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迫力がありながらも親しみを感じさせるやわらかな空間「アルヴァ・アアルト記念講堂」

首都ヘルシンキ郊外のエスポーにあるアアルト大学。今回はそのなかに位置するアルヴァ・アアルトが設計し自身の名前を冠した「アルヴァ・アアルト記念講堂」をご紹介します。

壮大ながら親しみを感じさせるデザインの「アルヴァ・アアルト記念講堂」


扇型の屋外円形劇場のようにも見える外観とそれと連なる建築が「アルヴァ・アアルト記念講堂」。

主に外観はレンガと銅板、開口部のガラスという構成で、フィンランドのスタンダードのように感じられるほど各所で見られるデザインです。

それに加え、アアルト大学は森が近いこともあり、周囲の木々や植栽の緑とレンガの赤色のコントラストが綺麗に映ります。

白い石張りの外壁も活用され、レンガとの組み合わせからアアルトらしさが感じられます。

柔らかい光に包まれる内部空間

どのスペースも白い壁が繋がり、天井にある大きな窓からの自然光が反射して柔らかい光に包まれた優しい印象に。家具にはアアルトがデザイン、設立した「artek(アルテック)」のアイテムが使われ、木と曲線の相まって柔らかな心地の良いインテリアでまとめられている。

落ち着きを与えるアアルトらしいエレメントたち

階段部分にはアアルトの建築でよく見られる丸い木のルーバーが施されており、程よい抜け感で空間を開放的に見せている。

アアルトの空間の特徴でもある矩形をそのまま使うのではなく、少しだけ括れさせたり、ところどころ広くしたりといった平面計画はここでも顕在。

カーブを描く平面や天井なども北欧的で柔らかい印象を与える要素の一つです。

窓台の高さなどがベンチやテーブルの高さに合わせてあって、建築とインテリアがシームレスに考えられているのは、建築中心のル・コルビュジエやミースらモダニストと北欧モダニズムの建築家アルヴァ・アアルトの違う点かもしれませんね。

アアルト大学内には他にもアアルトが手掛けた売店が入る建築や最近できた岩山から生えたような学生センターなど見どころが盛りだくさん。学生の視点からも、観光客の視点からも楽しめるスポットです。

建築とインテリアすべてにアアルトの要素がつまった空間

アアルト大学内の「アルヴァ・アアルト記念講堂」では、アアルトの建築やインテリアの作り方の特徴がわかりやすく捉えられます。この空間が誰に対しても開放的で今日まで愛されるのは、柔らかい印象を与えてくれる彼のデザインの集積だからかもしれませんね。

Aalto-yliopisto – アアルト大学

URL : https://www.aalto.fi/
住所:〒02150 Espoo, Finland

榎本綾

榎本綾

新しいものよりヴィンテージに惹かれます。

建築家は坂茂が好き。

casa liniere

女性ファッション雑誌No.1 『リンネル』が魅せる家づくり。

北欧スタイルの家「casa liniere(カーサ リンネル)」。