに師事した弟子たちが集まる建築事務所「象設計集団」がデザインしました。

アイヌの伝統的な模様を施したファサード

帯広駅から徒歩10分から15分という落ち着いた立地にある北海道ホテルは、周囲が樹木で覆われ、心地よい空間を生み出しています。

北海道ホテルの外観のデザインで特徴的なのは、アイヌの伝統的な模様が用いられていることです。建物の上方に目を向けてみると、木彫りのフクロウやクマがあしらわれ、レンガの温かみとともに、北海道にやってきたという雰囲気を漂わせます。

美しい中庭を眺めるロビーは有機的な造形の美しい空間

北海道ホテルのロビーやラウンジなど共有スペースの空間やデザインも、居心地の良さを感じさせます。

共有スペースはレンガで統一されていますが、空間が広くとられているので、レンガが醸し出す重厚さを適度に緩和し、温かみを感じる設計になっています。

ロビーの前に設けられたラウンジと外を隔てる天井まで伸びる大きなガラスも心憎いデザインといえます。ラウンジの椅子に座ると、外の木々を見ながら寛げるので、ゆっくりお茶を飲みたい気分になることでしょう。

せかせかした日常を忘れ、ゆっくり流れる時間を楽しみたいという気分にさせてくれるのも、ち密にデザインされた北海道ホテルの魅力の一つかもしれません。

ロビーホール脇にある連続したアーチが庭に続くチャペルも非常に魅力的な空間です。

どこにいても暗がりの中に温かみを感じるインテリアになっています。

アイヌの模様のようなデザインの手摺りやレンガなど外観を継承したインテリアが印象的です。

照明と自然光との取り合いが美しい空間を演出します。

軽快な空間を求める現代的な建築とは一線を画する空間と言えます。

宿泊するだけでなく、結婚式や催事などでも使われるこの建築は非常に贅沢な時間を与えてくれます。

自然との調和を考えて作られたゲストルーム

北海道ホテルの客室空間は、自然との調和を考えて作られています。ゲストルームは、中庭に面する「ガーデンウィング」と、日高山脈が見える「日高ウィング」に分かれています。

日高ウィングは、高層階でないと意味がないと考えがちですが、実は低層階にも魅力があります。窓の外の木にエゾリスが出没することがあり、手に載せられるのではないかと思える近さを通っていく場合があるからです。北海道ホテルでは、暖炉や専用の露天風呂をしつらえているお部屋も用意しています。余裕があれば、数泊してそれぞれのお部屋に泊まり、趣を楽しむのもよいかもしれません。

モール温泉の大浴場と白樺の香りが心地よい十勝サウナでリラックス

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北海道ホテルの大浴場は、十勝独特のモール温泉を採用しています。太古の時代の地中に埋もれた植物が炭化してできた成分が溶け出した温泉で、お湯の中にふわふわと浮いているものが見られるので、初めて入る方は少しびっくりするかもしれません。その土地にしかないものを味わえるのも、ホテルに宿泊する醍醐味といえるので、北海道ホテルでモール温泉に入ることはよい思い出になるでしょう。それに加え、北海道ホテルには、フィンランド式のサウナも設けられています。サウナ室には白樺の丸太が敷き詰められ、フィンランドの森にいるかのような雰囲気が味わえます。

北海道の食材を使った朝食が人気

北海道ホテルの朝食は人気があり、特に洋食は満足度が高いようです。白い卵で作ったオムレツと、ホテルメイドの温かいパンは、朝食を食べる楽しみを倍増させます。

和食には、道産米の「ふっくりんこ」や同じく北海道産の豚肉などが使われていますし、北海道各地でブームとなっているスープカレーも選ぶことができます。近年のホテルの朝食というとバイキングが主流ですが、北海道ホテルは定食スタイルとなっていて、窓の外の緑を眺めつつ、ゆったりとした雰囲気の中で食事ができるのが魅力です。

アイヌの雰囲気が漂う北海道ホテルでモール温泉やサウナを楽しみながら宿泊しよう

アイヌ文化をそれとなく取り入れた象設計集団デザインの北海道ホテルは、外観がユニークかつ美しく、内観の広々した空間に落ち着きを感じ、ゲストルームの心地よさが人気です。十勝ならではのモール温泉に加え、フィンランド式サウナも同時に味わえるのも魅力です。森のリゾートといわれる木々の美しさを感じながらの朝食も楽しみにできます。