良いものはそのままに、部分的にリノベーションした自分の暮らしをアップデートする住まい
個人邸リノベーションや、団地・木造賃貸アパート再生、まちづくりリノベーションなど幅広い視点で豊かな暮らしづくりを提案するリノベーション業界のパイオニア「ブルースタジオ」。彼らが手掛けた東京都港区に建つ住宅は、Kさんご夫婦とお子さん1人の3人家族のための、メゾネットのコーポラティブハウスをリノベーションした住まいです。コーポラティブハウスとは前に住んでいた人の注文住宅のこと。新しく住む人にとっては使い勝手や趣味が合わない部分がある一方、設備や仕様などこだわっていたり、質の良いものを使用していることが多いのが特徴。そこで、良いものはそのままに、家全体をKさんご一家の暮らしに合うように再構成をした部分的リノベーションになりました。
人が集う空間とプライベート空間をフロアで分ける
空間は、上階にあたる1階には広めのLDK、階段で地下に降りると寝室やトイレ、浴室などのサニタリーが並ぶ間取り。ホームパーティーや食事会など人を招くことが好きなKさんご夫婦にとって、1階は人が集う空間、地下はプライベート空間と分けられる間取りは、ライフスタイルに合っていたので生かすことに。そして、より使いやすくなるように、元々の寝室を寝室とウォークインクローゼットに再構成したり、収納を増やしたりと機能性をプラスするような部分的なリノベーションを行いました。
日常をスッキリと過ごせるL字形の大きな壁面収納
1階のリビング・ダイニングはほぼ正方形で、家具を配置するのが難しいスペース。そこで、テレビ、エアコン、ロボット掃除機などの家電、そしてリビング・ダイニングで使う小物が収納できる、壁いっぱいの収納をプラス。
この収納は玄関にも続いていて、シューズボックスやコートかけとしても活用できます。1階で使うものはここに収納できるため、小さなお子さんがいる家庭でもものが散乱することなく、スッキリと暮らすことができます。
メゾネットを活かしたギャラリー空間
さらに、メゾネットの特徴である階段を生かし、地下にギャラリーのような玄関ホールを制作。
照明で柔らかく照らした脇の壁面にアートを飾ることを提案。日常の中でもアートを身近に感じられる、ちょっとした非日常を味わえる空間です。
元の住宅のメリットは生かしつつ、暮らしに合わせてアップデートした住まい
元の家のいいものはできるだけ生かし、そこに次の住まい手のライフスタイルに合わせて家全体を再構成した住まい。コーポラティブハウスとして、もともとこだわりの詰まった住宅をベースにすることで、少しの工夫をプラスするだけで住む人らしさが表現できたリノベーションとなりました。