ミラノサローネ期間中に訪れるべき高級インテリアブランドが集まるドゥリーニ通り。
ミラノデザインウィーク・ミラノサローネ期間中、ミラノは、街中で展開されるフォーリサローネと言われ同時多発的に行われるイベントで盛り上がる。その中でも期間中にドゥーモ(ミラノ大聖堂)近くの「ドゥリーニ通り」は絶対に訪れるべき場所である。ドゥリーニ通りには、多くの高級インテリアブランドが集まる通りで、ミラノサローネ期間中はそれぞれのショップやショールームが特別に展示をして、多くの人が訪れる。
イタリアの高級家具ブランドの雄「カッシーナ」
イタリアの高級家具ブランドの雄「カッシーナ」のショールームは、ドゥリーニ通りの顔ともなっている。着目すべきは真新しい新作家具というより、そのインテリアスタイリングではないだろうか。往年の名作家具をコンテンポラリーにアレンジを加えるだけでなく、それらを丁寧に組み合わせ新しい世界観を作り出す。
フランク・ロイド・ライトの椅子も、それだけが目立つと言うよりも自然に存在するデザインとして在り方を追求している。他にも例年通り、喜多俊之による椅子などが展示されている。
ショールームの一角にはパリにある、ル・コルビュジエがデザインした「ブラジル学生会館」の一室を再現したブースがあった。ヒューマンスケールのル・コルビュジエの普遍的なモダンデザインを体験できる。
洗練されたモダンデザインを確立した「B&Bイタリア」
「B&Bイタリア」は、洗練されたイタリアのモダンデザインを確立したブランドと言える。無駄を削ぎ落として形の美しさを追求したミニマルなデザインでありながら、随所にラグジュアリーさのあるイタリアらしいデザインを追求している。ショールームでは、カタログがそのまま実現したかのような、B&Bイタリアの完璧な世界観を体験できる。
個々の家具のデザインはもちろんそのスタイリングも必見。
深澤直人によるデザインの家具たちがフィーチャーされていた。
ハイファッションブランドのショールーム
カッシーナや B&Bイタリアなどの向かい側には、ルイ・ヴィトンなど、世界に名だたるハイファッションブランドのショールームが出現。
フェンディ・カーサではラグジュアリーなキッチンがエントランスに展示され、見たこともないキッチン空間が広がっていた。
いずれのブランドもその世界観は独特で唯一無二な存在であった。
上質なレザーのソファーから発展してきた「バクスター」
今回ドゥリーニ通りの中でも注目したいのは「バクスター(baxster)」だ。上質なレザーのソファーから発展してきたバクスターは、ソファーだけでなく様々な家具やインテリアを展開。
ミラノらしいラグジュアリーさとクラフトマンシップを感じられるデザインだった。
普段何気なく見ているインテリアブランドのショールームやショップだが、ドゥリーニ通りのそれらはミラノの中でも特別。ミラノサローネ期間中だからこそ、そのスタイリングや世界観を感じ取って欲しいと思う。