【リンネル×casa carinaコラボ企画】編集長・西山千香子インタビュー後編「北欧に日本らしさもプラス」
4月から始まった、雑誌『リンネル』とcasaシリーズの南欧風住宅 「casa carina」のコラボ企画。南欧のプロヴァンス風住宅であるcasa carinaが、“心地よい暮らしと装い”をコンセプトとするリンネルとコラボすることで、どのような住宅が生まれるのだろうか。
完成を間近に控えた9月中旬、リンネルの編集長・西山千香子さんにお話を伺った。前編はこちら。
自分らしく家を変えてほしい
ーーリンネル×casa carinaには、どんな人に住んでもらいたいですか?
基本的には、家を大事にしてくれる方であればどんな方でもいいなと思っています。
家を作る上で私たちもいろんな工夫を込めたつもりなのですが、これを完成形と思わずに、住まれる方が自分たちらしく変えていこうと、プラスの気持ちのある方に住んでもらえたら嬉しいですね。実際に住まれて、その家がどう使われているのか興味があります。
『リンネル』はあえてターゲットを決めない雑誌
ーーリンネルさんがターゲットを決めてないのはあえてでしょうか?
雑誌を立ち上げる時に、ターゲットの年齢は決めないことにしたんです。こういうテイストが好きな人って、10代の方もいれば70代の方もいる。それだけ広くいるので、あえて「20代の雑誌」のように言わなくてもいいと思いました。
お家も「この年代が好みそうな何かを取り入れる」感じにはしたくないなと思っていて、妙な落ち着きがあるわけでもなく、明るいところは明るくして、そのバランスや自分で変えられるところもたくさん作りましたね。
人を想像しながら作った間取り
ーーリンネル×casa carinaでは、どんな暮らしができますか?
人が集まって楽しい暮らしができると思います。人がいることを想像しながら、「ここに誰が立ってどんな会話しているだろう」と、私や石井さん、そしてcasa carinaさんが想像しながら作った間取りなので、会話の多い楽しい暮らしになるんじゃないかなと。
使い込んだ先まで見越して、素材選び
ーー西山さんの視点での“リンネル×casa carinaの好きなところ”を教えてください
いろいろ好きです。間取りも好きですし、シンプルで機能的で工夫の余地があるところも好きですね。
あとは、石井さんがこだわり抜いた照明や床やタイルもとても素敵です。ただデザインが良いから即決したのではなく、使い込んでどう変化するかを考えながらモノ選びをしていたので、そのあたりも気にいっています。
ーー家づくりにおいて、一番難しかったところはどこでしょう
紛糾というか、一番話し合ったのはお風呂を二階にあげるかどうか、という問題。家事を預かってる人は生活をする上で動線が気になるし、特に洗濯物に携わってる時間の長さに疲弊しているケースが多いと思うんです。そこをうまく解決して、どうしたらまとめられるかを、みなさんと一緒に考えました。
ーー一階にお風呂があると玄関が狭くなった、リビングのスペースが取られてしまったり……本当にお風呂を二階にあげていいのか迷った部分もありましたが、そういう生活提案もリンネルさんがしてくれたら、それが新しいスタンダードになっていくんじゃないかと思います。
お風呂があると、どうしても一階に暗い箇所ができてしまいますからね。結果的にお風呂を二階に上げて良かったと思います。
北欧のインテリアに日本らしさもプラスして
ーー西山さんがリンネル×casa carinaに住むとしたら、どんな家具、どんなインテリアを使いたいですか?
北欧デザインの良さって、日本のモノとも合うことだと思うんです。北欧の家具も入れながら、日本の作家さんの器とか並べてもいいでしょうし、結構遊べるかなと思います。
柄のラグをひいても楽しめると思いますし、もちろん床をも素足で過ごしていただいても気持ちいいですよね。ベースがおしゃれなので、楽しみ方もさまざまです。
ーー最後に、西山さんが見るリンネル×casa carinaの魅力を教えてください
casa carinaのお家を建てようと思っている方の中には、もしかしたら建てる場所によっては周りに自然がないケースもあるかと思います。でも風抜けや日の入り方などをみなさんに考えていただいたおかげで、リンネル×casa carinaの家は自然と共に暮らしているかのような気持ちにさせてくれる家になっています。そこは本当に魅力的に思います。