銀座・蔦屋書店の5周年企画として彫刻家・名和晃平による個展「Fountain」を4月16日(土)より開催。
東京都中央区 GINZA SIX 6Fにある銀座・蔦屋書店は、5周年記念企画として、彫刻家・名和晃平による個展「Fountain」を4月16日(土)から4月30日(土)の期間に店内中央イベントスペースGINZA ATRIUMにて開催される。
彫刻家・名和晃平による「Esquisse」「Fountain」など、未公開品を含む多数の作品を展示
素材のフォルムに有機的なイメージを交差させ、鑑賞者の視触覚を刺激する新しい彫刻の在り方を打ち出してきた名和晃平。本展は、名和と振付家ダミアン・ジャレによるパフォーマンス作品《VESSEL》《Mist》《Planet [wanderer]》の書籍刊行を記念して行われ、同作品をモチーフとした平面作品のほか、アーティスト活動の最初期からのドローイングをシルクスクリーンによる版画にした「Esquisse」、彫刻「Fountain」など、未公開品を含む多数の作品を展示。名和の現在にいたる思考の広がりと、平面、彫刻、パフォーマンスへと領域を横断する作品同士のつながりが感じられる構成となる。
展覧会開催を記念して、新作マルチプル作品の付いた限定特装版作品集の販売も行います。特装版の作品は展覧会会場にて展示いたします。展覧会、書籍合わせてぜひご高覧ください。
彫刻家・名和晃平/Sandwich Inc.代表/京都芸術大学教授
1975年生まれ。京都を拠点に活動。2003年京都市立芸術大学大学院美術研究科博士課程彫刻専攻修了。2009年「Sandwich」を創設。
名和は、感覚に接続するインターフェイスとして、彫刻の「表皮」に着目し、セル(細胞・粒)という概念を機軸として、2002年に情報化時代を象徴する「PixCell」を発表。生命と宇宙、感性とテクノロジーの関係をテーマに、重力で描くペインティング「Direction」やシリコーンオイルが空間に降り注ぐ「Force」、液面に現れる泡とグリッドの「Biomatrix」、そして泡そのものが巨大なボリュームに成長する「Foam」など、彫刻の定義を柔軟に解釈し、鑑賞者に素材の物性がひらかれてくるような知覚体験を生み出してきた。近年では、アートパビリオン「洸庭」など、建築のプロジェクトも手がける。2015年以降、ベルギーの振付家/ダンサーのダミアン・ジャレとの協働によるパフォーマンス作品「VESSEL」を国内外で公演中。2018年にフランス・ルーヴル美術館 ピラミッド内にて彫刻作品“Throne”を特別展示。
『ダミアン・ジャレ | 名和晃平 VESSEL / Mist / Planet [wanderer]』
世界的に活躍する振付家/ダンサーのダミアン・ジャレが、名和晃平の協業により創作された、同名パフォーマンス三部作の作品集。もともと日本文化に深い関心を寄せていたジャレが、2013年のあいちトリエンナーレで名和の立体作品「Form」に共鳴し、二人のコラボレーションは始まった。2016年に日本で初演を迎えた「VESSEL」、映像作家ラヒ・レズヴァニによる美しい映像作品として発表された「Mist」、2021年にコロナ禍を経ての上演で絶賛された「Planet [wanderer]」。三部作にわたる新たなパフォーマンスの魅力をあますところなく、大判ページにて収録。ジャレ、名和のインタビュー、三作品それぞれの作品評など、作品世界を読み解く読み物も充実している。