築50年以上の木造住宅をベースにリノベーション!住まい手の感性をプラスした風情が魅力のアトリエハウス
個人邸リノベーションや、団地・木造賃貸アパート再生、まちづくりリノベーションなど幅広い視点で豊かな暮らしづくりを提案するリノベーション業界のパイオニア「ブルースタジオ」。彼らが手掛けた東京都郊外にあるアトリエハウスは、車やバイクなど趣味がたくさんあるKさん、東京藝術大学で彫刻を学ぶ奥さまのご夫婦の、祖父母が暮らしていた築50年以上の木造住宅をリノベーションした住まい。20年以上空き家になっていたため建物のいたみはあったものの、古い家の風情を受け継ぎつつ自分たちの理想の暮らしを叶える住宅になりました。
部屋数を減らしのびのびとした空間に再構成
元の住まいから大きく変更したのは1階の間取り。リノベーション前は小さく区切られていたところを南東側にアトリエを増築し、バスルームやトイレ、洗面所、パントリーなどは端に寄せて、広々としたリビング・ダイニングを設ける平面構成となりました。
オーナー夫妻の審美眼で選ばれたマテリアルやアイテム
家に使用する材や設備については、自分達が納得のいくモノや好きなモノをコレクションしているご夫婦のこだわりが反映されています。
特にキッチンは、バーベキューが好きなKさん、料理家のアシスタントをしていたこともある奥さまと、ともに料理好きのおふたりのこだわりを表現。既存の構造柱を活用して造作したモルタルのキッチンカウンターには、アメリカのバイキングのガスコンロ、ガゲナウのバーべキューグリル、ビルトインのガスオーブン、大きめのステンレスのシンクなど、個性的なアイテムをバランスよく配置。おふたりの理想が詰まったお気に入りの空間となりました。
壁面いっぱいの本棚に祖父の古い本や夫婦が集めた多くの本が並ぶ
リビング・ダイニングと水回りとの仕切りの壁には、大きめの本棚を造作。フランス語学者だった祖父の古い本やおふたりが持っていた美術書、料理本など、家中の本が並んでいます。
機能性にもこだわりつつ、センスが随所に散らばるサニタリー空間
そして、本棚の真ん中にある戸の先には、ベネチアンガラスのタイルの壁が美しい洗面所、バスルーム、トイレなどのサニタリースペースが広がります。洗面台はオーバル型のゆったりした洗面ボウルとヴィンテージのイタリアのミラーが印象的。バスルームはバスタブとシャワーブースが左右に分かれ、バスタブ部分はドライバスにすることで、湿気を防ぎ掃除が楽になります。また、トイレは、余計なものがないスタイリッシュな壁づけを選びました。
ギャラリーのような感性をくすぐる成熟したアトリエハウス
思い入れのある空間に、ご夫婦ふたりの美意識を刺激するこだわりのアイテムが並べられたギャラリーのような住宅。論理的ではなく感性を優先したデザインは、おふたりらしい唯一無二の心地の良い空間となりました。